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まだまだ知られざるご当地の味 行って食べたい!ニッポンA級発掘グルメ

vol.2 廿日市の穴子料理 [広島県廿日市市]


筒漁と延縄(はえなわ)漁がある(写真は延縄漁)。夜行性のアナゴに合わせて日没前に仕込み、夜になってから引き上げる

マアナゴはオスが約40cm、メスが約90cm。ずんぐりと身が肥え、頭が小さいのが特徴。お腹が飴色に輝いていれば、脂がのっている証拠だ

『あなごめし うえの』の駅弁。2〜3時間経つと穴子とご飯がなじんで味が濃くなるので、冷めた方が好きだという人も多い

明治時代に『あなごめし うえの』で使われていた包み紙。駅弁は、当時開通したての宮島駅(現・宮島口駅)で売られ、評判となった

“あなごめし”だけじゃない! 近海採れたての名物穴子料理いろいろ

 世界遺産である宮島の厳島神社を擁する廿日市(はつかいち)。広島県といえばまず牡蠣というところだが、実は穴子料理のバリエーションも豊かだ。なかでも、有名なのは“あなごめし”。宮島口の駅弁でおなじみの『あなごめし うえの』が発祥で、明治中頃に初代・他人吉(たにきち)が、郷土料理であるあなご丼の白飯を穴子のあらで炊き込んだご飯に変えたのが始まりだという。

 そして今、市内の専門店、食堂など各店の職人たちが、他人吉のように創意工夫を重ね、新たな穴子料理を生み出す。その顔ぶれには、しゃぶしゃぶ、刺し身、押し寿司、お好み焼きなど、ほかの土地ではあまり出合えないメニューも多い。

 そんな職人たちのモチベーションを支えるのは、近海で獲れるきわめて上質なアナゴだ。広島湾北側の大野瀬戸では、梅雨から盛夏にかけてと、1〜2月の寒の時期に旬を迎える。特に前者は、雨のおかげでエサが豊富になり、しっかり脂ののった通称「梅雨アナゴ」が水揚げされる。

 アナゴの生態は謎に包まれ、産卵場所は特定できていない。日本で食べられるマアナゴに関しては台湾の南方との説が有力。そこから黒潮や対馬海流にのって太平洋、東シナ海に向かう。韓国、中国に卵が着岸するものも、産卵場所はおそらく同じだと考えられている。

 ちなみに、何をエサとしているのか明らかにされていないなどの理由から、アナゴは養殖できない。しかも近年、日本各地で漁獲量が減少している。『あなごめし うえの』の現店主で、四代目の上野純一氏は、アナゴの生態の謎を解明すべくアナゴ漁業資源研究会に参加し、アナゴ漁の安定を目指している。

 江戸時代文政期に編纂された安芸国広島藩の地誌『芸藩通史(げいはんつうし)』には、「阿奈吾(アナゴ)」をメバルやキスとともに「皆当島邊(あたり)の産、味佳(か)なりとす」と伝える記述がある。そんな町だからこそ生まれた穴子料理のいろいろ。ぜひ味わっておきたい!

SPOT いざ、穴子料理を食べよう! 

穴子のあらで炊き込んで醤油で味をつけたご飯のうえに、穴子の蒲焼をのせた、名物「あなごめし」。これはもちろん押さえておきたい。一方で、刺し身にするときれいな白身で、平目のエンガワに似た深い旨みを持つ。蒸すとふっくらして、とろけるような舌触りになる。どれにしようか迷ったら、両方いくのもあり? いずれもキャラの立ったラインナップだから、毎日食べても飽きないのだ。奥深い穴子料理の世界、心ゆくまでご賞味あれ!

