『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

新幹線でいく1泊2日!週末で青森おおもり旅 弘前・南津軽& 五所川原・奥津軽・西海岸編|未曾有の大震災を乗り越え、新青森~東京間が4月29日に 東北新幹線で再び繋がりました。新幹線なら、ふと思い立った 1泊2日の旅でも食・湯・自然など青森の魅力を お腹いっぱい楽しめます。ここでは、毎回2つの地域の “週末大満足プラン”を、3回にわたってお届けします!
五所川原・奥津軽・西海岸編|文学さんぽの後は 雄大な山海の自然に感動|今回の旅レシピ  東京 →東北新幹線はやぶさで新青森駅下車、JR奥羽本線に乗り換え川部駅下車、JR五能線に乗り換え五所川原駅ほか下車 初日午後 五所川原・つがる市→R五能線で鰺ヶ沢駅下車 2日目午前 鰺ヶ沢 →JR五能線で深浦駅下車 2日目午後 深浦→JR五能線で川部駅下車、JR奥羽本線に乗り換え新青森駅下車、東北新幹線で東京駅下車 東京

立佞武多の館 スロープを下りながら観賞する高さ約22mの立佞武多や巨大映像・音響効果を交えた展示などで祭りを疑似体験。TEL. 0173-38-3232。9:00~19:00(11~3月は17:00)、元日休。600円。JR五所川原駅から徒歩5分


斜陽館 太宰の父が建てた豪邸を利用。太宰愛用のマントや灰皿、初版本など約600点の資料を展示。TEL.0173-53-2020。8:30~18:00(11~4月9:00~17:00)、12月29日休。500円。津軽鉄道金木駅から徒歩7分


津軽三味線会館 津軽三味線の歴史・民謡などを展示。プロによる津軽三味線体験も(1グループ5000円~)。TEL.0173-54-1616。8:30~18:00(11~4月9:00~17:00)、12月29日休。500円。津軽鉄道金木駅から徒歩8分

1日目午後 五所川原 つがる|太宰ファンの聖地で立佞武多を疑似体験!

奥津軽の夏の夜に、威勢をつける五所川原の立佞武多(たちねぷた)を、祭りの日以外でも見てみたい――その願いを叶えてくれるのが「立佞武多の館」。高さ約22mの大型立佞武多の展示などで、その臨場感をバーチャル体験!

五所川原といえば、太宰治が生まれ育った地としても有名だ。金木町には、生家の「斜陽館」や戦争で疎開した際に身を寄せた旧津島家新座敷など、太宰ゆかりの地がそこかしこに。熱烈な太宰ファンなら「金木観光物産館マディニー」で、太宰愛用の黒マントに似たタイプのマントを借りて(500円)、町歩きを楽しんでみては。

移動の際は、津軽鉄道が◎。芦野公園内を通る同鉄道に揺られ、ローカル線風情に浸ろう。時期によっては「風鈴列車」などのイベント列車も。

COLUMN コレをおかわり! ベンゼ湿原

つがる市の日本海側に位置し、東京ドーム約5個分の広さを誇るベンゼ湿原。6月中旬にはニッコウキスゲの黄色い花で覆われ、木道の散策路をいく人たちの目を楽しませる。7月上旬には、湿原の彩りが野花菖蒲の紫に変化。6月には定期観光バスツアーも開催予定だ。TEL.0173-42-1114(つがる市商工観光課)。JR木造駅から車で20分

観光の問合せ五所川原市観光協会 ●TEL.0173-38-1515 / つがる市商工観光課 ●TEL.0173-42-1114

ミニ白神 外回り120分、内回り90分ほどで回れる。張出歩道を歩きながら、気軽に大ブナやクマの爪痕などを観察可能。ミニ白神エコツアーもあり。TEL.0173-79-2009(くろもり館)、大人500円~(入山料別)


焼きイカ通り 国道101号バイパスと旧街道付近にあり、生干ししたイカをさっと焼いて食べさせてくれる店が9軒並ぶ(1枚300円前後)。焼きイカの薫りにノックアウト!


鰺ヶ沢温泉 同温泉には、30万年前の海水が湧き出たものを温泉として利用する宿も。写真は、武家屋敷風の落ち着いた雰囲気で人気を博す「水軍の宿」のお風呂。

2日目午前 鯵ヶ沢|世界遺産・白神山地を手軽に体験

ブサかわ犬「わさお」で最近さらなる脚光を浴びた鰺ヶ沢だが、ほかにも魅力がいっぱい。その最たるものが白神山地・赤石渓流などの大自然だろう。中心街から南へ車で約30分の黒森地区は通称「ミニ白神」と呼ばれ、白神山地とほぼ同じ生態系を観察でき、しかも遊歩道一周90~120分と比較的手軽に散策できる。

日本海の荒波にもまれた海の幸も必食だ。白神山地の清流に育まれたヒラメは、身がプリプリッ! 町内5店でヒラメのヅケ丼を堪能できる。もうひとつ忘れてはいけないのが焼きイカで、鰺ヶ沢海岸線ではカーテンのように干されたたくさんのイカに遭遇できる。

