坂戸城(南魚沼市)から、約60km西方にある春日山(かすがやま)城(上越市)を目指し、北越急行に乗る。
この路線は金沢と越後湯沢を最速で結ぶバイパス路線で、約半分がトンネル。ところが、トンネルに入るたびに車内の天井に映像が映し出されるシアター・トレイン「ゆめぞら号」が土・日曜・祝日に運行しているので、この列車で直江津方面へ向かえば退屈している暇がない。
さて、上杉謙信が築いた難攻不落の山城・春日山城は直江津駅の西南約4kmにある。謙信の死後、景虎(かげとら)と景勝の間で家督争い「御館の乱」が起き、景勝軍の猛攻を受け御館は落城。上杉家を継いだ景勝が、兼続とともに春日山城の整備・拡大を図った。
その春日山城跡の北東端には春日山城史跡広場が広がり、その一画に城跡出土の陶磁器などを展示する「春日山城跡ものがたり館」があり、春日山城の壮大さが実感できる。
また、謙信が7歳から14歳まで禅の修行と文武の道を学んだ林泉寺(りんせんじ)の宝物館には兼続の「愛の唐(から)の頭(かしら)の旗」、通称「愛の軍旗」が展示されている。
なお、桜の時期には高田公園で催される「高田城百万人観桜会」を旅のスケジュールに組むこともおすすめしたい。