『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
平成20年の洞爺湖サミットで世界的に有名になった洞爺湖は、噴火でできた大きなカルデラ湖。湖には美しい女神さまが住んでいて、ここで溺れた男性は女神さまに魅了され、二度と陸にあがらない…と言われてるんだって。
そんな洞爺湖の歴史や動植物、周辺の情報を展示しているのが、洞爺湖ビジターセンター。隣接する火山科学館では、平成12年の有珠山(うすざん)の噴火を中心に、噴火のメカニズムや防災の方法を展示。自然の雄大さと脅威を体感できます。
ビジターセンターで学んだ後に一息入れるなら、近くの「岡田屋」がおススメ。地元産の大福豆の白あんと牛乳でつくった「白いおしるこ」が大人気です。ワインが好きだったら、月浦ワイン直売所へ。質の良いブドウづくりに力を入れ、自家農園で「一本の樹から一本のワイン」を生み出すほどに大切に造った自慢のワインが手に入ります。
開館時間:9:00~17:00。年末年始休。交通:洞爺駅からバス18分の「洞爺湖温泉バスターミナル」下車、徒歩2分。TEL.0142-75-2555
入館料:大人600円、子ども300円。洞爺湖ビジターセンターに隣接。
営業時間:10:00~16:00。不定休。TEL.0120-75-2608
営業時間:9:00~16:00。木曜、他不定休。TEL.0142-73-2988
洞爺湖の周りは、夏でも涼しく冬は温暖なため、さまざまなアクティビティが体験できるスポットがあります。今回は、日常生活ですぐに使える雑貨、吹きガラスとハーブウォーターづくりを紹介します。
個性的な花器やグラスが並ぶ「Glass cafe gla gla(グラスカフェ グラグラ)」では、デザインから自分で作るオリジナルの吹きガラス体験ができます。ちょっと失敗しても、それも味わい。どんな形にするか考えるだけで、わくわく♪
洞爺湖を一望する果樹園の中にある「ハーバルランチ」では、ハーブの蒸留を体験。無農薬で育てているハーブ園から好きなハーブを摘んで、自分で蒸留。世界でただひとつのハーブウォーターを作ります。入浴剤、ルームスプレー、料理に……使い方は自由自在です。
吹きガラス体験=約30分、4000円。予約優先。営業時間:11:00~17:00。不定休。TEL.0142-75-3262
ハーブ蒸留体験=約60分、2500円。営業時間:10:00~15:00。火曜休。TEL.090-1529-0438
ヒーリングフィッシュや果物狩り、ヘリコプター遊覧、自然体験など多数。洞爺湖温泉観光協会TEL.0142-75-2446
洞爺湖の真ん中にぽっかりと浮かぶ中島(なかのしま)。数百頭のエゾジカや数十種類の野鳥が棲んでいると言われる自然の宝庫へは、遊覧船に乗って渡ることができます。
洞爺湖をクルーズする国内最大級の遊覧船「エスポアール」は、中世の古城をイメージして造られたそう。大理石模様のメインフロアやシックなインテリアの船が、雄大な山々に囲まれた静かな湖面をゆったりと進む姿は、まさに動くお城!!
