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九州新幹線熊本駅から三角(みすみ)・天草方面へのアクセス列車として2011年10月8日に登場したのが、車内にお洒落なバーカウンターがある「A列車で行こう」だ。16世紀に天草に伝わった“南蛮文化”がテーマのこの列車。ブラック&ゴールドの車体、随所を彩るステンドグラス等、上質な大人の観光列車になっている。
それでは、熊本駅からこの観光列車に乗って、天草の玄関口・三角線三角駅までの旅を楽しんでみよう。九州新幹線の高架橋と並行しながら宇土(うと)駅に到着した列車は、ここから三角線に入って終着駅を目指す。早くもバーカウンターではグラスを傾ける人もいて、車内はどことなく大人の雰囲気が薫る空間になっている。もちろん、子ども向けの車窓を楽しむ椅子も用意されているので、ファミリーも雲仙普賢岳と有明海を車窓に楽しむ旅を満喫できる。右手車窓に美しい海の風景を眺め、さらに山間の風景の中を抜けると三角駅に到着する。乗車時間は短いものの、観光列車ならではの時間を過ごすことができる。
2号車に4ブロックある4人用のセミコンパートメント。中央に大型テーブルが配置されており、家族・グループ旅行で利用するのに最適だ。
2人掛けリクライニングシートを配置した明るい雰囲気が漂う普通車指定席。1号車に28席、2号車に40席の計68席が用意されている。
2号車の1号車寄り車端にあるのが、ゆったりしたソファと車窓の風景がより楽しめる子ども椅子。家族連れで風景が楽しめるフリースペースだ。
1号車の2号車寄り半室に設置されたのが大人のムード漂うA-TRAIN BAR。ベンチやソファが配置されており、グラスを手に列車の旅が楽しめる。
1号車のA-TRAIN BARのおしゃれなバーカウンター。列車の中とは思えない本格的なバーカウンターで、くつろいだ大人の時間が楽しめる。
エキゾチックな雰囲気が醸し出される黒と金色の車体。16世紀の天草に伝わった南蛮文化をテーマにデザインされた車体とエンブレムが魅力。
蒼い海と島々の美しい風景が広がる天草には、200頭以上の野生のバンドウイルカが生息。間近にイルカを眺めるクルージングが楽しめる。
「キダコ」とは天草の方言でウツボのこと。コラーゲンが豊富で美容にも良い。湯引きや唐揚げなどキダコの美味しさを味わえる会席料理が人気。
観光特急「A列車で行こう」で天草へ行くのに便利でおトクなのが、A列車と船の往復がセットになった「A列車&SBきっぷ」だ。熊本~三角間は「A列車で行こう」の普通車指定席、三角港~本渡港・松島(前島港)間は天草宝島ラインのシークルーズの利用となる。熊本~本渡港間を利用した場合の通常のねだんは往復7,640円になるが、このきっぷは4,800円なので2,840円もおトクになる。また、有効期間は3日間あるので、天草観光を十分に楽しむことができる。
文・写真:結解喜幸 写真協力:熊本県
※掲載されているデータは平成24年1月現在のものです。