『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
毎年、春と秋に駿河湾だけで漁獲できる“桜エビ”。茹でると半透明の体が桜色に変わり、口に含むとほのかな甘味が広がります。そんな桜エビを使った駅弁がコレ。桜エビのダシ汁でふっくらと仕上げた炊き込みご飯と風味豊かなかき揚げが自慢です。
昭和34年からのロングセラー駅弁。釜を模った電子レンジ対応のプラスチック容器に、エビのダシ汁で炊いた茶飯を詰め、大ぶりのエビ2尾、ホタテ、シイタケ、タケノコ、栗、きんぴらこぼうなどをトッピングしてあります。米は地元の糸魚川産を使用します。
「あまりの大きさにトレーを特注した」という巨大なエビエライにビックリ! 冷めても柔らかいヒレカツ2個ともども、やや甘口の八丁味噌を使った特製味噌ダレにくぐらせてあります。白飯はもちろん、付け合わせの千切りキャベツとの相性もグッドです。
日本海近海で獲れた生の甘エビ(北国赤エビ)だけを使った押し寿しです。エビは職人が1尾ずつ手作業で殻を剥き、背わたを取り除きます。トロッとした食感や甘味など、甘エビの特徴を残し、地元加賀産のコシヒカリと秘伝の酢を使った、酢飯と合わせました。
和風ダシで炊き込んだ、炊き込みご飯が絶品です。旨さの秘密は刻んだ乾燥赤エビをたっぷりと入れること。おかずは特製しょう油を使った地元野菜の煮物、エビを開いて揚げた開きエビフライ、若鶏の揚げ煮など。50年前と同じ掛け紙がまた良い味です。
※掲載されているデータは、平成22年2月現在のものです。
次回は、「武将にちなんだ幕の内駅弁」を紹介予定です。