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トレたび列車図鑑

【第42回】
快速「SLばんえつ物語」*会津若松~新潟間*

阿賀野川の美しい流れに沿って走るSL列車

 阿賀野川沿いの美しい風景の中を走るJR磐越西線会津若松~新津間(愛称:森と水とロマンの鉄道)において、1999年4月から運転されているのがC57形180号機の牽(けん)引する快速「SLばんえつ物語」です。運転開始当初は12系客車6両編成でしたが、2008年から中間に展望車を連結した7両編成となり、さらに2013年から7号車が展望室付きのグリーン車となりました。そして2014年からは、1号車がオコジョ展望車両となるとともに、全車両の塗色が7号車のグリーン車に合わせた「レトロ調大正ロマン」イメージにリニューアルされています。

 新潟駅を発車した列車は新津駅から磐越西線に入り、阿賀野川を渡ります。近くには絶景の阿賀野川ラインの舟下りがある三川(みかわ)駅を過ぎて、津川駅に到着しておよそ15分間停車。記念撮影時間が終わると、列車は阿賀野川の美しい川の流れとともに走り、さらに深い山間の渓谷、飯豊(いいで)連峰の山並みを車窓に映します。「蔵とラーメンのまち」として知られる喜多方駅を発車すると、磐梯山が姿を現し、列車は終着の会津若松駅に到着します。

1 C57形180号機

新潟県新津市(現・新潟市秋葉区)の新津第一小学校に約30年間保存されていたC57形蒸気機関車の180号機。保存状態がよく、1999年にJR東日本の大宮工場で整備・復活した。

2 オコジョルーム(1号車)

下り列車では最後部に連結され、展望風景が楽しめるオコジョ展望車両。オコジョ展望室やすべり台、ボールプールなどがあるオコジョルームがある。

3 展望車(4号車)

美しい風景を楽しめるフリースペースの展望車。大型の窓からは阿賀野川の流れや飯豊連峰をはじめとする山並みを一望できる。

4 グリーン車(7号車)

上り列車では最後部に連結されるグリーン車。グリーン車専用の展望室からは180度のパノラマ風景が楽しめる。

5 グリーン車車内

気品あふれる空間と快適な居住性を演出するグリーン車。ゆったりとした2+1席配置の回転式リクライニングシートが装備されている。

6 普通車(2・3・5・6号車)

SL列車にふさわしいレトロなデザインを採用した普通車指定席には4人用ボックスシートを配置。5号車には車内販売の売店が設置されている。

DATA

デビュー年:1999年4月29日
運転日:4~11月の土曜・休日を中心に1日1往復運転
(ただし2014年10~11月はSL点検のため運転しない)
運転区間:JR磐越西線・JR信越本線 会津若松~新潟間
車両形式:C57形180号機+12系客車7両編成

快速「SLばんえつ物語」でめぐる磐越西線の旅

鶴ヶ城天守閣

「難攻不落の名城」と謳われた会津藩松平家の居城。昭和40年9月に天守閣が再建され、現在は幕末時代の赤瓦をまとった姿にリニューアルされている。

東山温泉

今から約1300年前、名僧・行基によって発見された。山形の上山(かみのやま)、湯野浜とともに奥羽三楽郷に数えられる温泉郷。会津の奥座敷として多くの文人墨客に愛されてきた。

蔵のまち・喜多方

郊外の集落を合わせると4000棟余の蔵がある喜多方。倉庫だけでなく、店蔵、住まいの蔵座敷、漆器職人の作業場である塗り蔵、味噌蔵、酒蔵など数多くの蔵が建ち並ぶ。

大和川酒蔵 北方風土館

江戸時代中期から飯豊山の伏流水を仕込み水として使用し、9代にわたって酒を造り続けてきた大和川酒蔵。時代を感じる酒蔵を見学することができる。

喜多方ラーメン

麺が太く平たく、縮れているのが特徴の「平打ち熟成多加水麺」を使用したラーメン。市内に100軒以上ある店舗でコシのある独特な食感を味わえる。

オコジロウの家(津川駅)

JR津川駅ホームに設置されたオコジロウの家をイメージした待合室。室内には木の切り株の形をしたベンチや暖炉などが設置されている。

鉄道写真作家 結解喜幸の
「SLばんえつ物語」○得利用術

 JR磐越西線の「SLばんえつ物語」の利用には、南東北・上信越・首都圏エリアのJR線や13の鉄道会社の快速・普通列車の普通車自由席が、土曜・休日の連続する2日間乗り降り自由となるJR東日本の「週末パス」(おとな8,730円、こども2,560円)が便利でおトク! こども料金が安いので家族でSL列車の旅などを楽しむのに最適。なお、別途に特急券を購入すれば新幹線・特急列車に、指定席券やグリーン券を購入すれば「SLばんえつ物語」などに乗車できる。

文・写真:結解喜幸
写真協力:JR東日本、福島県観光情報サイト「ふくしまへの旅」、交通新聞サービス
※掲載されているデータは2014年9月現在のものです。

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