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まだまだ知られざるご当地の味 行って食べたい!ニッポンA級発掘グルメ

vol.15 房州のイセエビ [千葉県館山市・南房総市]


刺し網漁と呼ばれる昔ながらの方法で漁を行う。刺し網とはイセエビを絡めて逃げられなくする仕掛け網のことで、岩場や藻場に仕掛ける。写真は、前日の日中に仕掛け、翌朝4時に引き上げている様子。

地元で好まれている食べ方は、お造りをはじめ、殻付きのまま背開きにして焼く「鬼殻焼き」やタマネギとイセエビのみそ汁など。写真は、武士の具足(武具)に似ていることから名付けられた「具足煮」。

イセエビやサザエなど、館山の旬が詰まった8つの小丼が楽しめる「館山 旬な八色丼」1,800円。館山市内5店舗で提供している。9月2日にはイセエビを使った新ご当地グルメもお目見えする。
問い合わせ:館山新・ご当地グルメ推進協議会 TEL.0470-22-2000

10月6・13・20・27日に開催予定の「房州海老祭り」では、自分で釣ったイセエビを直火焼きにして食べることができる。会場は南房総市白浜フラワーパーク。1人1尾1,500円、市旅館組合宿泊者は1,000円。
問い合わせ:南房総市旅館組合 TEL.0470-38-2362

本州一早いイセエビ漁“解禁”日本有数のイセエビ漁場

 イセエビといえば「三重県」を連想しがちだが、実は千葉県も全国有数の名産地。漁獲高日本一の年もあるほどで、常に全国トップ3の座に君臨し続けている。
 そもそもイセエビとは、熱帯域の浅い海に生息する大型のエビ。日本では、北は千葉県から、南は沖縄県・石垣島まで漁が行われている。イセエビ漁の解禁日は各産地で決められているが、最北の漁場である房総半島が本州で一番早い。千葉県の解禁日は8月1日から翌年5月まで。宮崎県では9月1日から、三重県や和歌山県にいたっては10月から漁が解禁されるという流れを見ても、いかに早く漁が始まるかということが分かるだろう。ちなみに、資源保護という観点から、千葉県では産卵期にあたる6~7月を禁漁期間と定めている。

 では、なぜこのあたりでイセエビがよく育つのか――。それは、房総半島沖が、親潮と黒潮がぶつかり合う場所だから。栄養分が豊富な親潮が黒潮に温められて植物プランクトンが爆発的に増殖し、これをエサとする動物プランクトンが増えることによって魚の繁殖も増えるという仕組みだ。そのため、この潮境が生じる房総沖は、昔からイセエビをはじめ、マイワシやサンマ、イカやカツオ、サバなどの良質な漁場となってきた。
 そんな複雑な海流で育った房総沖のイセエビは、身が引き締まってプリプリ。甘みが強いのも特徴だ。イセエビの食糧となるプランクトンが豊富なため生育がよく、他のエリアで獲れたものに比べて甲殻の色が濃い。赤というよりはもはや黒に近いが、茹でると真っ赤になることから、房総沖のイセエビは正月のお飾りとしても重宝されている。
 旬の時期は8月から秋にかけて。イセエビをはじめとする甲殻類は、水温が高いと旨味や甘みが増すのだそうだ。

 しかしながら、産地とはいってもイセエビはやっぱり高級食材。地元といえども、日常的に家庭で食べるという習慣はないとのこと。ただし、漁業権を持つ家庭ではお父さんたちが解禁日に海に潜り、お客さんがいつ来てもおもてなしができるよう、獲ってきたイセエビを冷凍保存する風習があるのだとか。知り合いの漁師さんからのおすそ分けが、食卓にのぼることもあるという。

 千葉県で水揚げされるイセエビは、館山市では「房州伊勢海老」、南房総市では「房州海老」といった具合に、地域によって呼び名が異なり、町おこしやイベントの盛り上げ役としてもひと役買っている。  たとえば、館山市の『南房総たてやま伊勢海老ヌーボーフェア』は、10月11日(金)まで開催中の禁漁解禁を祝したキャンペーン。飲食店では特別価格で、宿泊施設では通常宿泊料金でイセエビ料理を楽しむことができる。イセエビを使った同市の新ご当地丼「館山 旬な八色丼」も、同市内の飲食店で絶賛提供中だ。

 また、お隣の南房総市では、食キャンペーン『房州まるごと喰いやがれ!』を実施中。300gオーバーのメガサイズのエビがどんと出される「メガ房州海老プラン」を展開する飲食店や宿泊施設もあるそうなので、チェックしてみよう。同じく南房総市では、自分で釣ったイセエビを直火焼きにして食べることができる「房州海老祭り」を10月の毎週日曜日に開催の予定だ。会場は南房総市白浜フラワーパークで、料金は1人1尾1,500円(市旅館組合宿泊者は1,000円)。 せっかく足を運ぶのなら、ぜひとも“旬”のイベント時期に合わせて訪ねてみたい。


SPOT いざ、イセエビを食べよう!

