『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

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旅という復興支援で たくさんの笑顔に会いに行こう!元気になったあの町へ 沿岸&内陸探訪|岩手県大船渡市・釜石市・遠野市 学びと体験の旅|福島県二本松市・いわき市 海岸沿い満喫|茨城県北茨城市・大洗町 熊野古道を歩く|和歌山県那智勝浦町・田辺市・新宮市 駅レンタカーで|熊本県阿蘇市・大分県竹田市

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コース1|復旧進む沿岸部と後方支援の内陸部を探訪|1泊2日|岩手県大船渡市・釜石市・遠野市|三陸鉄道南リアス線に乗車し、岩手周遊

 三陸鉄道は震災により甚大な被害を受けるも、わずか5日後の2011年3月16日に北リアス線陸中野田~久慈間の運転を再開。徐々に復旧を進め、2013年4月3日、南リアス線の盛~吉浜間が運転再開した。盛駅は「ふれあい待合室」と銘打ち、無料でお茶をふるまったり、手作り民芸品・和菓子・三陸鉄道グッズなどを販売、観光案内も行う。待合室の雰囲気を楽しみ、一角にある「SANDWICH BAR SANEN」でランチをとり、いよいよ三陸鉄道に乗車。荒れ地となった沿線の風景は胸を締め付けるが、それでも鉄道の再開は絶対的に前進だ。釜石では復興商店街の「釜石はまゆり商店街」などで飲食を楽しみ、宿泊。

 翌日は遠野へ移動。市庁舎が半壊し、1ヵ月後に庁舎移転をした被災市だ。しかし、津波などの被害のなかった内陸部ということもあり、その後は沿岸被災地の後方支援にあたっている。その優しさは、まさに昔話の里の雰囲気につながる。カッパ淵や続石など『遠野物語』ゆかりの地めぐりをじっくり楽しみたい。

旅のスケジュール
  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 一関駅 発 9:43 大船渡線普通列車
気仙沼駅 着 11:05 乗り換え
気仙沼駅 発 11:22 BRT(バス高速輸送システム)
盛駅 着 12:45 ふれあい待合室でランチや雰囲気を楽しむ
盛駅 発 13:30 三陸鉄道南リアス線
吉浜駅 着 14:22 乗り換え
吉浜出張所
バス停 発
14:59 上大畑行き岩手県交通バス
釜石観音
入口バス停 着
15:33 釜石大観音見学後はタクシーを呼び、宿泊先などへ
2日目 釜石を出発前に駅前橋上市場「サン・フィッシュ釜石」で買い物。
海産物などを宅配便で自宅へ
釜石駅 発 10:22 釜石線快速「はまゆり4号」
遠野駅 着 11:07 レンタサイクルなどで昔話の里めぐりへ
遠野駅 発 15:14 釜石線快速「はまゆり6号」
盛岡駅 着 16:39 帰路へ
観光の問合せ


いち早く復旧へ向かう姿勢を見せ、人々を元気づけた三陸鉄道。平成26年春には全線再開予定。
TEL.0193-62-8900 盛駅始発6:00~終発19:50。盛〜吉浜片道680円


釜石大観音」は2011年末には改修工事が終了し、震災前と同様に拝観できるようになっている。
TEL.0193-24-2125 9:00~17:00(季節により変動あり)、無休。500円


カッパ淵は、カッパが多く棲んでいて、人々を驚かし、いたずらをしたといわれる『遠野物語』ゆかりの地。淵の岸辺にはカッパ神を祀った小さな祠がある

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コース2|伝統の焼きものや農業にふれる 学ぶ・感じる旅|1泊2日|福島県二本松市・いわき市|浪江町名産の再開といわき市の熱意に触れる

 浪江町の伝統的工芸品・大堀相馬焼は、原発事故により現地での作陶ができなくなった。しかし、伝統の火を消すことなく、二本松に共同の窯場・作業場を新設し、平成24年春から作陶を再開。作品の購入はもちろん、陶芸体験もできる。同じく浪江町内の名物「波江焼きそば」の名店『杉乃家』も、二本松駅前の「市民交流センター」で営業を再開している。

 翌日は磐越東線でいわきへ。被災地の現状や震災体験、教訓を伝える「スタディツアー」に参加したい。被災した語り部たちの生の話に胸がつまる。

 スタディツアー開催日以外なら、農業体験がおすすめ。「ine(いーね)いわき農商工連携の会」はこだわりのある野菜生産者や加工者が連携して活動するため発足した団体で、震災後は風評被害に立ち向かい、安心安全な商品を提供するとともに、各種農業体験ツアーを実施している。意欲ある団体の活気あるツアーに参加することにより、参加者も元気になれる。

旅のスケジュール
  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 郡山駅 発 10:09 東北本線普通列車
二本松駅 着 10:31 レンタサイクルで「陶芸の杜おおぼり二本松工房」へ行き、陶芸体験。「智恵子の生家・記念館」「二本松歴史資料館」などを見学
二本松駅 発 16:21 東北本線普通列車
郡山駅 着 16:45 乗り換え
郡山駅 発 16:49 磐越東線普通列車
小野新町駅 着 17:41 小町温泉に宿泊(一軒宿「廣太屋」)
2日目 小野新町駅 発 8:56 磐越東線普通列車
いわき駅 着 9:37 震災を伝える「スタディツアー」に参加したり、農業体験
いわき駅 発 16:16など 常磐線特急「スーパーひたち50号」などで帰路へ


