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まだまだ知られざるご当地の味 行って食べたい!ニッポンA級発掘グルメ

vol.23 三沢市のほっき貝 [青森県三沢市]


1隻に2人1組で行なう漁。朝6時に出航し、8~11時には入港。すぐさま競りにかけられ、出荷される。

ほっき貝の漁獲期間には殻付きでも販売される。活きほっき貝は常温で3~5日ほど保存可能。さっと湯通しして冷凍しておくのもいい。

さまざまな料理で三沢で食されるほっき貝。「寿司割烹 福水(ふくすい)」では、バター仕立てにした陶板焼き(写真、1404円)のほか、コリコリした活きの握り1貫(324円)も人気。

「三沢ほっきまつり」は3月中旬、三沢漁港の三沢魚市場で開催。即売会・無料試食会は売り切れ御免! 問い合わせは三沢市漁業協同組合 TEL.0176-54-2202

三沢市内に点在する12カ所の公衆浴場は全部天然温泉! 単純泉またはナトリウム-塩化物泉の湯が楽しめる。写真は昭和の風情を漂わす「星野リゾート 青森屋」の元湯、早朝5時~23時入浴可。310円。

親潮と黒潮がぶつかる遠浅の海でゆっくり育った肉厚のほっき貝

 青森県三沢市といえば、民間航空会社と自衛隊、米軍がひとつの滑走路を共同使用する三沢飛行場がつとに有名だが、地元産の良質な野菜や水産物が人気なのをご存知だろうか。
 なかでも昼間に漁船を出して、夕方には水揚げされる鮮度抜群な「赤とんぼ」こと昼イカと並び、冬の食材の代表格となっているのが、ほっき貝だ。太平洋に面した三沢沖は遠浅の砂地で、ほっき貝の格好の漁場。生産量では全国3位を誇っている。

 正式名称を「ウバガイ」というほっき貝は、1年で1cm成長し、30年以上も生きる長寿の貝。漁獲時期は一年中だが、産卵期の5~6月を経た夏は身が細り、やせ気味となる。そこで三沢では最もおいしい時期である冬の4カ月(12~3月)のみ、漁が行なわれている。

 三沢で見慣れた食材であるほっき貝は、昔は手漕ぎの和船で、ロクロを手で回して網を引き上げて獲っていたという。ブルドーザーのように海底を掘って採取した時期もあったが、その方法では砂の圧力で貝殻が破損したり、驚いた貝があわてて殻を閉じようとして身を挟んだりして、売り物にならないことも多かった。そこで2005年より「噴流式マンガン」というポンプのような機械を用いて、水圧で海底の砂をとばし、貝を袋につめる漁法がとられている。おかげで海底の砂もほどよく耕され、砂に潜るほっき貝にも、棲みやすい環境づくりに一役買っている。

 また、地元特産のほっき貝を大切に育てる取り組みも行なわれている。青森県八戸市から三沢市にかけて、弓なりに南北にのびた北浜海域では、4つの漁協(八戸みなと、市川、百石町、三沢)が「北浜ほっき貝資源対策協議会」を組織し、資源保護のため1人当たり100kgまでの漁獲制限を設けている。
 7cm以下の小さいサイズのほっき貝の漁獲を禁止している青森県だが、三沢漁協ではさらに厳しく、8cm以下のサイズの漁獲を禁止。また17~18cmの特大サイズも海に戻すことで、独自の資源保護も進めているのだ。とはいえ、市内で流通するものは平均9~10cm! 大ぶりなほっき貝に出会えるのは、嬉しい限りだ。

ピンク色に染まるほっき貝は三沢に欠かせない冬の食材

 三沢産のほっき貝は、他の地域とは異なる特徴がある。黒みがかった貝殻で、身は茹でると赤くなるものが一般的だが、三沢産は北浜海域の砂地がきれいなため、貝が茶色く育ち、茹でると身がピンク色に染まる。砂をあまり含んでおらず、肉厚でプリプリなのが特徴だ。

 そんな三沢のほっき貝は、冬になると地元スーパーなどで殻付き、むき身、刺し身などの状態で販売されるという。各家庭では、刺し身、ほっき味噌などで食べるのが一般的で、またカレーライスの具材としても人気が高いとか。寿司店などでは、握りはもちろん、貝焼き、陶板焼き、しゃぶしゃぶなども登場する。

 また、例年3月中旬には「三沢ほっきまつり」が催されるのも見逃せない。ほっき貝料理の販売、殻むきを競う「ほっき貝むきむき大会」など多彩なイベントが毎年行なわれるが、目玉はほっき貝の販売・無料試食会。大量のほっき貝がわずか1時間余りで完売するという大盛況ぶりだ。漁師さんの心意気と浜の元気を体感しながら味わえるなんて、貝好きにはたまらぬ祭り。ぜひ出かけてみたいものだ。

SPOT いざ、三沢ほっき丼を食べよう!

