『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
特急「旭山動物園号」は、2007(平成19)年4月28日から、札幌〜旭川間で運転を開始した臨時列車。キハ183系0番代気動車の内外装を大きくリニューアルした専用車両を使用しています。全車両が普通車の指定席で、土曜・休日を中心に、夏休み期間中などは毎日運転となります。
列車は5両編成で、1号車から順に、ホッキョクグマ号、オオカミ号、ライオン号、チンパンジー号、ペンギン号の愛称が付けられています。2008(平成20)年の4月に、新しく加わったのが2号車のオオカミ号。この増結にともなって、1号車をフリースペースに変更し、レストバーなどを設置。オブジェとスタンプ台も置いてあります。また、5号車には授乳室があるなど客室設備が充実しています。また各車両には動物に抱っこしてもらって記念撮影ができる「ハグハグチェア」もあります。
運転会社
JR北海道
運転線区
函館本線
運転区間
札幌〜旭川
函館本線豊幌〜幌向
ハグハグチェア
2008(平成20)年の10月に運転を開始したリゾートトレイン「みのり」。車両は、寒冷地用の一般形気動車キハ48形を改造した3両編成。座席はリクライニングシートで、足元も広々としたゆとりある設計。通常のテーブルに加え、肘掛けにもテーブルが収納されています。また、車いす用のスペースや車いす対応のトイレも完備。2号車にあるイベントスペースでは、日によって陸羽東線の沿線にちなんだ様々なイベントが催され、車内に設けられたモニターでは各エリアの観光情報が紹介されています。
「みのり」は、臨時列車の快速「リゾートみのり」として陸羽東線小牛田(こごた)〜新庄間で運転中(土曜・休日などは仙台〜新庄間)。旅の風情を演出してくれるのは、沿線の景色を映し出す大きな車窓。「奥の細道湯けむりライン」の愛称で親しまれている陸羽東線の絶景を堪能することができます。
運転会社
JR東日本
運転線区
陸羽東線・東北本線
運転区間
小牛田〜新庄
仙台〜新庄
臨時快速列車「リゾートみのり」
大きな窓が魅力の展望スペース
名古屋と松本や長野を結ぶ特急「ワイドビューしなの」。この列車に使用されているのが383系電車です。この車両は振り子構造になっており、カーブの多い路線での高速運転が可能。また、1996(平成8)年に、技術やデザインに優れた車両に贈られる鉄道友の会のローレル賞を受賞しています。
客室の内装は落ち着いた色調で統一で、各座席にはフットレストが付いているため、リラックスして旅を楽しむことができます。長野寄りの先頭車両は、運転台越しに前面展望を楽しめるパノラマグリーン車。1〜3列目あたりの前方の座席を指定すれば、木曽路の山間の風景をはじめ、木曽川の流れや景勝・寝覚の床(ねざめのとこ)、中山道の宿場町の情景、善光寺平などが彩る前面展望風景を満喫できます。
運転会社
JR東海
運転線区
東海道本線・中央西線・篠ノ井線
運転区間
大阪・名古屋〜長野
特急「しなの」は一日13往復の運転で、うち1往復は大阪発着。中央西線木曽平沢〜贄川(にえかわ)
落ち着いた色調の普通車客室内。フリーストップ式のリクライニングシートでフットレストも付いている
キハ47形気動車を改造して登場した山陰本線の観光列車。愛称は長門市仙崎出身の童謡詩人・金子みすヾにちなんだものです。外観はアールデコ調のデザインで、三角形の窓などレトロな雰囲気をかもし出しています。
2両編成のうち1両は普通車指定席。指定席のほとんどは海側を向いており、青い海と白い砂浜、青松が茂る岩場などの美しい風景が車窓に映し出されます。とくに眺めの良いスポット(3カ所)では、列車が停止し、車窓の景色をじっくりと味わうことができます。また、日によっては、車内にて紙芝居の上演やミニコンサートなどのイベントを開催。土曜・休日は、車内にて駅弁「みすヾ潮彩弁当」(数量限定)も販売されます。仙崎の青海島や金子みすヾの故郷を訪ねる旅にうってつけの列車です。
運転会社
JR西日本
運転線区
山陰本線
運転区間
新下関〜仙崎ほか
外観はアールデコ調のおしゃれなデザイン
海を一望できる普通車指定席
高知県出身の漫画家・やなせたかし氏の人気アニメをモチーフにした車両。特急形気動車のキハ185系キロハ186形を改造した車両で、2007(平成19)年に、外装デザインと座席ルームのデザインをリニューアル。壁から天井、椅子に至るまで、アンパンマンのキャラクターがちりばめられたアンパンマンワールドが広がっています。
1両を二分割した車内は、アンパンマンとその仲間が描かれた普通車指定席の座席ルームと、キャラクター遊具を整備したプレイルームで構成されています。プレイルームには、室内の安全性に配慮して、遊具などの使用についての案内係が配置されています。
「ゆうゆうアンパンマンカー」は、高徳線の特急「うずしお」と徳島線の特急「剣山」に連結して運行。連結する列車と運転日は、『JR時刻表』に掲載しています。
運転会社
JR四国
運転線区
予讃・土讃・高徳・徳島線
運転区間
高松〜徳島
阿波池田〜徳島
連結車両の中でもひときわ目立つ「ゆうゆうアンパンマンカー」
キャラクター遊具が楽しいプレイルーム
2004(平成16)年3月13日の九州新幹線開業に合わせて、鹿児島中央から霧島方面へのアクセス用に誕生した列車が特急「はやとの風」。目を引く漆黒の車両は一般形気動車として製造されたキハ40系を改造したものです。車体の中央部には天窓を備えた展望スペース。木製のカウンターテーブルがあり、ベンチに座って車窓に広がる風景を楽しむことができます。また、座席は2列ずつの回転式リクライニングシートで、床や仕切り壁には難燃加工をした木材を使用しています。
鹿児島県内最古の木造駅舎となった嘉例川(かれいがわ)や、桜島を一望できる錦江湾に面した竜ケ水では、停車時間を多くとるなど、観光列車らしいダイヤ設定となっています。一日上下各2本の運転。
運転会社
JR九州
運転線区
肥薩線・日豊本線・鹿児島本線
運転区間
吉松〜鹿児島中央
肥薩(ひさつ)線中福良〜表木山
キハ140-2066の客室内。キハ147-1045も含め車内中央に木製のカウンターテーブルとベンチを据えた展望スペースを設置。足元に広がる窓が開放感を演出する