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フルムーン夫婦グリーンパスで行く新幹線の旅|日本一周夜行列車フルムーン~大阪発着、夜行列車を大活用して日本をめぐる8500kmの旅~

  • 1日目|JR最南端を経て夜汽車で東京へ
  • 2日目|函館を散策して夜汽車で札幌へ
  • 3日目|JR最北端を旅し夜汽車で青森へ
  • 4日目|東京周辺を観光夜汽車で札幌へ
  • 5日目|札幌市内を観光人気列車で帰阪

1日目|JR最南端の西大山駅を経て枕崎へ 新幹線と夜汽車を乗り継ぎ東京へ|山陽・九州新幹線[新大阪⇒鹿児島中央]/指宿枕崎線[鹿児島中央⇔枕崎]/九州・山陽新幹線・山陽本線・東海道本線[鹿児島中央⇒姫路⇒東京]

  • 新大阪から鹿児島中央に到着した「さくら」。グリーン車は心地よくもっと乗っていたい気分

  • 鹿児島中央と枕崎を結ぶ指宿枕崎線のディーゼルカー。普通列車で南の終着駅、枕崎へ行こう

  • 利尻昆布の稚内とカツオの枕崎が「友好都市」に。昆布とカツオで「コンカツ」の縁だとか

  • 鰹節などカツオがシンボルの枕崎。鰹節を製造する香り漂う町で、カツオ料理を食べてみよう

  • 枕崎は鹿児島名物の芋焼酎でも知られている。ふらりと歩けば歴史ある酒蔵が建ち並ぶ

  • 「サンライズ瀬戸・出雲」のノビノビ座席。上下2段式で寝台ではないが身体を伸ばして休める

 夜汽車の旅。車窓を流れる民家の灯りや漆黒の風景、そして、通過していく小さな駅にさえ旅情が宿っている。

 かつては数多く見られた夜行列車。しかし、時代の変化もあって運転本数は減少、現在ではとても貴重な存在に。なかでも人気の高い寝台特急「トワイライトエクスプレス」が発着する大阪は、夜行列車を大活用したフルムーン旅行にもってこいの街。

 このモデルコースは大阪発着とし、5日間すべて夜行列車に乗車するため、宿代は不要。夜間も寝ながら移動することで旅行範囲が広がり、なんとJR最南端エリアの鹿児島から最北端の北海道、稚内まで行くことができる。もちろん各地での観光時間も確保。フルムーンパスだからこそできる大旅行だ。

 旅の初日、まずは新幹線「さくら」で鹿児島中央へ向かい、JR最南端路線の指宿枕崎線に乗り換え。途中のJR最南端駅、西大山駅を経て終点の枕崎まで行ってみよう。利用する普通列車は西大山駅で2分停車予定なので、ホームに降りて記念写真も撮影できる。

 カツオと芋焼酎の町、枕崎。ここは2012年に稚内と友好都市として締結している。枕崎から稚内までは鉄路でざっと3000km、この旅ではまさにその距離を体感。とその前に、せっかく枕崎に来たのだからカツオ料理で腹ごしらえをしておこう。

 新幹線から乗り継いで東京へ向かう夜汽車は「サンライズ瀬戸・出雲」で。利用するノビノビ座席は、寝台ではなくカーペット敷きで横になって休めるユニークな空間。クッションになるものを持参すればより快適に過ごせると思う。

1日目●乗車距離:2550.6km  運賃合計2人分:159,580円
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
新大阪~鹿児島中央:@30,950円(乗12,090円 特グ18,860円)乗車距離911.2km
鹿児島中央~枕崎:@1,820円(乗1,820円)乗車距離87.8km
枕崎~鹿児島中央:@1,820円(乗1,820円)乗車距離87.8km
鹿児島中央~博多:@13,020円(乗5,510円 特グ7,510円)乗車距離288.9km
博多~姫路:@18,590円(乗8,420円 特グ10,170円)乗車距離530.6km
姫路~東京:@13,590円(乗9,830円 特指3,760円)乗車距離644.3km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

日本一周夜行列車フルムーン 1日目
1

発着駅 時間 メモ

JR最南端駅や枕崎を訪ね、東京へ 
(寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」車中泊)
~ N700、700系に乗車 ~

新大阪 発 7:15 山陽・九州新幹線【さくら545号】グリーン車(N700系)
鹿児島
中央 着
11:33 乗り換え
鹿児島
中央 発
12:05

指宿枕崎線普通列車 

※西大山駅(JR最南端駅)13:35着、2分停車予定です
枕崎 着 14:31 南国、枕崎を観光
枕崎 発 16:03 指宿枕崎線普通列車
鹿児島
中央 着
18:41 乗り換え
鹿児島
中央 発
19:04 九州新幹線【さくら412号】グリーン車(N700系)
博多 着 20:39 乗り換え
博多 発 20:51 山陽新幹線【ひかり444号】グリーン車(700系)
姫路 着 23:01 乗り換え
姫路 発 23:35 寝台特急【サンライズ瀬戸・出雲】ノビノビ座席
東京 着 7:08 車中泊で東京着

旅のメモ

観光の問合せ
■枕崎:
枕崎駅前観光案内所 TEL. 0993-78-3500

夜汽車設備案内(1)寝台

 フルムーンパスで追加料金なしに利用できる主な夜汽車は、寝台特急「北斗星」「サンライズ瀬戸・出雲」「トワイライトエクスプレス」と急行「はまなす」の4列車。
 このうち「北斗星」では2人用B寝台個室デュエットが利用でき、個室ゆえ夫婦水入らずの時間が過ごせる。また「トワイライトエクスプレス」と「はまなす」では、4人用区画のいわゆる開放B寝台の利用となる。
 「サンライズ瀬戸・出雲」ではカーペット敷きのユニークな空間、ノビノビ座席だけが追加料金不要で乗車可能。ノビノビ座席は「普通車指定席」に区分されるもの。もし個室寝台をご希望であれば、フルムーンパスは乗車券部分のみが有効となり、別途必要な料金券を購入すれば利用できる。