また、10月31日までの毎晩行なわれる「洞爺湖ロングラン花火大会」にあわせ、花火観賞船も運航しています。花火は湖を移動する船から打ち上げられるため、洞爺湖温泉街のどこからでも見られます。でも、花火船と一緒に動く遊覧船は、ずーっと花火を楽しめる特等席かも☆
運航時間:夏季(4月下旬~10月末日)=8:00~16:30の30分毎。料金:中島巡り遊覧船=大人1320円、小学生660円。花火観賞船(20:30頃出航)=大人1500円、小学生800円。TEL.0142-75-2137
平成24年10月31日までの毎夜20:45から20分程度。荒天時は中止。洞爺湖温泉観光協会TEL.0142-75-2446
山小屋みたいなカワイイ三角屋根のニセコ駅。到着早々だけど、駅舎内にある茶房ヌプリで腹ごしらえ。特製の黒っぽいカレーが名物の喫茶店で、レトロな雰囲気がほっこり落ち着きます。ちなみに、「ヌプリ」はアイヌ語で「山」の意味なんだって。
ニセコ町は、ニセコアンヌプリ麓の高原地域から低地にあるJRニセコ駅まで、ほとんどが下り道。なので、レンタサイクルを借りてから、自転車も積める循環バス「ふれあいシャトルバス」に乗り、一番標高の高い目的地にGO! その後はずっと下り道なので自転車で移動するのがベターです。夏期間に限り、無料で自転車が借りられ、町内6カ所のステーションのどこで返却してもいい「ニセコグリーンバイク」も便利。
営業時間:9:30~18:00。水曜休。TEL.0136-44-2619
実施日時:平成24年10月31日までの9:00~18:00。ニセコ町商工観光課TEL.0136-44-2121
今回のサイクリングは、「ホテル甘露の森」停留所でバスを下りて、湧水「甘露水」からスタート。
ニセコグランドホテルの向かいの公園にある甘露水は、昭和天皇が「甘露である」と絶賛したことから名づけられたそう。林道を抜けて、ニセコのシンボル・羊蹄山(ようていざん)を一望できる高橋牧場へ。ミルク工房では、搾りたての牛乳のほか、シュークリームや季節ごとに変わるロールケーキを販売。牧場内には、レストランやハーブ園、ヨーグルト工房、野菜直売所などもあり、食べておいしい、見て楽しいスポットなのでぜひ立ち寄りたい!! さらに眺望のいい田園地域を下っていくと、曽我神社。周辺の曽我地区は明治期に「曽我男爵」が開拓したんだって。
ニセコ駅まで戻ってきたら、駅前の日帰り温泉「綺羅乃湯(きらのゆ)」で汗を流してリフレッシュ。シャンプー&リンス完備でタオルの貸し出しもあるので、手ぶらでOKなのも嬉しいです。
営業時間:9:30~18:00(7月下旬~8月下旬は~18:30。ケーキの販売は10:00~)。TEL.0136-44-3734
入浴時間:10:00~21:30。水曜休。料金:大人500円、小学生250円。TEL.0136-44-1100
運行期間:平成24年8月6日~31日。札幌~ニセコ~函館を結ぶ観光列車。
数年前に首都圏でもブームになったジンギスカン。北海道を代表する郷土料理のひとつですが、羊肉は脂肪が少なめで、鉄分が多く含まれているので、女性に優しい料理なんです。
ジンギスカン料理が生まれた背景には、大正7年(1918)に、政府が厳寒地で着る軍服の素材だった羊毛の自給をめざしてつくられた「綿羊百万頭計画」があります。当時、道内の滝川や札幌月寒(つきさむ)など全国5カ所に種羊場が作られ、同時に、羊肉の活用方法が考えられました。これがジンギスカン料理につながったそう。
ただし、庶民の食卓に広がったのは第二次世界大戦後のこと。牛肉や豚肉に比べて値段が安いわりに、おいしかったのがその理由でした。
真ん中が盛り上がり、帽子をさかさまにしたような形の鉄鍋のてっぺんで羊肉を焼き、その肉汁がかかるようにふちで野菜を焼く――。これがジンギスカンの「焼き方」。鉄板や金網で調理することもありますが、だいたいどこでも共通しています。しかし、「食べ方」となると、地域によって異なるんです。
肉にあらかじめタレをからめて焼く「タレ付き」は、かつての滝川種羊場が推奨し、後からタレをつける「後付け」は、札幌月寒種羊場がすすめたとか。このため、今でも札幌より南の地域では「後付け」で、滝川を含む同北、同東は「タレ付き」で食べることが多いそう。地域の差に限らず、北海道の人々がよりおいしい食べ方を工夫してきたことが、ジンギスカンの本場・北海道を生んだのですね。
実は現在、国内で消費される羊肉のほとんどが輸入品。宗教上の制約がなく、古くから飼育されてきた羊は、世界でもっとも食べられている肉とも言われています。北海道では日常食としてスーパーに並ぶ羊肉ですので、北海道に行ったらぜひ食べてみてください。
北海道では、花見やお祭りの日にジンギスカンを囲む