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駅弁の女王小林しのぶが選ぶ 絶対に食べたい駅弁

新型車両N700系のボディを模した容器に人気高騰 九州新幹線さくら弁当 博多駅・小倉駅

 九州新幹線の全線開業を記念して2011年1月に発売された。百貨店の駅弁大会などイベントにも出品されているが、ものの数分で売り切れることもあるほど、人気が急上昇している。

 この駅弁の特徴は、容器の形にある。新型車両N700系(愛称は「さくら」)の外観をイメージしたプラスチック製で、白地のボディに「KYUSYU WEST JAPAN」の文字。細部まで芸が細かい。フタを兼ねた車両の上部を持ち上げると、鶏のダシで炊いたかしわ飯が登場。その上にエビフライ、ハンバーグ、卵焼き、ウィンナーソーセージ、かまぼこなどが盛り付けてある。お子様ランチ風だが、おかずの味付けがしっかりしているため大人が食べても十分に満足できる。中でオススメは、噛んだ瞬間にさくっと心地よい音が響くエビフライ。中身もぷりぷりで、海の幸のおいしさを心ゆくまで味わえる。

 九州新幹線は3月12日に全線開業。乗車の際にこの駅弁を持参すれば、旅がより楽しくなるはず。容器は、食べた後に弁当箱や筆箱として再利用するのにほどよいサイズだ。

Data
価格:1,150円
種類:炊き込み
調製元:北九州駅弁当(株)
電話:093-531-0036

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天然鮎と熊本地鶏のスーパーコラボ弁当 鮎屋の極薦 熊本駅

 極薦(ごくせん)という名から、調製元の自信が感じ取れる。その名の通り、調製元が誇る人気駅弁、「鮎屋三代」と「天草大王」を組み合わせたスーパー(極)レコメンド(推薦)駅弁である。

 熊本城のイラストを描いた重厚なパッケージに正方形の容器を収める。内部は発泡材の板で二分されており、鮎屋三代と天草大王が半分ずつ詰められている。鮎屋三代は九州新幹線の部分開業に合わせて発売された駅弁で、天然鮎の甘露煮がおかずのメーン。代々継ぎ足してきた秘伝のタレに酢やお茶を混ぜて長時間じっくりと煮込んだ鮎は骨までやわらかく仕上がっており、頭からガブリと食べられる。鮎のダシで炊いた上品な味わいのご飯との相性も見事だ。

 天草大王は、同名の熊本地鶏をおかずのメーンにしたもの。鶏がらスープで炊いたご飯の上には、蒸したムネ肉と焼いたモモ肉がのせられている。ムネ肉は塩味、モモ肉はタレの甘辛風味と異なる味わいを堪能できる。

 天然鮎と地鶏の旨みを楽しめるコラボ弁当。ひとつで二度おいしい内容が自慢だ。

Data
価格:1,100円
種類:炊き込み
調製元:みなみの風
電話:0965-39-5150

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熊本名物の馬肉をたっぷり味わえる うま~か さくら弁当 熊本駅

 熊本名物の食肉といえば、馬肉。その色から“さくら肉”と呼ばれ、栄養価は高いけれど食べても太りにくいことから、近年はヘルシー食材としても注目されている。その馬肉をふんだんに使ったのが「うま~かさくら弁当」だ。

 発泡材の枠に黒いトレーをはめ込み、フタをのせて掛け紙を巻いた。掛け紙に描かれた「馬」の文字が、阿蘇山ふもとの草原を駆ける馬のように見えるのがおもしろい。中身は、人吉産の棚田米で炊き上げたご飯の上に、焼いたさくら肉をのせたもの。焼き肉は、想像以上にやわらかく仕上がっており、臭みも感じられなくて食べやすい。硬めに炊いたご飯とのマッチングも文句なし。焼き肉に鷹の爪を加えたのも見事なアイデアで、ピリ辛の風味が絶好のアクセントになっている。男性なら定番の牛丼をかき込むイメージで、あっという間に平らげられそう。女性はイメージから馬肉を敬遠しがちだが、まったくクセがないので、ぜひチャレンジしてほしい。「うま~~い!」と叫ぶこと間違いなし。

 副菜はスパゲッティサラダ、がんも煮、高菜漬など。いずれも丁寧に味付けられている。

Data
価格:880円
種類:肉系
調製元:(株)ニシコーフードサービス
電話:096-322-4676

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九州名物・かしわめしと鶏肉の照り焼きの相性は抜群 薩摩鶏めし 鹿児島中央駅

 日本最南端の新幹線停車駅「鹿児島中央駅」で販売されている名物駅弁。鹿児島中央は以前は「西鹿児島駅」だったが、2004年の九州新幹線開業に合わせて改称された。

 鮮やかなオレンジ色の地の上に鶏や桜島のイラストを描いた掛け紙で発泡材容器を巻いている。内容は、炊き込みご飯の上に錦糸卵を敷き、さらにその上に鶏肉の照り焼きと椎茸煮をのせた鶏肉弁当。付け合わせには、がね天、さつまいも甘露煮といった鹿児島名物のほか、こんにゃく、人参の煮物や紅白なますを添えている。

 おかずのメーンは鶏肉の照り焼きで、甘辛いタレがやわらかい肉の中に蓄えられた旨味を存分に引き出している。4切れでは物足りない!と感じるが仕方がない。錦糸卵に隠されたご飯との相性も抜群だ。ご飯は、鹿児島育ちの「赤鶏さつま」の鶏ガラスープを使って炊き込んだもの。上品でまろやかな味わいは、かしわめし王国九州の名に恥じないできあがりだ。おかずも豊富なので最後まで飽きずに食べられる。豚肉系の駅弁が多い鹿児島県だが、鶏肉弁当にもぜひ注目を!

Data
価格:840円
種類:肉系
調製元:Station Cafe パティオ鹿児島店
電話:099-286-4707

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※掲載されているデータは平成23年3月現在のものです。

小林しのぶ(旅行ジャーナリスト・エキベニスト・駅弁愛好家)

 駅弁の食べ歩きは20年以上に及び、食べた駅弁の数が5000を超えることから"駅弁の女王"と呼ばれる。全国各地の調製元と新作駅弁の共同開発を手がけるほか、新聞、雑誌、ウエブ等に連載多数。プロデュースした駅弁は「1000号はっこう弁当」「東京もちべん」(東京駅)ほか。

 フードアナリスト。日本旅のペンクラブ会員。千葉県佐原市出身。

 近著に『全国美味駅弁 決定版』(JTBパブリッシング)、『五つ星の駅弁』(東京書籍)、『どんぶりこ』(交通新聞社) 、『超いまうまい帖』(ぶんぶん書房)、『すごい駅弁!』(メディアファクトリー)などがある。NEXCO東日本で展開している「どら弁当」の監修者でもある。

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