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『夢見る木造駅舎』なんてことないニッポンの駅。全国には9000を超える駅がある。なかでも明治、大正、昭和、そして平成と生き抜いた木造駅舎は、都会への旅立ちを見送り、帰郷を温かく迎え入れてくれた、ぬくもりの駅。そんな駅舎が消えてしまう前に……。(構成=ボス 文=萩原義弘)

第12回 御嶽駅・大胡駅(JR青梅線・上毛電気鉄道上毛線)

JJR青梅線 御嶽駅

昭和4年(1929)開業
東京都青梅市御岳本町

神社風の駅舎は御岳山の玄関口として親しまれてきた
武蔵御嶽神社。御嶽駅からバスとケーブルを乗り継ぐ
ホームの屋根の柱には古いレールが使われている

上毛電気鉄道上毛線 大胡駅

昭和3年(1928)開業
群馬県前橋市茂木町

木造駅舎とデハ101、昭和初期のような光景が見られる
木造の電車庫も現役で使われている
開業当時の雰囲気が残る質素な駅舎

夢見る木造駅舎まっぷ

 東京・多摩地方の立川市と奥多摩町を結ぶJR青梅(おうめ)線。かつては奥多摩駅から石灰石を運んでいました。青梅駅を過ぎると、しだいに山々が迫りカーブが多くなってきます。4両編成の電車は多摩川に沿って走り、やがて御嶽(みたけ)駅に到着します。駅は前身の青梅電気鉄道時代の昭和4年に開業し、古くから信仰を集めた武蔵御嶽神社への参拝駅として利用されてきました。駅舎の屋根は唐破風(からはふ)で、床には黒石が埋め込まれているなど、神社を模した造りになっています。2009年廃止となった石川県の加賀一の宮駅を思い出させます。近くには多摩川の清流が流れ、川沿いには美術館もあり、休日には多くの観光客が利用します。奥多摩の山々を背景に佇む駅舎は、東京の名駅舎のひとつといわれています。

 群馬県の県庁所在地・前橋市と織物で知られる桐生市を結ぶ私鉄が上毛電気鉄道です。前橋市にある大胡(おおご)駅は西桐生(きりゅう)駅と共に登録有形文化財に指定されています。小さな切妻屋根(きりづまやね)の駅舎は昭和3年の開業から使われていて、木製のきっぷ売り場には懐かしさを感じます。また駅には今では珍しい木造の電車庫があり、開業当時から走っている電車のデハ101が保存されています。レトロな電車は9万円で大胡駅から、西桐生また中央前橋駅間一往復の貸切運転ができます。「電車の部品は手作りです」と運転手さんは話してくれました。貴重な駅舎とレトロな電車は、今日も大切に使われています。

インフォメーション

BS1・NHKワンセグ2「にっぽん木造駅舎の旅」

放送は終了いたしました。
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