京都駅からほど近い跨線橋から撮影しました。もちろん金網越しでの撮影です。駅に近い撮影地では、スピードがゆっくりなので気軽に撮影ができます。
【アクセス】
JR東京駅などから東海道新幹線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
新幹線撮影というと、スピードはものすごく速いし、高いフェンスに囲まれているので、とても撮影が難しいと思われがちです。また、多くは高架区間を走っているので、撮影地が少ないということから、なかなか気軽な撮影対象にならないというのも事実です。今回はそんな難しいイメージの新幹線撮影に気軽にチャレンジするコツをお話ししましょう。
まずオススメなのは新幹線をまたぐ跨線橋です。意外と多くの道路や歩道が新幹線と交差していて、そこから新幹線を眺めたことがあるのではないでしょうか。でも、なぜかそこで新幹線撮影をしようなんて思いませんよね。そう、高い金網フェンスがあるため撮影ができないという思い込みがあるからです。じつは、金網フェンスがあっても撮影ができてしまうのです。その方法はとっても簡単で、基本的には望遠系のレンズを使用し、レンズフードなどは取り付けず、レンズを金網にぴったりとくっつけます。そして構図を決めてピントを線路に合わせればOKです。金網はボケてしまって全く見えなくなってしまうのです。ここでコツがあります。それは絞り値を絞りすぎないということです。F5.6やF8ぐらいが限界でしょうか、それ以上絞り込むと金網の模様がだんだん見えてきてしまいます。あと、望遠レンズというのがミソで、広角レンズだと金網の模様がどうしても写ってしまいます。本当に簡単に迫力のある写真が撮れますので、ぜひチャレンジしてみてください。
次にオススメなのは展望台などから見下ろすという方法です。金網フェンスや、高架を走っているという制約があるのなら、それより高い所から見下ろしてしまおうというアイデアです。東京なら浜松町の「世界貿易センタービルディング」や、王子の「北とぴあ」などが有名ですね。また、トレインビューを売りにしているホテルもたくさんあります。ホテルの客室から鉄道風景を独り占めするなんて最高ですね。街並みを走り抜ける風景写真を撮影しても楽しいですし、見下ろしながら流し撮りをするのも一興ですね。
さて、スピード感を表現する流し撮りですが、新幹線撮影の場合は在来線とはシャッター速度の設定が少し違います。というのは在来線の倍以上のスピードで走っているわけですから、在来線での設定より速いシャッター速度で撮影しても同じ効果を得ることができます。在来線で1/60秒のシャッター速度で撮影するのならば、新幹線では1/125秒程度でも同じ効果が得られるでしょう。もちろん、スローシャッターで新幹線を狙えば、迫力はさらに増しますが、難易度はかなり高くなります。プロでも結構失敗をしますが、成功した時はこの上ない高揚感でいっぱいになります。
跨線橋、展望台などの他に、安全に撮影できる有名撮影地が全国にあります。そのような有名撮影地は市販されている鉄道撮影地ガイド等に必ず紹介されていますので、書籍を参考にぜひ撮影に出かけてみて下さい。最初は新幹線のスピードに圧倒されてしまうとは思いますが、その速さに慣れてくると、きっと撮影が楽しくてクセになってしまうでしょう。
新青森駅を発車して、美しいデザインの橋を渡るシーンは、道路から撮影できるお手軽撮影地。このようなお手軽撮影地は撮影地ガイドなどを参考にしましょう。
【アクセス】
JR東京駅などから東北新幹線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
王子駅に近い「北とぴあ」展望台からE5系「はやぶさ」を流し撮りしました。E5系はこの角度から見下ろすのがとてもカッコいいです。
【アクセス】
JR東京駅などから京浜東北線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
有名撮影地である千種川を走る700系「ひかり」を16両すべて入れて流し撮りしました。黄昏時を東京へ向けて疾走する姿に感動してしまいました。
【アクセス】
JR新大阪駅などから山陽新幹線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
車庫にズラリと新幹線が並んでいる風景を一度は撮影してみたいもの。早朝の博多南駅に行けば、夢のような世界が目の前に広がります。
【アクセス】
JR博多駅などから博多南線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
横浜市生まれ。大学卒業後、鉄道写真家・真島満秀氏に師事。青春18きっぷなどのJRポスターを撮影する他、JR時刻表では「ごちそう路線旅」を担当。(社)日本写真家協会会員、日本鉄道写真作家協会会員。