寝台特急「北斗星」の寝台に用意されている浴衣。いかにも鉄旅らしい柄が旅情を誘う

2日目|東京から一気に函館へ行き観光し夜は「はまなす」に乗って札幌へ|東北新幹線・奥羽本線・津軽線・津軽海峡線・江差線・函館本線・室蘭本線・千歳線[東京⇒新青森⇒函館⇒青森⇒札幌]

  • 朝風が爽やかな東京駅に到着する「サンライズ瀬戸・出雲」。旅の2日目は北海道を目指そう

  • 新青森から函館へ行く特急「スーパー白鳥」のグリーン車は、重厚感に満ちた革張りのシート

  • 坂の町、元町地区に建つ教会。エキゾチックな函館の風景は何度見ても飽きることがない

  • 函館でも噴火湾産のボタンエビが味わえる。春と秋が旬で、ねっとりとした甘さが美味

  • 青森駅で発車を待つ急行「はまなす」。B寝台、ドリームカーなど、多彩な車両が連結されている

  • 急行「はまなす」のB寝台。4人用区画で、上下左右に寝台がある。写真は出入りが楽な下段のもの

 「サンライズ瀬戸・出雲」を下車した旅の2日目の朝。東京や横浜の観光は旅の後半に回し、東北新幹線「はやぶさ」と在来線特急を乗り継ぎ、北海道きっての観光都市、函館ヘ行ってみよう。

 この日乗車するE5系「はやぶさ」は最高速度320km/hの弾丸列車。モダンで快適なグリーン車は乗り心地もよく、2度寝のお楽しみも。さらに上質のグランクラス車両もあり、フルムーンパスの場合は乗車券部分のみが有効に。つまり必要な料金券を購入すればこちらにも乗車できる。

 青函トンネルをくぐり抜け、津軽海峡を眺めながら到着した函館。夜汽車の時間まで、エキゾチックな港町の観光やグルメ散歩を存分に。南の枕崎で味わったカツオに比べ、北の函館も海の幸では負けていない。春ともなれば噴火湾産のボタンエビの季節。旬の味覚を寿司で食べておこう。

 さて、この夜はJR唯一の定期急行列車「はまなす」のB寝台車を利用。「はまなす」は青森と札幌を結び、途中、函館にも停車する。ただ函館発着は深夜の時間帯となるため、一旦、始発駅の青森まで移動して乗車するほうがぐっすりと休めるのでおすすめ。

 再び青函トンネルをくぐり青森へ。急行「はまなす」にはシャワー設備がないため、駅近くの温泉施設で汗を流しておこう。源泉かけ流しの貸切家族風呂もあって夫婦で湯浴みが楽しめる。

 温泉でポカポカになって乗車する「はまなす」。B寝台はベッドが左右上下にある4人用の区画となっており、下段の方が出入りしやすい。ここは下段の横並びで予約を。さあ、この日3度目の青函トンネルをくぐって札幌へ!

2日目●乗車距離:1517.5km 運賃合計2人分:106,780円
【個別区間(列車)ごとの運賃と乗車距離】
東京~新青森:@21,970円(乗10,150円 特グ11,820円)乗車距離713.7km ※「はやぶさ」の運賃
新青森~函館:@7,720円(乗3,240円 特グ4,480円)乗車距離164.3km
函館~青森:@7,720円(乗3,240円 特グ4,480円)乗車距離160.4km
青森~札幌:@15,980円(乗8,200円 急B寝7,780円)乗車距離479.1km
※通常期の場合 ※距離は運賃計算に用いるキロ数

モデルコース

日本一周夜行列車フルムーン 2日目
2

発着駅 時間 メモ
東京から函館を観光し、札幌へ
(急行「はまなす」車中泊)
~ E5系に乗車 ~
東京 発 7:36 東北新幹線【はやぶさ3号】グリーン車(E5系)
新青森 着 11:00 乗り換え
新青森 発 11:30 特急【スーパー白鳥5号】グリーン車
函館 着 13:42 函館を観光
函館 発 18:21 特急【白鳥96号】グリーン車
青森 着 20:17

乗り換え

※駅近くの温泉でひと風呂どうぞ
青森 発 22:18 急行【はまなす】B寝台
札幌 着 6:07 車中泊で札幌着

旅のメモ

観光の問合せ
■函館:
函館市観光案内所(函館駅構内) TEL. 0138-23-5440

夜汽車設備案内(2)食堂車

 このモデルコースで利用する4本の夜汽車では、食堂車が連結されているのは寝台特急「北斗星」と「トワイライトエクスプレス」のみ。
 流れる景色とともに食堂車で味わう料理は格別だが、評判のディナーは所定の「みどりの窓口」などで事前予約が必要。また、ディナータイム終了後には通常パブタイム営業が始まる。パブタイムは予約なしで食堂車利用ができるのでおすすめだ。そして、朝ともなれば食堂車で朝食を。「北斗星」では予約不要で、「トワイライトエクスプレス」では乗車後に朝食時間を予約する形式で楽しめる。
 さらに、大阪発札幌行きの下り「トワイライトエクスプレス」に限り、食堂車はランチタイムも営業。名物の「オムライス」などを食べてみたい。

寝台特急「北斗星」の食堂車「グランシャリオ」(北斗七星の意)。食堂車で夫婦のひと時を



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