イセエビ特有の弾むような食感を堪能するなら、やっぱりお造りが一番! 鮮度抜群、地元ならではの“プリプリ”の歯応えを楽しもう。殻付き半身の状態で焼く「鬼殻焼き」や「蒸し焼き」といった食べ方も、甘みがぐっと増しておすすめだ。

メインはイセエビの活き造り料理自慢、天然温泉の湯宿|海の湯宿 花しぶき

神経痛や筋肉痛によい天然温泉が付いた癒しの宿。夕食のメインは新鮮魚介の活き造りで、豪華な舟盛りで供される。『南房総たてやま伊勢海老ヌーボーフェア』に協賛中なので、その旨を伝えると、1人につきイセエビ1尾が無料サービスされるそう。調理方法はお好みに応じてくれるが、ブリンと弾むような食感の活き造りがおすすめだ。濃厚な甘みを特製ポン酢が見事に引き立てている。

1人1泊2食付き:14,700円~(4~5名利用/1室)、15,750円~(3名利用/1室)、17,850円~(2名利用/1室)  ※イセエビの無料サービスは成約の先着順。なくなり次第終了
チェックイン14:00、チェックアウト11:00
住所:千葉県館山市塩見233-4
交通:館山駅からJRバスで約15分、「安房塩見」下車徒歩約1分
TEL.0470-29-0236 ホームページはコチラ

新鮮な魚介類をたっぷり堪能グルメ派も納得の磯料理の宿|海辺の料理宿 政右ヱ門

食事は、千倉の海で獲れた新鮮な魚介類がメイン。甘く透き通ったプリプリの房州海老をはじめ、アワビやヒラメ、ウニなどが盛り込まれた磯料理が堪能できる。一番人気は、アワビの踊り焼きや房州海老の刺し身付きの活き造りが盛り込まれた「磯祭りプラン」。350gもの大きな房州海老が付く「メガ房州海老プラン」や「ダブル房州海老プラン」といったプランも12月20日まで実施している。

磯祭りプラン(房州海老&鮑付き): 1泊2食付き:14,500円~、メガ房州海老プラン: 1泊2食付き:14,000円~、ダブル房州海老プラン:1泊2食付き:13,800円~
チェックイン15:00、チェックアウト10:00
住所:千葉県南房総市千倉町忽戸497
交通:千倉駅からバスで約10分の「忽戸小学校前」下車、徒歩約2分
TEL. 0470-44-4071 ホームページはコチラ

イセエビ派? アワビ派?料理で選ぶ「季節の宿泊プラン」|魚拓荘 鈴木屋

房州海老やアワビ、サザエやクジラなど、地元で獲れた新鮮な海の幸や山の恵みをふんだんに取り入れた料理が自慢。11月30日までは『房州まるごと喰いやがれ!』キャンペーンに伴い、300gの大イセエビが付く「メガ房州海老プラン」や、1人に2尾付く「ダブル房州海老プラン」を展開する予定だ。館内には、宿名の由来でもある小田原の作家・宮本紅魚(こうぎょ)氏の魚拓を展示。

メガ房州海老プラン( 1泊2食付き):13,800円~、
ダブル房州海老プラン(1泊2食付き)13,800円~
チェックイン15:00、チェックアウト10:00
住所:千葉県南房総市千倉町北朝夷2801
交通:千倉駅からタクシーで約5分
TEL. 0470-44-2811 ホームページはコチラ

イセエビが食べられる宿泊施設・飲食店(参考)はコチラ 伊勢エビが食べられる店(参考) 館山市内/南房総市 南房総市

ACCESS いざ、館山市・南房総市へ行こう!

<東京方面から館山・千倉などへ> 

● 特急利用
    JR東京駅から特急「さざなみ」で約1時間50分の館山駅、約2時間10分(館山駅から普通列車利用)の千倉駅下車
● 普通列車利用
    JR東京駅から総武線快速で千葉駅経由の内房線で約2時間45分の館山駅、約3時間の千倉駅下車

あなたの出発地+「館山」・「千倉」などで経路検索するならコチラ

南房総のフリーエリア内で、普通列車(快速含む)及び各バス会社線の指定路線が乗り降り自由になります。
フリーエリア内までの往復には、普通列車(快速含む)の普通車自由席が利用でき、別途特急券・グリーン券を購入すれば特急列車・グリーン車も利用できます。
※利用期間:2013年9月30日まで(発売期間は9月28日まで) ※有効期間:2日間     

例:館山で往路途中下車、千倉で宿泊。翌日、和田浦・安房鴨川まで足を伸ばして帰京した場合 「南房総フリー乗車券」の詳細はコチラ

おトクな「南房総フリー乗車券」で行こう!

千葉県の宿泊施設を探すならコチラ
取材・執筆・構成:松井さおり(teamまめ)
協力:館山市観光協会南房総市観光協会南房総市役所商工観光部

写真提供:館山市観光協会、南房総市観光協会、南房総市役所商工観光部、海の湯宿 花しぶき、海辺の料理宿 政右ヱ門、魚拓荘 鈴木屋

※ 掲載されているデータは2013年8月現在のものです。

※ 運賃等は通常期・平日で計算。

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