『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

  • mixiチェック

現地でカンパイ! これぞ飲むべき 全国 美酒の旅|vol.1 北海道池田町 十勝ワイン 生誕50周年! 冷涼な土地に実を結んだ地ブドウの北国ワイン

「池田ワイン城」の正体は、十勝ワインの醸造所。工場は併設されている通路から見学でき、地下室では熟成の様子を間近に見られる。もちろんワイン販売コーナーもあり。

十勝ワインの代表的な銘柄『清見』『山幸』。
「清見2008(赤)」720ml/2,566円、「山幸2007(赤)」720ml/2,422円
■詳細は「十勝ワイン」ウェブサイト

十勝ワインの誕生――「ワイン造りはブドウづくりから」の精神

 北海道東部に広がる十勝平野は、道内で最も畑作が盛んな地域。見渡す限り続く農園の景色は、コバルトブルーに輝く空と合わさりポストカードでもおなじみだ。そんな地名を冠したワインがここ池田町で誕生し、今年で50周年を迎える。

 現在、世界で飲まれているワインの多くが、年間平均気温10~20℃の温帯で生産されている。一方、十勝はというと、冬は平均気温がマイナス10℃を下回り、かつ雪が少ない乾燥した日々が続くため、通常のやり方ではブドウの木が枯れてしまう。本来、ブドウの栽培には適していない場所なのだ。
 しかし、当時の市長は考えた。「秋には山野に山ブドウが実る。冬の厳しい池田町でもブドウ栽培ができるはずだ」

ゼロからスタート、いつしか地元が誇る定番ワインへ

 こうして始まった池田町の挑戦だが、もちろん一朝一夕にはいかない。町内でわずかに自生する山ブドウを研究しながら、昭和41年、フランスから「セイベル13053」という苗木を導入。しかし、この気候ではうまく越冬せず、独自の品種を開発することが必要だとわかった。
 ブドウの木は、1000本に1本の確率で突然変異を起こし、よりたくましく実をつける「枝変わり」という現象を起こす。池田町では、「セイベル13053」のクローン選抜を行い、早熟で豊富に実がなる赤ワイン品種「清見(きよみ)」を作り出すことに成功した。
 今や十勝ワインの代表銘柄の「清見」と、山ブドウの組み合わせから生まれたのが「清舞(きよまい)」と「山幸(やまさち)」だ。ともに北国ならではの酸味が効いた辛口で、和食とも相性がいい。家庭料理ともマッチするので、池田町の人々は普段の晩酌でも好んで飲んでいるのだという。また、成人式では自分の生まれ年のワインで乾杯するのが定番だ。彼らは、「自分たち池田町民が日本一ワインを飲む」のだと胸を張る。

 池田町を訪れたら、北海道産キャンベルを使用した「町民用ロゼ」や、ワイン城限定販売「清見の丘」など、町内でしか手に入らない逸品もチェックしたい。
 さらに、今年は十勝ワイン50周年ということで、スペシャルブレンドが発売されるなどトピックが満載。毎年秋に開催されているワイン祭りも、より盛大に祝われること間違いなし。乞うご期待!

これが十勝ワイン 3大ポイント
ワイン製造は町営の事業

昭和20年代後半、度重なる自然災害や震災に襲われた池田町が、その苦境から脱却すべく打ち出した新事業がワイン製造だった。写真は、昭和35年に町内の農村青年によって結成されたブドウ愛好会。

品種交配が生む多様な味わい

十勝ワインのバリエーションは、巧みな品種交配の賜物。代表的な銘柄「清舞」「山幸」は同じ2種のブドウからできているが、どちらの特徴を強く出すかで違いを出す。豊かな酸味の「清見」に対し、「山幸」は渋味があり味わい深い。

ワイン城の数々の熟成樽

ワイン城の地下にある熟成室では、フランス産オーク材で作られた樽を使い、温度15℃、湿度70~80%のなか1年間熟成を行う。樽の種類で熟成具合が異なるので、ワインごとに樽を使い分けるなど、こだわっている。

