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テツペディア ちょっと気になる鉄道雑学 Vol.7 ヘッドマーク

列車の正面に付いたこのマーク。みなさんも見たことがありますか?

特急列車がホームに入線。
列車の先頭を見ると、列車の愛称が書かれた表示板。
みなさんもどこかで見たことはありませんか?
これは「ヘッドマーク」と呼ばれるもの。
では早速「ヘッドマーク」について見ていきましょう。

ヘッドマークって何?

「ヘッドマーク」とは列車の愛称を文字やイラストで示したもののことで、おもに特急や急行列車の先頭部に取り付けられています。
また、列車の最後尾に取り付けられているものは「テールマーク」、その両方を合わせて「トレインマーク」とも呼びます。

ヘッドマークの誕生

昭和初期までは、列車に愛称名は付けられていませんでした。
昭和4年の9月に特急列車の「富士」「櫻(さくら)」の愛称が一般公募によって採用され、列車の後ろにテールマークが取り付けられました。
ヘッドマークが初めて採用されたのは昭和25年の特急「つばめ」。「へいわ」から「つばめ」に改称されると、大阪鉄道管理局の運転部と旅客課の発案で、「つばめ」を牽引する機関車にも直径66cmのマークが取り付けられたのです。
昭和43年10月のダイヤ改正で特急列車が増発されると、へッドマークのバリエーションも増え、昭和53年10月には絵入りのヘッドマークが続々登場。
以来、列車愛称とともに様々な形・デザインのヘッドマークが誕生しました。

一・二等特急の「富士」。青と白の配色は、等級も同時に表している。「白」が一等車、「青」が二等車(現在のグリーン車)

特急「櫻(さくら)」のヘッドマーク。「赤」は三等車(現在の普通車)を表す色

ヘッドマークは誰が描いているの?

1950年代以降、トレインマークのデザインの多くを手がけたのが、鉄道デザイナーの黒岩保美(くろいわやすよし)氏(1921-1998)。
「出雲」「ゆうづる」「はと」といったトレインマークは黒岩氏によるもの。
ちなみに、現在は車両デザイン担当の鉄道デザイナーによって描かれています。

黒岩保美氏がデザインした「出雲」のヘッドマーク

ヘッドマークの重さは?

当初は鉄板製で全て手作りでしたが、今ではステンレスやアルミを用いたものなど様々。
大きさは標準的な円形のもので直径66cm、重さは「北斗星」(冒頭写真)などで使用されているステンレス製のものでも約5kg。初期の鉄製のものではおよそ10kgあるそうです。手作業で行なわれていた取り付けもひと苦労でしたが、最近では、作業の省力化の点から巻取式フィルムやデジタル表示(LEDパネルや液晶画面)のものも増えてきました。
列車に乗る際、ヘッドマークのデザインや形、素材などにも注目してみてはいかがでしょうか。

485系団体専用列車“いろどり(彩)”は40インチの液晶画面を搭載

巻取式フィルムのヘッドマークは明るいところでも見やすく、カラフルなデザインも可能

巻取式ヘッドマークの内側。蛍光灯やフィルムを巻取るローラーが入っている

LED(発光ダイオード)パネルのヘッドマークは「スーパーひたち」を始め、多くの新型特急車両に取り入れられている

「ゆふいんの森」はエンブレムが先頭に。車体と調和したおしゃれなデザイン

漆黒の車体に黄色のヘッドマークが映える「SLやまぐち号」

準急「湘南日光」のヘッドマーク。板をめくると運行用途が変わるというユニークな仕掛け

EF65形電気機関車のさよなら運転で特別に使用されたヘッドマーク

写真協力:東日本鉄道文化財団/交通新聞サービス

次回は「発車メロディ」を紹介します!

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