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日本じゃない、みたいな風景が待ってます|鉄道で!旅行・感動。ほっかいどう 道央&道東編
釧路・オホーツクの旅|透明度に広さ。日本一の自然風景が待っている
<今回の旅程> 1日目|釧路 →2日目|厚岸(あっけし)・摩周湖・川湯温泉 →3日目|網走

釧路川とその支流を抱く広大な釧路湿原。4つの展望台と5つの遊歩道が整備されている。タンチョウなどの水鳥ほか、野生生物の貴重な生息地だ。
TEL.0154-31-4594(釧路湿原国立公園連絡協議会事務局)

釧路駅から徒歩3分の和商市場で味わえる勝手丼。ご飯(中盛り240円ほか)を買い、各店舗でサケ・タラコ・ホッキ貝・ホタテ・甘エビなど好きなネタを選ぼう。標準予算は1500円ほど。
TEL.0154-22-3226。8:00~18:00、基本日曜休

港町・釧路は夕景と夜景が美しいスポット。釧路川と港の風景、レトロな電燈や街の灯りが見事に調和しており、いつまでも見入ってしまう。釧路川に架かる幣舞(ぬさまい)橋からの夕景も最高。

1日目|釧路|勝手丼でパワーをつけたら
日本最大の湿原をお散歩

 北海道の東の東、旅情溢れる港町・釧路までやって来たら、何はともあれ腹ごしらえ。北海道三大市場のひとつ和商市場で、名物・勝手丼をかっこもう。場内指定店で白飯を買ったら、そこへ鮮魚店含む場内7店舗でウニ・イクラなどの魚介を盛りつけ完成。もともとは貧乏ライダーたちにサービスしてあげたのが始まりという話が、丼をさらにおいしくさせる!

 腹を満たし、日本最大の湿原・釧路湿原へ。窓の大きな「くしろ湿原ノロッコ号」に揺られ約25分、釧路湿原駅に着く。細岡展望台からは、柔らかな緑がどこまでも広がる湿原、そのフィールドを自由気ままに蛇行する川、借景にそびえる雄阿寒岳(おあかんだけ)・雌阿寒岳(めあかんだけ)を一望! 木道も整備されているので、散策して湿原を身近に感じてみて。

 夜は釧路市街に戻って一泊。夕食は地元食材を満喫できる食事処が8軒入った「釧路フィッシャーマンズワーフMOO」がおすすめだ。

2日目|厚岸・摩周湖・川湯温泉|アザラシ&摩周ブルー、薬湯と癒しのフルコース

 道東の旅、中盤戦は厚岸からスタート。お目当てはキュートなキュートなアザラシ君たちとの遭遇だ。「厚岸味覚ターミナル コンキリエ」で予約受け付けのアザラシウォッチングツアー(10月25日まで開催)では、地元漁師が昆布漁に使っている船で洋上を案内してくれる。アザラシに会える確率は98%の超高確率!

 釧路駅まで戻ったら、「摩周&川湯温泉足湯めぐり号」で摩周駅まで北上。日本一の透明度を誇る摩周湖周辺をプチ冒険しよう。周囲を絶壁に囲まれた湖は藍のような深いブルーの水をたたえ、ただただ神秘的。

 摩周駅併設の足湯「ぽっぽ湯」で休憩したら、硫黄の匂い漂う川湯温泉へ。ここは日本でも珍しく「源泉100%かけ流し宣言」をしている温泉だ。薬湯として名高い名湯にどっぷりつかれば極楽気分。そして頭上には満天の星。身も心も溶けてしまいそう。

摩周湖の周囲には3つの展望台があり、第一展望台からは中島や摩周岳を見渡せる。「霧の摩周湖」の異名を持つため霧に包まれることも多いが、それがまた幻想的。
TEL.015-482-2200(摩周湖観光協会)

厚岸の海岸線を船から眺め、アザラシの生息している大黒島を廻る1時間半ほどのアザラシウォッチングツアー。3日前までに要予約。
TEL.0153-52-4139。10:00~12:00、13:00~15:00、月曜(祝日の場合翌日)・荒天休。5000円(5人以上の場合。催行最低料金2万5000円~)

リウマチ・糖尿病・皮膚病に効くという川湯温泉。10軒ほどの宿に加え、温泉街ほぼ中央の足湯でもその名湯を満喫できる。硫黄山への早朝散歩もおすすめ。
TEL.015-483-2670(川湯温泉観光案内所)

冬は流氷見物の特等席となる能取岬も、夏は穏やかな風景。牧草ロールの向こうに、オホーツク海と僅かに雪を残す知床連山が見える。10月中旬までは隣の牧場の牛馬が放牧され、より牧歌的な景色に。
TEL.0152-44-5849(網走市観光協会)

東京ドーム約3.5個分の敷地に赤レンガの正門や庁舎、受刑者が渡った鏡橋などを移築復元、再現した博物館網走監獄。10月31日まで1日3回、無料ガイドツアーも。
TEL.0152-45-2411。8:00~18:00(11~3月9:00〜17:00)、無休。1050円

流氷が生まれるまでの解説や、マルチハイビジョンシアターによる網走の四季の紹介などが興味深いオホーツク流氷館。
TEL.0152-43-5951。8:00~18:00 (11~3月 9:00~16:30)、無休。520円

3日目|網走|最果てロマン溢れる網走で
雄大かつ厳しい自然を体感

 最終日もグングン北上し、オホーツクに面する町・網走に向かう。9月は涼しくて気持ちがいい網走も、冬は極寒となる。オホーツク流氷館にある流氷体験室の「シバレ体験」で、その寒さを体感してみよう。マイナス15度の室内は濡れたタオルが棒のようにカチンカチンに! 流氷の実物やクリオネなど流氷の海にすむ生き物の展示も人気だ。

 続いて、網走駅からタクシー7分の博物館網走監獄へ。旧網走刑務所の建築群を天都山中腹に移築復元した同館は、開拓の歴史や当時の受刑者たちの暮らしを再現。特に明治45年~昭和59年まで使われていた五翼放射状舎房は、映画のセットのようで目が釘付けに。ふと見上げると脱走囚を再現した人形も! 昼食は同博物館の監獄食700~800円もいいし、市街で平成20年に誕生した新ご当地グルメのザンギ丼を味わうもよし。

 最後は網走駅からタクシー15分の能取(のとろ)岬で大自然を体感。雄大なオホーツク海と知床連山のパノラマにパワーをもらい、帰路に就く。

期間限定だから行きたい!|くしろ湿原ノロッコ号

2~5号車は特製の展望車で、一般的な車両と比べ横幅が約2倍もある窓から、のんびり湿原を眺めることができる。家族ならテーブルを挟んだ6人掛けボックス席、カップルなら窓向きにも座れる2人掛けベンチ席がおすすめ。9月は5~7日以外の毎日2往復運行。釧路13:49発~釧路湿原14:13発~塘路(とうろ)14:35着ほか。2~5号車は全席指定。指定席料金300円

文・構成=鈴木健太
写真協力=JR北海道、ひがし北海道観光事業開発協議会
※掲載されているデータは平成24年9月現在のものです。

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観光の問合せ

北海道観光振興機構●TEL.011-231-0941
釧路観光協会●TEL.0154-31-1993
厚岸観光協会事務局●TEL.0153-52-3131
摩周湖観光協会●TEL.015-482-2200
川湯温泉観光案内所●TEL.015-483-2670
網走市観光協会●TEL.0152-44-5849

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