2008年から冬季限定(12~3月)で登場する三沢市の新名物「三沢ほっき丼」。ほっき貝は調理法で味わいが大きく変化するミラクル食材。活きはもちろん、蒸したり、煮たり、揚げたりと、お店ごとに工夫を凝らしたご飯とのコラボ丼を存分に楽しみたい。今年は市内30店で味わえる!

青森の地酒とともに味わうコリコリの生ほっき丼|食事処もつけんど

野沢菜の歯触りとともに味わえるのが、肉厚の活きほっき。特製のつけダレをかけることで、磯の風味と香りがふわりと引き出され、コリコリという音と生ならではの食感が、口中でにぎやかに奏でだす。源泉掛け流しの露天風呂を備えた温泉旅館だが、食事処のみの利用も可能だ。 

生ほっき丼:1000円(仕入れ状況により提供できない場合あり)
提供期間:2014年12月3日~2015年3月31日
営業時間:11:00~14:30L.O.・18:30~22:30L.O.、無休
住所:三沢市古間木山56星野リゾート青森屋
住所:青い森鉄道三沢駅から徒歩10分
TEL.0176-51-2121 店ホームページはコチラ

カジュアルに本格派を楽しむフレンチ仕立てのほっき丼|North 40-40

ほっき丼に、今年新たにフレンチが参戦! 三沢の食材をふんだんに用いたフランス料理店で、店主の平林和さんが自ら船を出し、魚介を仕入れることもあるという。ミディアムレアに火を通したほっきは、クラムチャウダーリゾットで。プリプリ食感と豊かな風味で、腹の底からほっこり温まる。

三沢産ほっき貝と根菜のクラムチャウダーリゾット:1200円
提供期間:2014年12月1日~2015年3月31日
営業時間:11:30~14:00L.O.・17:30~21:00 L.O.、水曜休
住所:三沢市桜町2-7-14
交通:青い森鉄道三沢駅から市立病院行き三沢市コミュニティバス「みーばす」で約10分の「市役所前」下車、徒歩3分
TEL.0176?58?7091 店ホームページはコチラ

漁船をもつ寿司割烹で鮮度抜群のふわとろ丼を|寿司割烹 福水

水揚げされたばかりの活魚を堪能できるありがたい店。ほっきの握りや焼きなどのメニューがあるなか、少しだけ火を入れてプリッとさせたほっき貝を、とろとろの半熟卵と地元産のとろろで包んだほっき丼を。ふわとろプリの食感に恍惚となる。刻み海苔が風味を添えて至福の1杯。

ほっき丼:1000円
提供期間:2014年12月1日~2015年3月31日
営業時間:11:30~13:30・16:30~22:00 L.O.、不定休
住所:三沢市中央町2-3-7
交通:青い森鉄道三沢駅から車で約10分
TEL.0176-53-8167

TICKETS いざ、三沢市へ行こう!

<東京方面から>

JR東京駅から東北新幹線「はやぶさ」で2時間44分の八戸駅下車、
青い森鉄道に乗り換えて約20分の三沢駅下車(所要時間約3時間10分)

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※事前申込み受付について・・・発売期間の前に事前申込みも可能です。パソコン・スマートフォンからは発売開始日のさらに1週間前(同曜日)の午前5時30分から乗車日1カ月前の午前9時54分まで、事前申込みを受け付けています。
※2014年12月27日~30日は東北新幹線下り列車に「お先にトクだ値」の設定はありません。

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取材・執筆・構成:佐藤さゆり(teamまめ)
写真提供:三沢市観光物産課、三沢市観光協会、星野リゾート 青森屋、寿司割烹 福水
※掲載されているデータは2014年12月現在のものです。



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