十勝ワインと楽しむ! 特選ご当地自慢
いけだ牛|ほぼ道内にしか出回らない希少種

十勝ワインを熟成する際にできた澱(おり)を飼料に、広大な牧草地で育てられたブランド牛。「レストラン よねくら」では、和牛本来の風味をダイレクトに味わえるようサーロインステーキで供する。いけだ牛は、極めて柔らかい肉質で、噛むと、豊富な赤身からジワッと旨味が溢れ出す。

■レストラン よねくら

いけだ牛サーロインステーキ:200g 3,360円 
十勝ワイン漬ステーキ弁当:1,050円 
十勝ワイン:グラス315円~、ボトル1,995円~
営業時間:9:00~19:30LO、木休
住所:中川郡池田町字大通1-27
交通:JR根室本線池田駅から徒歩1分
TEL.015-572-2032 
詳細はコチラ

池田清見温泉|筋肉痛など旅の疲労回復に最適

黄土色のしょっぱいお湯は、塩分や鉄分、ヨウ素を多く含む弱アルカリ性。肌になじみ、湯上りはさらさらに。5~10月の第1日曜には、泡風呂に十勝ワイン「トカップ赤」を注いだワイン風呂が登場。おみやげは、源泉を配合したオリジナルの石けん「清見の泡 十勝ワイン入り」(20g300円)で決まりだ。

■池田清見温泉

泉質:ナトリウム-塩化物強塩泉
入浴料金:大人420円
営業時間:14:00~22:30(受付は~22:00)、火休
住所:中川郡池田町清見ヶ丘10
交通:JR根室本線池田駅から徒歩30分
TEL.015-572-3932
詳細はコチラ

シープドッグショー|北海道らしい景色&美食を満喫

「十勝まきばの家」は十勝平野を望む丘に位置。レストラン、コテージのほか、シープドッグショーが人気。ホイッスルを吹いて牧羊犬を操り、羊の群れを牧柵に追い込む様子は一見の価値あり。敷地内のカフェには、アウトドア感覚でジンギスカンとワインを楽しめるオープンテラスもある。

■十勝まきばの家

・シープドッグショー料金:大人700円、小学生400円(4月下旬~9月の土・日・祝に開催。11:00~、13:30~の1日2回)
・グリーンリーフ・テラス
営業時間:10:00~16:00(4月下旬~10月上旬、夏期は?17:00)
バーベキュー料金(グリーンリーフ・テラス):ジンギスカン850円? いけだ牛1,300円など
・レストラン営業時間: 11:00?14:00LO(土・日・祝は?14:30LO)
・コテージ宿泊料金: 11,500円(大人2名1泊2食付きの場合の1名料金)
住所:中川郡池田町清見144
交通:JR根室本線池田駅からタクシー10分
TEL.015-572-6000
詳細はコチラ

アクセス ACCESS
<札幌市内→池田町>
JR札幌駅から「JR特急おおぞら」で約2時間50分の池田駅下車
あなたの出発地+目的地「池田」で経路検索するならコチラ
あなたの出発地+目的地「池田」で経路検索するならコチラ
指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)がおトク!
●「指定席往復割引きっぷ(Rきっぷ)」利用の場合:札幌市内~池田(往復)=13,100円
 ※特急列車普通車指定席を利用可。
 対象期間:2013年4月1日~11月30日まで(12月1日~3月31日は13,500円)
 使用制限期間:なし 
 有効期間:6日間(一部設定期間8日間)

●通常の場合:札幌市内~池田(往復)=14,880円
道東エリアの宿泊施設を探すならコチラ
道東エリア宿泊施設を探すならコチラ


取材・執筆・構成:信藤舞子(teamまめ) イラスト=オギリマサホ
協力:池田町観光協会
写真提供:池田町ブドウ・ブドウ酒研究所、レストラン よねくら、池田清見温泉、十勝まきばの家
※掲載されているデータは2013年6月現在のものです。
※運賃等は通常期で計算。
※酒類価格はメーカー希望小売価格。
※本事業は、酒蔵ツーリズム推進協議会に協力しております。本連載により生じる直接又は間接の損害等については、酒蔵ツーリズム推進協議会(又はそのメンバー)では何ら責任を負うものではありません。

バックナンバー

このページのトップへ