あなごフルコースで味わう 華麗なる穴子料理の数々|山一別館

宮島桟橋そばに佇む割烹旅館。ちょっと贅沢したいときは、あなごフルコースがおすすめだ。揚げおろしにはじまり、吸い物、お造り、柳川風、焼きもの、天ぷら、酢のものなど穴子料理が揃い踏み。秘伝のタレが染み込み、素材本来の甘みが引き出された穴子寿司が付くのもうれしい。

あなご寿司(単品)2310円、あなごフルコース:6300円
営業時間:11:00〜14:00(日曜・祝日〜15:00)・17:00〜21:00(日曜・祝日〜20:30)、無休
住所:廿日市市宮島町港町1162-4 
交通:山陽本線・広電宮島線宮島口駅からフェリーで10分下船の宮島桟橋から徒歩1分
TEL.0829-44-0700 店ホームページはコチラ

釜飯は、あったかご飯と ふんわり穴子のナイスコンビ!|芝居茶寮 水羽

定番のあなごめしに加え、穴子の釜飯も人気。注文を受けてから、米とタレ焼きした穴子を自家製のだしで炊きあげる。あなごめしに比べ穴子がふわっとやわらかく、両者の食感の違いを食べ比べるのも楽しい。デザートも豊富で、食後は宮島名物「力もち」をつまむのもいい。

釜飯:1650円、あなごめし:1890円、抹茶(力もち付き):680円
営業時間:10:00〜17:00、不定休
住所:廿日市市宮島町大町1-2 
交通:山陽本線・広電宮島線宮島口駅からフェリーで10分下船の宮島桟橋から徒歩10分
TEL. 0829-44-1570 店ホームページはコチラ
 

広島風お好み焼き+瀬戸内海の穴子 =最強ご当地メニュー! |宮島のお食事処 よさこい

宮島の大鳥居を望む店内でゆっくり食事を楽しめる。使用しているのは瀬戸内海で獲れた新鮮な穴子。それを白焼きにしたものが広島のお好み焼きに投入され、豚肉や卵、麺などほかの具材との絶妙なハーモニーを奏でる。お酒と一緒に穴子を楽しみたい人は、しゃぶしゃぶも◎。

広島風お好み焼き穴子入り:1250円、穴子しゃぶしゃぶ:一人前2800円(二人前〜)
営業時間:11:00〜15:00・17:00〜20:30LO、水曜休(祝日は営業)
住所:廿日市市宮島町甲590田口ビル2F
交通:山陽本線・広電宮島線宮島口駅からフェリーで10分下船の宮島桟橋から徒歩3分
TEL.0829-44-0718 店ホームページはコチラ

ほかにもたくさん! 提供店リストはコチラ コチラ

ACCESS いざ、宮島へ行こう!

<東京方面から>

JR東京駅から山陽新幹線「のぞみ」で約4時間5分の広島駅下車、JR山陽本線に乗り換えて約26分の宮島口駅下車(所要時間約4時間39分)

<廿日市内から宮島口へ>

JR廿日市駅からJR山陽本線で約8分の宮島口駅下車

あなたの出発地+目的地「廿日市」または「宮島」で 経路検索するならコチラ

おトクな「こだま指定席往復きっぷ」で行こう!

山陽新幹線設定区間の「こだま」と一部「ひかり」普通車指定席が往復で利用できます。
※【発売期間】〜平成24年9月23日(日) 【ご利用期間】〜平成24年9月30日(日)

<東京都内から通常期に利用した場合>&<ウィークエンドパス利用の場合>

おトクな「宮島・瀬戸内ぐるりんパス」で行こう!

京都、大阪、神戸、岡山からだと、JR新幹線(普通車指定席)往復に、人気の観光施設(5施設)の入場券、さらに路面電車・観光船・JR西日本宮島フェリー乗り放題(自由周遊区間内)のチケットがセットになっています。
※【発売期間】〜平成25年3月28日(木) 【ご利用期間】〜平成25年3月31日

<東京都内から通常期に利用した場合>&<ウィークエンドパス利用の場合>

取材・執筆・構成:信藤舞子(teamまめ)
写真提供:宮島観光協会、あなごめし うえの、山一別館、芝居茶寮 水羽、宮島のお食事処 よさこい
※掲載されているデータは平成24年5月現在のものです。

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