相撲ファンなら、「鰺ヶ沢相撲館 舞の海ふるさと桟敷」にも立ち寄りたい。

COLUMN コレをおかわり! 白神農家の朝飯タクシープラン

農家の朝食とミニ白神散策がセットになった「白神農家の朝飯タクシープラン」。地域交流施設「岡山の家」で地元野菜&山菜や郷土料理を味わった後は、タクシーと徒歩でミニ白神や「くろくまの滝」を散策する、内容の濃いプランだ。予約は2名以上で5日前から。TEL.0173-72-4512(西海観光)。コースは5200円と6200円

観光の問合せ鯵ヶ沢町観光協会 ●TEL.0173-72-5004

鯵ヶ沢町が全国に誇るアイドル・秋田犬の「わさお」。不細工だけどかわいい“ブサカワ犬”として人気で、今年の春にはなんと映画にもなった名物秋田犬だ。そんなカレが、青森DCにあわせて五能線鯵ヶ沢駅の観光駅長に就任した。すでに「鯵ヶ沢町特別住民」「特別観光大使」でもあるわさお。来年3月までイベントの際などに駅に出勤する予定だ。

観光の問合せ鯵ヶ沢町観光協会 ●TEL.0173-72-5004

深浦まち歩き夕陽 町の西側に海岸線約78kmも続く深浦は夕陽の町。岡崎夕陽展望所など、絶景ポイントが多数存在する。真夏になるに連れ、陽の落ちる場所がほぼ正面に。


黄金崎不老ふ死温泉 日本海の波打ち際にあり、黄金色(茶色?)の湯につかりながら、壮大なパノラマ風景を展望できる。TEL.0173-74-3500。日帰り入浴は8:00~20:00(海辺の露天風呂は16:00)。600円。JRウェスパ椿山駅から送迎バスで5分。


円覚寺 深浦港西側の山麓に位置する円覚寺には、日本最古といわれる「北国船の船絵馬」など多数の寺宝が残る。TEL.0173-74-2029。8:00~17:00。寺院拝観は400円。JR深浦駅から車で3分

2日目午後 深浦|かつての風待ち港は東北随一の夕陽スポット

深浦は町の西側すべてが日本海に面していて、昔から北前船の風待ち港として栄えた町。大阪や京文化の玄関口として発展したため、神社仏閣や信仰の対象として多くの巨木などが大切に保存され、円覚寺の薬師堂内厨子(ずし)など今なお多数の文化財が点在する。

西側が海という立地から、絶好の夕陽観賞スポットとしても人気が高い。日本海と雄々しい奇岩を朱に染めながら沈んでいく夕陽は、言葉を失い見とれてしまいそう。

津軽西海岸は魚介類も豊富で、特に深浦町の久六(きゅうろく)島は、マグロ、ブリ、サザエなどの絶好の漁場。サザエやアワビは他地域に比べて倍以上の大きさに育つことも!

COLUMN コレをおかわり! 神秘の湖・十二湖

深浦町南部にあり、広大なブナ林に囲まれる。実際には33もの湖沼が点在し、中でも青池は透き通った群青色の美しさから、最も人気の高いスポット。湖沼以外にも、日本キャニオンやブナ林など豊かな自然美が訪れる人を迎えてくれる。トレッキングの拠点には「アオーネ白神十二湖」、「白神海彦山彦館」などが便利。

観光の問合せ深浦町観光協会 ●TEL.0173-74-3320

深浦TOPICS1 憧れの「リゾートしらかみ」の旅

日本海に臨む風光明媚な五能線を走る人気の「リゾートしらかみ」(青森・弘前~秋田)。ほかでは味わえないダイナミックな車窓風景や沿線各駅での観光体験メニューなど、お楽しみ満載のリゾート列車だ。イベントスペースでの「津軽三味線生演奏」や津軽語り部の会の皆さんによる「昔語り」もぜひ味わってみたい。

江戸時代に北前船で栄えた日本海側の地域が連携し、地域を活性化させるべく話し合い、講演を行なう「北前船寄港地フォーラム」。今年は5月28日に深浦町町民文化ホールで開催。北前船の寄港地であった鯵ヶ沢や深浦などを訪ねるおトクなびゅう旅行商品「北前船 寄港地を訪ねて」(設定期間は2011年6月10日~9月30日)でぜひお出かけください。


申込み・問合せ:びゅう予約センターナビダイヤル TEL.0570-04-8928(市内通話料でOK)/携帯電話・PHS・IP・ひかり電話からは TEL.03-3843-2001 営業時間:平日9:00~21:00/土休日10:00~18:00(※年末年始休業)

観光の問合せ深浦町観光協会 ●TEL.0173-74-3320

文・構成=鈴木健太 写真協力=JR東日本
※掲載されているデータは平成23年5月現在のものです。
前のページへ

このページのトップへ