陶芸の杜おおぼり二本松工房』で作陶が再開された大堀相馬焼。器の側面・底面が二重構造の「二重焼」が特徴的。
TEL.0243-24-8812 10:00〜16:00、火曜休。陶芸体験は要予約、手びねり500g1260円など


二本松では『智恵子の生家・智恵子記念館』にも立ち寄りたい。高村光太郎の妻として知られる智恵子自身の芸術作品も見応えがある。
TEL.0243-22-6151 9:00~16:30(入館は~16:00)、水曜休。400円


「スタディツアー」で訪れる、塩屋崎灯台を望む薄磯海岸。復興商店街「浜風商店街」などもコースにより訪問。
TEL.0246-80-2051(いわき復興支援・観光案内所) 平成25年6月までは毎月11日と第2・4土曜に開催、7月以降は日程未定。参加無料(資料代・入場料・昼食代などは別途実費)

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コース3|六角堂の再建なった五浦(いづら)と大洗をめぐる|1泊2日|茨城県北茨城市・大洗町|「がんばっぺ! 茨城」を合い言葉に復興

 北茨城市五浦海岸に立つ六角堂は、この地をこよなく愛した芸術家・岡倉天心が設計し、読書と思索に耽った建物。震災により流出したが、約1年の歳月をかけて再建され、昨年2012年4月から公開が再開されている。創建当時のままに復元され、天心も喜んでいることだろう。北茨城市は、詩人・野口雨情の生誕地でもあるので、雨情ゆかりの地や景勝地・磯原二ツ島などもめぐりたい。五浦温泉や磯原温泉に宿泊するといいだろう。 ちなみに磯原二ツ島海水浴場は、震災後初めて3年ぶりに今夏、海開きを行う(2013年7月27日~8月11日)。それにより、県内18カ所の海水浴場すべてが遊泳可能となる。

 翌日は県内を南下し、大洗へ。震災の4ヵ月後から営業を再開した「大洗リゾートアウトレット」では、「復興記念ギャラリー」を開設し、被害状況を撮影した画像・動画を展示している。また、幾何学的なアートの前で復興の思いを込めて撮影された多数の顔写真を組み合わせたコラージュ作品「顔晴れ(がんばれ)日本」も展示している。大洗漁港や海賊船「パイレーツ」など、いずれも震災数ヵ月後には再開しており、元気な姿を見せている。

旅のスケジュール
  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 高萩駅 発 10:00 常磐線普通列車
大津港駅 着 10:15 乗り換え
大津港駅 発 10:30 北茨城市循環バス大津港駅東西線(10:30発は火・金曜のみ運行)
五浦美術館前
バス停 着
10:45 五浦美術館、五浦海岸、茨城大学五浦美術文化研究所見学。タクシーで野口雨情記念館や磯原二ツ島海岸へ。近隣の温泉に宿泊。
2日目 大津港駅 発 9:42 常磐線特急「スーパーひたち26号」
水戸駅 着 10:25 乗り換え
水戸駅 発 10:43 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線
大洗駅 着 10:57 レンタサイクルや町内循環バスで大洗リゾートアウトレット、海賊船パイレーツ、大洗海鮮市場、大洗マリンタワー、かねふく明太子工場など観光。
大洗駅 発 16:57 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線
水戸駅 着 17:13 帰路へ
観光の問合せ


茨城大学五浦美術文化研究所」には六角堂のほか、天心邸、天心記念館もある。
TEL.0293-46-0766 8:30~17:30(季節により変動あり、入場は閉場の30分前まで)、月曜(祝日の場合は翌日)休。300円


大洗リゾートアウトレット内に開設されている「復興記念ギャラリー」。海賊船「パイレーツ」もアウトレット前から出航。
TEL.029-264-9123 10:00~19:00(季節により変動あり)、無休


春のハマグリ、夏の岩ガキ、秋の戻りガツオ、冬のアンコウなど大洗の名産が手に入る「大洗海鮮市場」。海鮮丼などの食事も楽しみ。
TEL.029-267-0121 7:30~19:00(季節により変動あり)、無休

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コース4|よみがえりを遂げた熊野古道を参詣|1泊2日|和歌山県那智勝浦町・田辺市・新宮市|熊野三山への主要道路や古道は すべて通行可

 熊野那智大社へは駅からバスでも向かえるが、今回は江戸の旅人よろしく、熊野古道を歩いてみよう。「曼荼羅の道」への入口は2011年の台風12号によって橋が崩落したため迂回が必要だが、古道に入ると、舗装路から土の道となり、杉林、竹林が続き、情緒満点。熊野那智大社は2012年度中に復旧を完了したが、那智の滝は2014年度まで滝壺の復旧工事中。工事を知らせる看板に「自然界を恨むことなく、試練を与えられても感謝の気持ちを忘れず……」とあり、感慨深い。帰路はバスで駅に戻り、勝浦温泉に宿泊しよう。

