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テツペディア ちょっと気になる鉄道雑学 Vol.23 グリーン車

列車のグリーン車。常連さん、たまに利用する人、まったく乗らない人……
と人によって利用頻度はさまざまですが、 詳しく知っておいてソンはありません。
今回は、乗って快適、見てゴージャスな、列車のワンランク上の「グリーン車」について、詳しく紹介していきます。

グリーン車ってそもそも定義は何?

1 「グリーン車」の由来は国鉄時代

グリーンマーク


車両記号

列車の「グリーン車」は、運賃や特急・急行料金以外に別途料金が発生する、特別な車両です。飛行機のクラスと同様、良い座席は料金がかかる分、設備もサービスも上質。ゆったり乗車できることから、ラッシュアワーの混雑を避けたい時や長距離旅行、ハイクラスの人々の移動などに長く愛されてきました。
「グリーン車」は、そもそもどのように生まれたのでしょう。また、なぜ「グリーン車」と呼ばれるのでしょうか。
国鉄にはかつて、列車の「3等級制」を採っていた時代、その後「2等級制」を採っていた時代がありました。昭和44年の運賃改定時、等級制は廃止され、運賃と特急・急行料金の単一化が図られます。その際、2等級制時代の1等座席車が「グリーン車」と名づけられ、運賃と特急・急行料金のほかに「グリーン券」を購入することで、誰でもグリーン車に乗車できるようになったのです。
なぜ「グリーン車」と呼ばれたかといえば、前身である2等級制時代の一等車の窓の下に淡緑色(若葉色)の帯が塗られていたこと、また一等車の硬券の色がグリーンであることにちなんだと言われています。現在では、色の帯は塗装されず、四つ葉のクローバーを模した黄緑色の「グリーンマーク」が表示されています。車体の車両称号は3等級時代の二等車の名残で、「イロハ」の「ロ」となっています。

2 設備もサービスも、やっぱり豪華!

DXグリーン

グリーン車は、一度足を踏み入れれば分かるように、乗客が普通車よりもゆったりと座ってくつろげるように設計されています。座席の横幅や前の座席との間隔が広く、シートの色や素材も様々に工夫されてスペシャル感が演出されています。腰掛は回転式でリクライニング機能をもつものが多いほか、畳敷きのお座敷列車(和風列車)もほとんどの場合グリーン車扱いとなっています。
とくに、グリーン車の豪華さ・充実度も値段に比例してレベルがあり、普通列車、特急列車、新幹線の順で設備やサービスが向上し、値段もアップします。
また、「グリーン個室」は、個室単位で座席が販売されるグリーン席。「成田エクスプレス」や「スーパービュー踊り子号」、「スペーシアきぬがわ」などで利用できます。
そして、平成17年にJR九州に登場したのが、「DXグリーン」。従来のグリーン席よりもさらに高級感あふれる車両は、787系の新幹線アクセス特急「リレーつばめ」の一部として、それまで「走る会議室」のコンセプトのもと広くとられていた空間にゴージャスなシートを導入して改造されました。このDXグリーンのリクライニング可能角度はなんと141度! フット・レッグレストも電動で上下でき、まさに横になって寝るのに近い状態まで背もたれが倒れるなど、快適さが追求されています。

グリーン車は、もちろんサービスも豪華。寝台特急「カシオペア」「北斗星」「サンライズ瀬戸・出雲」「トワイライトエクスプレス」などのグリーン車に相当するA個室では、液晶テレビも完備。ほかにもドリンクや雑誌、アメニティが提供されたり、女性乗務員による車内販売があったりと、充実した列車旅が楽しめるのです。

最近話題の「普通列車グリーン車」を検証!

普通列車グリーン車


グリーン車通り抜け禁止

皆さんは「普通列車グリーン車」を知っていますか? それは、東海道線、横須賀・総武線快速、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ライン、常磐線の普通(快速)列車など、特急や急行列車ではない普通列車に連結されたグリーン車です。特急や新幹線のグリーン車などとは違い、「普通列車グリーン券」を購入して乗れる身近なグリーン車と言えるでしょう。

普通列車グリーン車は、普通車両と比べて座席間隔が広く、腰掛にはリクライニング機構が備わった快適な車両です。また、「グリーンアテンダント」と呼ばれる客室乗務員が乗務し、飲み物や軽食の販売を行なっています。

普通列車グリーン車に乗車するには、乗車前にホームでグリーン券を購入するのと、乗車後に車内で支払う2種類の方法があります。車内では、各座席の天井に設置されたカードリーダーにSuica(ICカード)をかざして支払うか、現金による車内改札の精算が可能です。
注意したいのは、事前購入と事後購入では料金が異なるところ。また、目的地までの距離と、曜日によっても料金が異なります(下表参照)。

首都圏エリアの普通列車のグリーン料金

  事前料金 車内料金
営業キロ 平日 ホリデー 平日 ホリデー
50kmまで 750円 550円 1,000円 800円
51km以上 950円 750円 1,200円 1,000円

※平日料金は12月29日~1月3日除く。ホリデー料金は土曜・休日及び12月29日~1月3日利用の場合に適用。

また、全てのJR線のグリーン車に適用される規則として、グリーン車では通路やデッキに立っていてもグリーン券が必要です。普通列車グリーン車は、基本的に全席自由席なので、混雑時には満席のため座れないという現象が起こりやすくなります。満席のため普通車に移る場合は、車内改札前にグリーンアテンダントに申し出て普通車に移り、証明書を発行してもらい駅の窓口でグリーン券とともに提出すると、払い戻しを受けられるのです。

一口にグリーン車といっても、様々な種類や料金があるのですね。平成22年度末にデビューが予定されている東北新幹線「E5系」には、国内初のファーストクラス「スーパーグリーン車(仮称)」も導入予定です。たまにはちょっと奮発して、ゴージャスな列車旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

※掲載されているデータは平成22年3月現在のものです。

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