『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
讃岐(香川県)で生まれた弘法大師・空海が修行した四国・八十八ヶ所の寺院を巡礼するのが、いわゆる「お遍路」。寺をめぐっていくうちに、自分の心が変わっていくという「修行」の一種です。修行……と難しく考えることはありませんが、遍路は一時的に現世離脱を行う行為。さまざまな作法や決まり事があるので、事前の準備はしっかりするのがおすすめ。例えば、遍路姿は、白装束が基本です。洋服の上に、白衣と輪袈裟(わげさ)をつけて白の靴を履くだけでもOK。衣装を整えるだけでもお参り気分が盛りあがって、心構えが変わります!
そして、四国八十八ヶ所めぐりに便利なのが、JR四国全線フリーきっぷの「ぶらり四国路」です。2日間有効の鉄道きっぷと宿泊料金がセットになったお得なきっぷです。
お遍路の基礎知識や注意点、参拝手順などをまとめた四国八十八ヶ所霊場会の公式ホームページ。事務局TEL.0877‐56‐5688
出発日:2013年4月1日~2014年3月31日。最少催行人数:2人。
JR四国 旅の予約センターTEL.087‐825‐1662
今回は、第1番札所から第3番札所までをめぐるプチお遍路を体験。ちなみに、お遍路で札所にお参りすることを「打つ」と言いますが、今回のように、一番札所から時計回りに札所をめぐることを「順打ち」と呼びます。
第1番札所は、「発願の寺」の霊山寺(りょうぜんじ)。ここではまずお遍路の心を整えて。遍路修行者は何人でいても、個人対お大師さま(空海)とふたりの“同行二人”の旅。その象徴が金剛杖なんだって。第2番札所は極楽寺。境内には、樹齢1200年とも言われる杉の木があり、触れれば家内安全、病気平癒、長寿が授かると言われています。第3番札所は、空海が「長寿をもたらす黄金の井戸」を掘ったという金泉寺(こんせんじ)。源平合戦のときに、源義経が立ち寄って戦勝開運の祈願をしたと伝えられているよ。
札所と札所の間は、のんびり歩こう。ただし、お遍路の衣装を身に着けている以上、「修行者」として見られていることは忘れずに、旅のマナーを守りましょう。
アート好きにおすすめなのが、日本最大級の常設展示スペースを持つ大塚国際美術館。古代壁画から現代絵画まで西洋名画1000点以上を、オリジナルと原寸大の陶板画で複製し展示する珍しい美術館です。バチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画を完全に再現するなど、圧倒されるスケールの作品であふれています。絵をめぐりながらローマ時代の暮らしを解説する「テルマエ・ロマエツアー」や「怖い絵ツアー」など楽しめる企画もたくさん。
歩き疲れた人は、瀬戸内海を見渡せる高台のスパ&エステへ。友達同士で利用できるペアエステメニューもあるので、リラックスタイムを楽しんで。
開館時間:9:30~17:00。月曜休(祝日の場合は翌日休)。入館料:小中高生520円、大学生2,100円、一般3,150円。交通:鳴門駅からバスで15分の大塚国際美術館前下車。TEL.088-687-3737
営業時間:スパ=6:00~11:00、15:00~24:00(金・土・日曜は6:00~11:00、14:00~24:00)、エステ=9:00~22:00。交通:鳴門駅から徒歩15分の鳴門高速バス停からシャトルバスで約20分。TEL.088-683-8111
鳴門といえば、渦潮。鳴門海峡は、中央部が深く、両岸が浅い地形のため、渦潮が発生しやすいのです。その速さは日本最速の毎時13~15km。大きいものでは直径15~20m以上にもなるという、自然界の不思議を堪能できるスポットを紹介します。
まずは、鳴門海峡に架かる大鳴門橋に造られた「渦の道」。海上45mのガラスの床からのぞき込む渦潮は迫力満点です。景色を一望するならエスカヒルへ。全長68mのエスカレータで丘をあがると、360度パノラマ景色が楽しめる展望台があります。
そして、間近で渦潮を見たい!という人には、うずしお観潮船がおすすめです。約30分間の運航で、渦潮が見られるかも!? 渦潮ができやすい時間を、潮見表でチェック!
営業時間:9:00~18:00(7/20~8/31の夏休み期間中は8:00~19:00、10月~2月は9:00~17:00)。3・6・9・12月の第2月曜休。入場料:大人500円、中高生400円、小学生250円。交通:鳴門駅からバスで約25分。TEL.088-683-6262
営業時間:8:30~17:00。年中無休。料金:大人400円、小中学生100円。TEL.088-687-0222
「大型観潮船 わんだーなると」=9:00~16:20の1日12便。予約不要。運航時間:約30分。運賃:大人1,530円、小学生770円。「水中観測船 アクアエディ」は、要予約。鳴門観光汽船TEL.088-687-0101
鳴門名物の食は、潮流にもまれて育った海の幸。鳴門ワカメや鳴門タイが有名ですが、最近人気なのは、鳴門市のご当地グルメ「鳴ちゅるうどん」。
鳴門市の「鳴」と、ちゅるちゅると食べる音を組み合わせたのが名前の由来。麺は細くて柔らかく、太いものや細いもの、平たいものなどさまざまな形が混ざっているのが特徴です。これは、食感の違いを楽しんでもらうために、あえて不揃いにしているんだって。あっさり醤油味のダシに、お店によって鳴門ワカメや油揚げを乗せたり、ネギをあしらったり。
「軽く、優しく、強くない」うどん。毎日食べても飽きないという味をぜひ試してみて。
鳴門市内で鳴ちゅるうどんを食べられるお店を紹介。鳴門市うずしお観光協会TEL.088-684-1731
「割引」「安くなる」「お得」……。どれも心がひかれる言葉ですが(笑)、今回は、列車のきっぷに設定されている基本的な「割引乗車券」を二つ紹介します。
まずは「往復割引乗車券」。
これは、読んで字のごとく、往復のきっぷを一緒に買うと安くなるきっぷです。片道の営業キロが601キロ以上ある場合に利用でき、「ゆき」「かえり」の運賃がそれぞれ1割引になります。
例えば、東京~高松間は片道約804.7kmあるので、往復割引の対象です。片道運賃が11,010円、1割引適用で9,900円(端数切捨て)となり、9,900円+9,900円=19,800円が往復割引運賃です。
もう一つが、「学生割引乗車券」。いわゆる「ガクワリ」というきっぷです。
これは、JRの指定を受けた中学、高校、大学、専修・各種学校の学生・生徒が使えるきっぷで、利用区間の片道の営業キロが101キロ以上ある場合に、運賃が2割引になります。学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証」を駅の窓口に出して、きっぷを購入します。
学校によって、1年間に使える枚数が決まっていることが多いので、ぜひチェックしてみて上手に使ってください。
※詳しくは、『JR時刻表』のきっぷあれこれ「割引乗車券」の欄をご覧ください。
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