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日本じゃない、みたいな風景が待ってます|鉄道で!旅行・感動。ほっかいどう 道央&道東編

日本じゃない、みたいな風景が待ってます|鉄道で!旅行・感動。ほっかいどう 道央&道東編
ニセコ・苫小牧・登別・洞爺湖の旅|昼はアイヌ文化や活火山
夜は毎日温泉ざんまい!
<今回の旅程>1日目|函館・ニセコ→2日目|苫小牧・白老・登別→3日目|洞爺湖

キハ183系というレトロな車両が素敵。4つの各車両には羊蹄山と駒ヶ岳の動物をモチーフとしたヌプリシートを設置。函館11:43発~札幌18:29着、札幌8:04発~函館14:00着の1日1往復。8月6日~8月31日運行

美肌の湯など幅広い泉質の温泉が、広範囲に分布しているニセコ温泉郷。不定期でニセコの温泉講座も開催。次回は8月10日、ホテル甘露の森にて。
TEL.0136-44-2121(ニセコ町商工観光課)

ニセコ駅から車5分の「高橋牧場 ニセコミルク工房」では、牧場の牛乳で作ったチーズケーキ、プリンなどのスイーツを販売。昨年には野菜メインのレストランもオープン。
TEL.0136-44-3734。9:30~18:30 ※8月中旬以降~18:00(ケーキ販売10:00~)、年末年始休

1日目|函館・ニセコ|レトロ顔の臨時特急で
泉質豊かな山あいの湯へ

 朝8時過ぎ、函館駅に着いたら、駅前の函館市場で楽しく特急待ちの時間つぶし。そしていよいよ11時43分、札幌行きの特急〔ヌプリ号〕にライドオン! ヌプリとはアイヌ語で「山」の意味。羊蹄山(ようていざん)と駒ヶ岳の山あいの線路、通称・山線を行く特急にぴったりの名称だ。地元ガイドが車窓風景の説明もしてくれるので、列車旅のワクワクも倍増。

 ヌプリ利用の際、おすすめなのが「キュンとみなみ北海道フリー乗車券」(9200円。7月1日~9月30日)。道央や道南内の指定エリアが3日間乗り放題の上、特急券を別途買えばヌプリにも乗れちゃうのだ。

 ニセコに着いたら、10以上の温泉地が集まるニセコ温泉郷で温泉めぐり。JRニセコ駅などで販売のニセコ湯めぐりパス(1400円)を使えば、16施設の温泉のうち3施設に入れるのでオトクだ。夜は温泉宿で一泊し、各社が主催するナイトツアーでニセコの自然に触れ合うのも楽しい。

2日目|苫小牧・白老・登別|プリプリほっき貝を堪能後、
アイヌ伝統の舞踊に恍惚

 朝一番でニセコ駅を出たら札幌経由の時計回りで、苫小牧まで南下。下車後、駅から車5分のぷらっとみなと市場へ。各店に並ぶ地元の新鮮な魚介や青果に目移りするが、一番のお目当ては、苫小牧が全国一の漁獲量を誇るホッキの丼! 甘みの濃いプリプリホッキ貝で埋め尽くされた丼で、飯をかっこむ幸せときたらもう……。

 また、白老(しらおい)周辺はかつて、アイヌ民族の大集落があったところ。「アイヌ民族博物館」では、チセ(茅葺きの家)5棟を中心にかつての集落の様子を再現。チセ内ではアイヌの伝統芸能や手工芸の実演のほか、常時アイヌ古式舞踊を鑑賞可能だ。独特のゆるやかなリズムとおごそかな踊りにしばし見惚れる。

 白老駅からは今夜宿をとる登別温泉へ。日和山(ひよりやま)の爆裂火口の跡である地獄谷からは、毎分3000Lの豊富な湯量が湧きだすうえ、泉質はなんと全9種。これぞまさに温泉のデパート!