 翌日は熊野本宮大社を参拝し、被災後3ヵ月半後から再開した「瀞(どろ)峡観光ウォータージェット船」に乗船後、続いて熊野速玉大社を参拝。熊野には黄泉の国の入り口があるとされ、熊野詣は生まれ変わって現世へ戻る“よみがえり”の意味があるとされた。台風の被害から熊野は着実によみがえっており、その地を旅すれば、自らのよみがえりも体感できる。

旅のスケジュール
  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 紀伊勝浦駅 発 12:00頃 名古屋駅からは8:05発特急「ワイドビュー南紀1号」で11:55着、新大阪からは7:33発特急「くろしお1号」で11:32着。徒歩で熊野古道散策スタート
那智の滝前
バス停 発
17:40 勝浦駅行き熊野交通バス
紀伊勝浦駅 着 18:05 勝浦温泉に宿泊
2日目 紀伊勝浦駅 発 10:00 本宮大社前行き熊野交通バス
本宮大社前バス停 着 11:31 熊野本宮大社参拝
本宮大社前バス停 発 13:00 志古行き熊野交通バス
志古バス停 着 13:16 13:30発の瀞峡観光ウォータージェト船乗船
志古バス停 発 15:40 勝浦駅行き熊野交通バス
新宮駅 着 16:14 熊野速玉大社参拝。名古屋駅へは17:28発特急「ワイドビュー南紀8号」で20:48着、新大阪駅ヘは17:45発「くろしお34号」で21:51着
観光の問合せ


那智の滝も台風により滝壺の岩が流失するなどの被害を受けた。復旧工事中だが、滝そのものの美しい姿は十分堪能できる。見学自由


熊野本宮大社は明治22年(1889)の大水害により旧社地から高台の現地へ遷座した。この度の台風では社殿は被災なく、一部道路の通行止めなどはあったものの、現在はすでに復旧


瀞峡観光ウォータージェット船」は未曾有の大水害でも1隻も流されなかった幸運の船
TEL. 0735-44-0331 志古始発8:30〜終発15:10(季節により変動あり)、無休。3340円

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コース5|駅レンタカーで阿蘇エリアを快適ドライブ|1泊2日|熊本県阿蘇市・大分県竹田市|主要道路はすべて通行可、内牧温泉も完全復活

 JR豊肥本線は2012年夏の九州北部豪雨の被害により、緒方~肥後大津間が不通となったが、順次復旧し、現在は宮地~豊後竹田間のみがバス代行(2013年8月末開通予定)。宮地駅の2駅手前、阿蘇駅で駅レンタカーを借り、阿蘇山周遊ドライブに出かけよう。草千里ヶ浜で寝そべったり、阿蘇山ロープウェーで空中散歩。温泉の多いエリアなので、宿泊は好みの温泉へ。阿蘇駅の北東にある内牧温泉は浸水被害により宿の休業が相次いだが、順次再開。2013年4月25日には最後の1軒「湯巡追荘(ゆめおいそう)」が9カ月ぶりに再開し、完全復活。

 翌日は国道57号を走り竹田市へ。国道57号は宮地駅の東に位置する滝室坂が被災により一時期通行止めとなったが、1カ月強で復旧。すでに阿蘇地方の幹線道路はすべて通行可能だ。豊後竹田駅に着いたら、レンタカーを返却。レンタサイクルで岡城跡や武家屋敷通り、「滝廉太郎記念館」、長湯温泉などをめぐろう。

旅のスケジュール
  駅名 時間 旅のひとことアドバイス
1日目 熊本駅 発 10:28 豊肥本線特急「あそぼーい! 101号」
阿蘇駅 着 11:49 駅レンタカーで阿蘇山周遊。温泉地などに宿泊
2日目 引き続きレンタカーで竹田市へ向かい、竹田駅で返却(乗り捨ての追加料金なし)。車よりも小回りのきくレンタサイクルで市内観光
豊後竹田駅 発 16:59 豊肥本線特急「九州横断特急46号」
大分駅 着 18:00 帰路へ


牧歌的な風景を見せる「草千里ヶ浜」。阿蘇を代表する景観だ。牛や馬が放牧されており、乗馬も楽しめる。
TEL.0967-32-1960(阿蘇インフォメーションセンター) 駐車場普通車410円


世界で唯一、活火山に架けられた「阿蘇山ロープウェー」。活動中の火口を間近から見ることができる。
TEL.0967-34-0411 8:30~18:00(季節により変動あり)、火山ガス規制時運休。往復1000円


滝廉太郎作曲の『荒城の月』のモデルになった岡城。樹齢100年の松の老木が林立し、堅牢な石垣が圧倒的。
TEL.0974-63-1541(岡城料金徴収所) 9:00~17:00、無休。300円

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文=大友康子
写真協力=三陸鉄道、和歌山県、熊本県観光課
※掲載されているデータは2013年6月現在のものです。

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