『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
青森県青森市と北海道札幌市を結ぶ整備新幹線として計画されたのが、青函トンネルを通過して本州と北海道を結ぶ北海道新幹線です。平成28年3月26日に東北新幹線新青森駅〜北海道新幹線新函館北斗駅間が先行開業し、東京〜新函館北斗間を最速4時間2分で結ぶ「はやぶさ」(東京・仙台発着)、「はやて」(盛岡・新青森発着)が運転を開始しています。
東北新幹線との直通運転を行なうことから、JR東日本のE5系車両をベースとし、内外装の一部を変更したJR北海道のH5系車両が4編成導入されました。1〜8号車が普通車、9号車はグリーン車、10号車はグランクラスという基本編成はE5系10両編成と同一ですが、車体外観はE5系と同じ常盤グリーンと飛雲ホワイトに、ライラック・ルピナス・ラベンダーを想起させる「彩香パープル」の帯を配置したオリジナルのカラーリングを採用しています。車内はカーペット・ブラインドなどのデザインがE5系とは異なっており、東北・北海道新幹線の新しい顔として活躍しています。
「Prologue of the North Experience」をキーワードとして、E5系をベースに内外装の一部を変更したスピード感あふれるデザインを採用している。
格別なゆとりと心地よさ、特別なおもてなしを提供するグランクラス。津軽海峡・函館湾を思い描いた大きな柄の青色のカーペットを採用している。
雪の結晶をイメージした柄をデザインしたグリーン車の客室ブラインド。普通車は縄文土器の文様やアイヌ文様などにヒントを得た柄となっている。
開放感のある室内空間に、北海道の乳製品をヒントにしたクリーム色の壁や、流氷の海明けをデザインしたカーペットを採用したグリーン車。
壁や天井の一部に木目、雪の結晶をアクセントに配した通路部の床敷物を採用した普通車。各座席にパソコンなどの利用に便利な電源コンセントを装備。
改良型ハンドル形電動車いすにも対応した大型トイレを5・9号車の2か所に設置。使いやすい広々とした空間で、ベビーベッドや専用椅子も装備。
標高334mの函館山山頂の展望台から眺める日本三大夜景。美しい光の輝きを一望できる山頂へは、ロープウェイやバスで手軽に行くことができる。
津軽海峡に面したエリアと松倉川沿いにホテルや旅館が建ち並ぶ、北海道内でも有数の歴史がある温泉郷。泉質はナトリウム・カルシウム―塩化物泉。
JR函館駅近くにある朝市。魚介類や野菜、果物、乾物などを扱う約280軒もの店舗が軒を連ね、早朝5時には威勢の良いかけ声が飛び交っている。
日本初のフランス築城方式の星形要塞。幕軍と官軍の最後の戦いとなった箱館戦争の舞台になったところで、五稜郭タワー展望台から一望できる。
道南の秀峰・駒ケ岳を望む大沼や小沼などの湖沼を含む約9000haの広大な国定公園。新日本三景に選ばれた景勝地で、散策ルートが整備されている。
「函館朝市どんぶり横丁市場」に軒を連ねる10数軒の食堂で提供される海鮮丼。イクラ、カニ、エビ、ホタテ、ウニなどが豪快に盛り込まれている。
北海道新幹線「はやぶさ」を利用した函館方面への旅では、JR東日本の「お先にトクだ値」(えきねっと会員限定)、「えきねっとトクだ値」およびJR北海道の「北海道お先にネットきっぷ」「北海道ネットきっぷ」を利用するのが、便利でおトクだ。「お先にトクだ値」(乗車日の13日前の1時40分まで)および「北海道お先にネットきっぷ」(乗車日の14日前の23時まで)は、東京〜新函館北斗間がおとな片道17,010円(通常期)と、25%割引で利用できる(利用日により価格は変動する場合あり)。なお、設定日や設定区間、設定列車、席数には制限があるので、乗車日1ヶ月前10時の発売開始日をチェックしておきたい。
文:結解喜幸 写真:函館国際観光コンベンション協会、交通新聞サービス
※掲載されているデータは平成28年3月現在のものです。