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トクトクきっぷで行く『龍馬伝』紀行1 近藤勇やお龍などの登場で、さらに盛り上がってきた大河ドラマ『龍馬伝』。今回は、JRのトクトクきっぷを使い、龍馬やその周辺の人物ゆかりの地へ向かう旅を計4プランご紹介。第1回は「京都&福井編」と「山口&萩編」!

  • 京都&越前、二つの歴史薫る町で龍馬の真相を追う!
  • 幕末の歴史を動かした雄藩・長州の志士と龍馬の友情を辿る旅

幕末の歴史を動かした雄藩・長州の志士と龍馬の友情を辿る旅 山口県山口市・萩市/1泊2日プラン 龍馬の書いた手紙は長州藩士宛が25%と、家族宛の次に多く、長州との深い結びつきがうかがえる。そのためか、龍馬は山口県内に数々の足跡を残している。ここでは、長州の志士と龍馬が関わったとされる史跡めぐりの旅へご案内。

幕末、萩から長州藩庁が移った山口には多くの志士が集った

 「西の京」とも呼ばれる山口は史跡が多く残るため、歴史散策にぴったりの町。JR山口駅を降り、まず向かいたいのが香山(こうざん)公園内に移築された「枕流(ちんりゅう)亭」だ。薩長同盟締結を目指し奔走した龍馬は、山口を訪れた時、当時の坂川河畔にあった枕流亭に立ち寄ったという。また、薩長同盟締結後、西郷隆盛や大久保利通、桂小五郎などが倒幕の密議をしており、錚々たる志士が足を運んだ建物なのである。

 山口駅近辺でもうひとつ見ておきたいのが、現在も山口県庁表門として使われる「藩庁門」。元治元年(1864)に政事堂の表門として建てられたため、慶応2年(1866)に長州藩・毛利敬親(たかちか)に謁見した龍馬はこの門をくぐったと思われる。そう思うと、切妻造り、本瓦葺きのこの門が、とても荘厳に感じられた。

 時間に余裕があればJRの「中国5県乗り放題きっぷ」を駆使し、龍馬愛用の湯呑みなどが観賞可能な下関市立長府博物館のある下関や、龍馬や高杉晋作が密談した暁天婁(ぎょうてんろう)のある防府(ほうふ)まで足を延ばすのも一興だ。

 1日目の旅を終えたら、初日の宿は、温泉が再湧出してからちょうど300年を迎える湯田温泉がおすすめ。バラの足湯や、一の坂川での「ほたる観賞Week!」(平成22年5月29日~6月6日)など、雅なイベントが満載なのだ。

晋作や小五郎、吉田松陰…… 萩で触れた長州人の熱き魂に感涙

 2日目の目的地、萩へ向かう際、土・日曜・祝日であれば乗ってみたいのがJR山口線を行く「SLやまぐち号」。モクモクと煙を吐き、山を越え、鉄橋を抜け、山里を走るSLに揺られていると、まるで昭和初期に舞い戻ったかのよう。東萩駅で下車したら、多くの長州藩士を育てた吉田松陰の資料を展示する「松陰神社宝物殿 至誠館」へ。松陰が刑死する前日に門下生へ書き遺した遺書「留魂録」、松下村塾を館内から見られる「村塾の観席」など、幕末ファン大満足の展示内容なのだ。7月17日からは松陰の生誕180周年企画展示もはじまるので、こちらも観賞しておきたい。

 お次は、龍馬も手紙で「長州の政治を預かり候第一の人物」と一目置いていた木戸孝允(桂小五郎)旧宅へ移動。小五郎が生まれた時のまま残る庭園や部屋などは、派手さはないもののどことなく格式が高く感じられ、自然と小五郎への畏敬の念が生まれる。

 龍馬が、萩滞在中に剣を振るったといわれる「有備館」も見逃せない史跡。小学校の敷地内にあるため普段は外からしか見られないが、平成22年は数日間に限り内部を公開予定だ。

