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トレタビ列車図鑑

【第17回】「ななつ星in九州」CRUISE TRAIN SEVEN STARS IN KYUSHU

【第17回】 「ななつ星in九州」 CRUISE TRAIN SEVEN STARS IN KYUSHU *九州内各地間*

鉄道による新しい旅に誘うクルーズトレイン

 九州の豊かな観光地を巡り、地域の人たちとのふれあいを創る……。そんな列車旅を実現してくれるのが、JR九州が2013年10月から運行を開始するクルーズトレイン「ななつ星in九州」だ。JR九州の鉄道車両や駅のデザインを手がける水戸岡鋭治氏がデザインする洗練された車両で、車内は上質な雰囲気の漂うくつろぎの空間が特徴となっている。

 列車名の「ななつ星」は、九州7つの県および九州の主な観光素材(自然・食・温泉・歴史文化・パワースポット・人情・列車)を表現したもの。「和」のクルーズをコンセプトにした列車の旅では、九州中の食・温泉・自然景観・歴史文化を体験することで、日本の美しさや伝統文化を感じることができるコースを設定。地域の人たちとのふれあいを創り、さらに四季を感じる自然とのふれあいにより、気持ちが和むクルーズを演出してくれる。
 この列車を利用した旅行商品では、九州各地の旬の素材の料理、四季を感じる自然景観が広がる車窓、ラウンジカーでのピアノ生演奏、そしてクルーによる最上級のおもてなしを用意し、これまでにない鉄道の旅を提供するものになる。

1 ラウンジカー

7両編成の1号車に連結されるのが、グラスを傾けながら車窓の風景を楽しめるラウンジカー。同車両が最後部になる区間では、流れ行く後部展望風景を楽しめる。車内中央にピアノが設置されており、バーカウンターでは用意された飲み物やスナック類を楽しみながら、生演奏を聴くことができる。

2 DXスイート

7両編成の7号車に2室配置されるのが、広い居間風の空間が魅力のDXスイート。この車両に2室のみあるデラックスな個室で、ソファにくつろいで車窓の風景を眺めたり、読書を楽しんだりと自由な時間を過ごせる。ツインベッドのほか、シャワールーム・トイレが設置されている。

3 スイート

7両編成の3~6号車に各車両3室配置されるのが、室内にツインベッドと椅子を設置したスイート。DXスイートとの違いはソファの有無だけで、各室内にはシャワールーム・トイレが設置されている。

DATA

デビュー年:2013年10月(予定)
運転区間:
1泊2日コース/博多~長崎(列車泊)~阿蘇~由布院~博多
3泊4日コース/博多~由布院(列車泊)~宮崎~隼人(旅館泊)〜鹿児島中央(列車泊)~阿蘇~豊後森~博多
※コースは2013年10月~2014年3月までのコース(予定)。
※立寄り駅から観光地までは専用バスで移動。
※機関車が7両編成の客車を牽引。
鉄道写真作家 結解喜幸の
「ななつ星in九州」○得利用術

この列車は1泊2日または3泊4日で九州内の観光地を巡る旅行商品として販売されるもので、観光・食事・宿泊などがすべてセットされている。2012年8月下旬に旅行商品の詳細が発表され、10月頃からJR九州専用窓口や主な旅行会社で販売される予定となっている。旅行商品予約開始から1年後の運転開始となるが、これまでになかった新しいスタイルの鉄道の旅に話題が集まっているので、乗ってみたいと思う場合には「ななつ星 in 九州」のホームページなどを要チェック! 今回のマル得といえるのは、日本でもこのような豪華な列車を利用できることだ。

文:結解喜幸  写真協力:JR九州
※掲載されているデータは平成24年7月現在のものです。

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