アイヌ民族博物館で実演される古式舞踊と解説は、毎時15分から25分間ほど。野草園や手工芸の実演も必見。土産にはアイヌ伝統のサッチェプ(干し鮭)を。
TEL.0144-82-3914。8:45~17:00、年末年始休。750円

ぷらっとみなと市場の「とりあえず逢海」「網・炭火焼のふじ十食堂」で味わえるホッキ丼。市場には10:00~15:00開館の「ほっき貝資料館」も併設。
TEL.0144-33-3462(市場代表)。食堂街7:00~16:00、水曜休(一部営業)

登別駅からバス15分ほどで温泉街へ。遊歩道で散策できる地獄谷や、大湯沼川探勝歩道近くの天然足湯、約3時間間隔で噴き出す泉源公園の間欠泉などへも立ち寄りたい。TEL.0143-84-3311(登別観光協会)

中島の浮く洞爺湖と羊蹄山のパノラマは、まるで絵画のよう。洞爺湖周辺は、温泉宿や日帰り温泉、足湯など温泉に関する施設も充実。
TEL. 0142-75-2446(洞爺湖温泉観光協会)

自分で馬に合図を出しながら、高台の洞爺湖絶景ポイントを目指すホーストレッキング。約40分。子ども向けコースもあり。要予約。
TEL.0142-73-2455(レイクトーヤランチ)。9:30~16:30、火曜休(8月は28日のみ休)。4725円

熱泥流に押し流された橋や火山灰に埋もれた建物など、噴火災害の様子をそのまま残した有珠山西山火口散策路。
TEL. 0142-75-2446(洞爺湖温泉観光協会)。7:00~18:00、4月中旬~11月上旬まで営業。無料

3日目|洞爺湖|絵画みたいな活火山と湖で
アクティビティ&スパ

 最終日は洞爺湖付近でのんびりと。同湖は激しい火山活動の末できたカルデラ湖で、面積は日本で9番目。湖水と周辺の山々は北海道三大景観のひとつに数えられるほど美しい。

 なんでも体験派には、馬に乗って山岳ルートを進み、洞爺湖を眺めるホーストレッキングが最高だ。ほかにも洞爺ガイドセンターで主催のカヌーピクニックなどで、山と湖の大自然に触れあいたい。

 壮大で心和む風景の洞爺湖だけれど、実は湖南側の有珠山(うすざん)は、活発な活火山。有珠山西山火口散策路では、平成12年の噴火時にできた火山口や破壊された建物などを見学するコースがあり、自然の脅威を実感できる。また、有珠山ロープウェイに乗れば、山頂から望む洞爺湖や昭和新山の大パノラマがお待ちかね!

 最後は神経痛や疲労回復などに効くという洞爺湖温泉で、旅の疲れをしっかり回復。同温泉でもう一泊する場合は、10月31日まで毎夜開催の洞爺湖ロングラン花火大会もお見逃しなく!

期間限定だから行きたい!|鬼火の路&鬼花火

11月30日まで地獄谷への散策路を、柔らかな光でライトアップ。ほんのりと闇に浮かぶ火口跡や白煙は幻想的だ。8月10日までは、木・金曜の20時30分から鬼花火も開催!  地獄谷に棲む湯鬼神(ゆきじん)たちが、舞と手筒花火を披露する。
TEL.0143-84-3311(登別観光協会)。日没~22:00(鬼火の路)。無料

文・構成=鈴木健太
写真協力=JR北海道、洞爺湖温泉観光協会
※掲載されているデータは平成24年8月現在のものです。

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観光の問合せ

北海道観光振興機構●TEL.011-231-0941
ニセコリゾート観光協会●TEL.0136-43-2051
苫小牧観光協会●TEL.0144-34-2000
白老観光協会●TEL.0144-82-2216
登別観光協会●TEL.0143-84-3311
洞爺湖温泉観光協会●TEL.0142-75-2446

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