『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
平成23年7月から9月まで開催中の大型観光キャンペーン「群馬デスティネーションキャンペーン」に合わせ、風光明媚な吾妻(あがつま)線の車窓風景を楽しむために登場したのが、高崎~万座・鹿沢口間を結ぶ快速「リゾートやまどり」および新宿~長野原草津口間を結ぶ特急「リゾート草津」に使用されている「リゾートやまどり」だ。2+1席配置の大型リクライニングシートを備えたリゾート車両で、ゆったりと車窓の旅が楽しめる。それでは高崎駅から乗車し、吾妻線の旅に出発してみよう。
途中の渋川駅から吾妻線に入った列車は、左手に榛名山を眺め、右手に吾妻川の流れを映して快走。左手に移った吾妻川の美しい風景を眺めるうちに四万(しま)温泉や沢渡(さわたり)温泉の玄関口となる中之条駅に到着する。岩島駅を通過して全長7.2mの短いトンネルをくぐるあたりが吾妻渓谷と呼ばれる景勝地で、ほどなく川原湯温泉駅に到着。山と渓谷の美しい風景が織り成す吾妻川を渡れば、草津温泉の玄関口となる長野原草津口駅に到着する。なお、快速列車は駅名に珍しい「・」がある万座・鹿沢口駅まで運転されている。
車体は「癒しと郷愁」をコンセプトにしたもので、上部の茶色は懐かしさや郷愁、下部の萌黄色は草木の若葉が萌え出る感じになっている。
可動式のフットレストを装備した2+1席配置の大型リクライニングシートを装備。大きな窓からは沿線の自然豊かな風景を満喫できる。
2号車に設置された和風のミーティングルーム。壁面に上州三山の山並みが描かれており、落ち着いた雰囲気の空間を演出している。
1・6号車の先頭部分に設置された展望室。両側に1,800㎜幅のワイドな窓が設置されたフリースペースで、前面展望を楽しむことができる。
4号車に設置された子ども用のキッズルーム。1,800㎜幅のワイドな窓が設置された室内は、子供たちが自由に遊べる空間となっている。
両端の1・6号車のデッキに男性用および洋式トイレ、中間の3号車のデッキには車椅子で利用できる大型サイズのトイレが設置されている。
デビュー年:2011年7月2日
運転日:2011年9月25日までの土曜または休日
(快速「リゾートやまどり」は8月26・29日)
運転区間:上越・吾妻線 高崎~万座・鹿沢口間、
高崎・上越・吾妻線 新宿~長野原草津口間
車両形式:485系6両編成
群馬DC期間中に「遊ぶ、くつろぐ、涼しい夏」を体感できるイベントを実施中。おしゃれなカフェで話題のスイーツなどを堪能できる。
2011年9月までの群馬県内の旅では、県内のJR線・第三セクター線・私鉄線の普通列車の普通車自由席が乗り降り自由となる「ぐんまワンデーパスSP」(おとな1,900円、こども950円)および「ぐんまツーデーパスSP」(おとな3,600円、こども1,800円)の利用が便利でおトクだ。例えば、高崎~長野原草津口間の日帰り往復でも320円おトクになる。なお、別途に特急券・指定席券などを購入すれば、新幹線・特急列車・指定席にも乗車できる。
文・写真:結解喜幸 写真協力:交通新聞サービス、ググッとぐんま観光宣伝推進協議会
※掲載されているデータは平成23年8月現在のものです。