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トレタビ列車図鑑

第14回 485系「ジパング編成」

【第14回】485系「ジパング編成」* 一ノ関〜盛岡間*

世界遺産・平泉へいざなう重厚感あふれるアクセス列車

 盛岡から世界遺産・平泉へ向かう快速「平泉世界遺産号」用をはじめ、岩手・東北の観光を盛り上げる列車として登場したのが、485系特急形電車を改造したジョイフルトレイン「ジパング編成」。両端に展望スタイルの車両を連結した4両編成で、1・4号車は窓側を向いた座席配置が特徴。窓側には大型テーブルも設置されており、ゆったりと車窓の旅を楽しむことができる。

 それでは、盛岡駅から快速「平泉世界遺産号」に乗車し、岩手路の山並みと田園風景を眺めながら平泉までの旅を楽しんでみよう。岩手山をバックに盛岡駅を発車した列車は、新幹線の高架橋とともに次の停車駅の花巻に向かう。宮澤賢治の故郷で温泉郷のある花巻駅を過ぎると、列車は次の停車駅、北上へ。ここでは、北上川と和賀川が合流する。右手に奥羽山脈の山並みを眺めながら田園風景の中を走ると、平安時代の歴史テーマパーク「えさし藤原の郷」の最寄り駅・水沢駅に到着。そして、前沢牛で知られる前沢を通過し、左手車窓に北上川が現われると、衣川を渡って平泉駅に到着する。その後、列車は終着駅の一ノ関に向けて快走する。

1 485系車両

車両のデザインは「東北地方の歴史と自然」、世界遺産「平泉」への期待を感じさせるもの。重厚感の中にさりげないきらびやかさがある。

2 普通車(1・4号車)

両端に展望室が設置されている1・4号車の普通車。2人掛けシートが窓側を向いて配置されており、車窓の風景をよりワイドに楽しめる。

3 普通車(2・3号車)

2&2配置のリクライニングシートが並ぶ2・3号車の普通車。特急用車両のゆったりとした車内空間で旅を楽しむことができる。

4 映像コーナー

1号車のデッキにある独特な形状の観光PRコーナーでは、「現代と平安時代」を映像と光で演出。平泉への旅情を掻き立ててくれる。

5 ジパング編成ロゴ

平泉の伝統工芸品「秀衡塗(ひでひらぬり)」をイメージしたシックで重厚感のある装いの車体に、軽快なタッチのロゴが描かれている。

 

 

 

DATA

デビュー年:2012年4月1日
運転日:2012年6月30日までの土曜・日曜・祝日
運転区間:東北本線 一ノ関~盛岡間
車両形式:485系4両編成

「ジパング編成」でめぐる世界遺産平泉の旅

世界遺産 中尊寺

約1150年前に慈覚大師によって開かれた天台宗の東北大本山。境内には創建当初の阿弥陀堂を保存する金色堂新覆堂や経蔵などがある。

世界遺産 毛越寺(もうつうじ)

仏教都市・平泉を築いた奥州藤原氏の二代目基衡が造営に着手した寺院。境内には極楽浄土を地上に再現した浄土庭園・大泉が池が残っている。

平泉文化遺産センター

安倍氏の時代から現代に至るまでの平泉の歴史がパネル展示されるミュージアム。平泉の魅力を映像や出土品、資料などで見ることができる。

高館義経堂

仙台藩主四代目の伊達綱村公が源義経を偲び、義経の住まいがあった高館に建立したお堂。堂内には甲冑をまとった義経の像が置かれている。

衣川古戦場跡

中尊寺・月見坂の展望台から眺めた衣川古戦場跡の風景。北上川と支流の衣川が合流するところで、義経を守る武蔵坊弁慶が壮絶な最期を遂げた。

厳美渓

伊達政宗も賛美した奇岩怪石が織り成す美しい渓谷美が広がるところで、渓谷の対岸からロープウェイで届く「郭公だんご」が名物となっている。

猊鼻渓

石灰岩を侵食してできた断崖絶壁が続く、日本百景の1つに数えられる景勝地。四季折々の景観を楽しめる舟下りの観光船が運航されている。

もち料理

一関市では年中行事や冠婚葬祭、農作業時など年間を通じて「もち」を食べる習慣があり、あんこ・きなこ・ごまなど約300種類の食べ方がある。

鉄道写真作家 結解喜幸の
「ジパング編成」○得利用術

平泉エリアの観光に便利なのが、東北本線花泉~一ノ関~平泉~盛岡間の快速・普通列車の普通車自由席が、土曜・日曜・祝日のいずれか1日間乗り降り自由となる「平泉世界遺産登録記念ホリデーパス」(おとな1,200円、こども600円)だ。同区間で運転される快速「平泉世界遺産号」に乗れるのはもちろん、別途に指定席料金を支払えば指定席も利用できる。このほか、岩手県内のワイドなエリアが楽しめる「小さな旅ホリデー・パス(いわてフリーエリア)」もある。

文・写真:結解喜幸 写真協力:平泉観光協会 、岩手観光協会
※掲載されているデータは平成24年5月現在のものです。

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