 最後は、「萩ガラス工房」で約140年ぶりに復刻された萩切り子の観賞を。龍馬が手紙で「天下の人物」と賞した高杉晋作の書の中にも、この萩切り子は描かれている。復刻された大村益次郎愛用盃の美しい切り子模様を透かしみれば、その向こうに龍馬や長州藩士たちの酒宴の風景が浮かんでくるような気がした。

旅のスケジュール

  スポット名 アクセス
1日目 枕流亭 JR山口駅から徒歩20分
藩庁門 JR山口駅から徒歩15分
御堀堂 JR山口駅から徒歩2分
湯田温泉 JR湯田温泉駅から徒歩
2日目
松陰神社宝物殿 至誠館 JR東萩駅から徒歩15分
木戸孝允旧宅 JR萩駅から萩循環まぁーるバスで萩博物館前下車、徒歩5分
有備館 JR萩駅から萩循環まぁーるバスで萩市役所下車、徒歩すぐ
萩ガラス工房 萩バスセンターから越ヶ浜方面行きバスで越ヶ浜下車、徒歩5分
旅のDATA
■中国5県乗り放題きっぷ
中国5県内のJR西日本の普通列車が、指定期間における土・日曜・祝日の中で連続する2日間乗り放題というおトクなきっぷ。しかも、特急券を別に購入すれば新幹線や特急列車の利用も可能! 購入は2人から。子供のみの利用は不可。
発売期間
平成22年7月9日までの利用開始日の前日まで
利用期間
平成22年7月11日までの土・日曜・祝日の連続する2日間
有効期間
2日間
ねだん
おとな5000円、こども2000円
食べなきゃ損ぜよ! 幕末グルメ 御堀堂の「外郎」
起源は室町時代まで遡り、江戸時代の藩主・毛利氏も好み、江戸参勤の土産物としても使われたと言われる「山口外郎(ういろう)」。御堀堂は、その山口外郎の名店・福田屋から伝統製法を受け継ぎ、80年以上の歴史をもつ老舗だ。同店の「外郎」は、自家製餡とわらび澱粉を使った上品な味わいとほどよい弾力が甘党を喜ばせる。TEL.083-922-1248。8:00~19:00頃、無休。生外郎1個105円、箱入り真空パック外郎3本入651円~


西郷隆盛や大久保利通、桂小五郎、伊藤博文など、薩長の志士が2階で倒幕の密議を交わした場所でもある枕流亭。TEL.083-934-2810(山口市観光課)。9:00~17:00、無休。無料


湯田温泉復活300周年記念イベントのひとつ「バラの足湯」。湯田温泉観光案内所前と湯の香通り、高田公園内の3つの足湯に各100輪のバラが浮かべられる。11月までの毎週土曜、14:00~18:00に実施


11月21日までの土・日曜・祝日と夏休みを中心に、新山口~津和野間を1日1往復するSLやまぐち号。「貴婦人」の愛称で親しまれるC57 1号機が列車をけん引する。普通乗車券のほか指定席券が必要


吉田松陰の遺墨や遺品を展示する「時代の書院」や、遺書「留魂録」の全文を紹介する「留魂の間」など見どころ多数の「至誠館」。TEL.0838-22-4643(松陰神社)。9:00~17:00、無休。500円(無料ゾーンあり)


江戸時代に西日本一の教育施設と称された萩校明倫館の剣槍道場「有備館」。39畳の剣術場や54畳の槍術場などを備える。特別公開日は平成22年7月31日、8月7日、10月2日、10:00~16:00。無料


萩切り子を約140年ぶりに復活させた「萩ガラス工房」。ガラスでのアクセサリー作り(1260円)や宙吹きガラス体験(3150円)も可能(要予約)。TEL.0838-26-2555。9:00~18:00、無休

旅のMEMO
観光の問合せ
山口県観光連盟●TEL.083-924-0462
萩市観光協会●TEL.0838-25-1750

文:鈴木健太
写真協力:山口県観光連盟、御堀堂、湯田温泉旅館協同組合、松陰神社、萩市観光課、萩ガラス工房
※掲載されているデータは平成22年5月現在のものです。

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