『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

  • mixiチェック

西郷隆盛やお登勢などの登場で、さらに盛り上がる大河ドラマ『龍馬伝』。JRのトクトクきっぷを使い、龍馬やその周辺の人物ゆかりの地へ向かう旅を計4プランご紹介。第2回は「福山&尾道編」と「霧島&鹿児島編」!

  • 鞆の浦と尾道、今話題のNHKドラマの世界をはしご!
  • ハネムーンの地。ひそかに熱い薩摩の龍馬スポットをいく!

いろは丸事件の舞台・鞆の浦と連続テレビ小説の舞台・尾道 NHKドラマの世界をはしご! 広島県福山市・尾道市/1泊2日プラン 美しき港・鞆の浦は、龍馬も深く関わる海難事故「いろは丸事件」の舞台でもある。福山では龍馬の残り香を探しつつ、2日目は、この秋から放送を開始する連続テレビ小説『てっぱん』の舞台・尾道へ。先取りキブンで尾道の味を堪能!

日本情緒あふれる美しき港町、鞆の浦で龍馬に起きた海難事故

 穏やかな瀬戸内の海に仙酔島(せんすいじま)などの小島が浮かび、港町には木格子や瓦屋根の建物が並び歴史が薫る――今回の最初の目的地・鞆(とも)の浦は、あまりにも日本的情緒をもつ港町である。この美しい港町が、龍馬率いる海援隊が乗った「いろは丸」と紀州藩の「明光丸」による海難事故「いろは丸事件」の舞台だったというのをご存じだろうか? その足跡を辿るべく、まずは福山駅から鞆港の「平成いろは丸」渡船場へ。黒い船体や3本のマストなど本物の「いろは丸」を模した船に乗り、5分ほどの船旅を味わう。海から望む鞆港の町並みなどを眺めつつ、船は仙酔島へ到着。この島で寄りたいのが、国民宿舎「仙酔島」の展示室だ。龍馬のホログラム映像や「いろは丸事件」のCGアニメなどを楽しんだら、「平成いろは丸」で再び鞆港へ戻ろう。

 鞆の浦には、龍馬たちと紀州藩の賠償交渉の場となった福禅寺の客殿・対潮楼が今なお残る。大きな窓で切り取られた鞆の浦の風景は、水墨画の題材になりそうなほどの絶景で、思わず見惚れてしまう。「こんな穏やかな場で、激論を交わしたのか」と、つい想像してしまった。

 初日の宿「御舟宿 いろは」も「いろは丸事件」ゆかりの場。初期の交渉場所として使われていた「魚屋萬蔵宅」が、宿となって生まれ変わったのだ。実は、この宿のデザインを手掛けたのが、鞆の浦に発想を得て映画『崖の上のポニョ』を作ったといわれる宮崎駿監督! 女将の松居秀子さんが「港町として栄えた鞆の浦にはかつて色街もあり“はんなり”とした雰囲気でした。宮崎監督は、その雰囲気を宿外観などの色使いで表現されました」と教えてくれた。

広島風とも大阪風とも違う尾道風の絶品グルメとは?

 2日目も、午前は鞆の浦をぶらり。土蔵や白壁、現存する中では日本一高い常夜灯など、そこかしこで懐かしい風景に出会え、足取りも弾む。「いろは丸展示館」では、沈没した「いろは丸」の一部を実寸の70%で再現した巨大ジオラマや、海底から引き揚げられたドアノブなどの遺品が展示されているため、「いろは丸事件」の全容を楽しくお勉強できた。

 お次の目的地・尾道は、海と山地に挟まれているため「坂の街」として有名。つまり、高い場所からの見晴らしは抜群というわけだ。早速、ロープウェイで千光寺公園のある山頂駅へ向かう。展望台から見えたのは、尾道と向島(むかいしま)の間を青く流れる尾道水道、行き交う大小の船、そして幾重にも重なり果てなく続く島なみ――。しばらく眺望を楽しんだら、志賀直哉など尾道ゆかりの作家の文学碑が並ぶ「文学のこみち」を抜け、千光寺へ。千手観音菩薩を御本尊とする朱色の本堂は、山の斜面にせり出すように建つ。ゆえに、ここからも尾道水道のパノラマビューを満喫できた。

 小腹が空いたら、市街地に戻って尾道お好み焼き屋を探そう。実は、尾道は平成22年度後期のNHK連続テレビ小説『てっぱん』の舞台にもなるほど、お好み焼き屋が多い。では、広島風や大阪風とどう違うのか? 尾道風はトッピングに砂ずり(砂肝)や揚げイカなどをチョイスできるのだ! 熱々のお好み焼きとソバに砂ずりとイカのコリコリした食感が加わり、もう激ウマ。幕末に尾道風お好み焼きがあれば、好奇心旺盛な龍馬も尾道へ立ち寄ったに違いない……。

旅のスケジュール

  スポット名 アクセス
1日目 平成いろは丸 (市営渡船場まで)JR福山駅から鞆港行きバスで鞆港下車すぐ
仙酔島・龍馬といろは丸展 平成いろは丸渡船場の仙酔島から徒歩5分
福禅寺 対潮楼 JR福山駅から鞆の浦・鞆港行きバスで鞆の浦下車、徒歩5分
御舟宿 いろは JR福山駅から鞆港行きバスで鞆港下車、徒歩2分
福山毎土夜店2010 JR福山駅から徒歩7~10分
2日目 いろは丸展示館 JR福山駅から鞆の浦・鞆港行きバスで鞆の浦下車、徒歩10分
福山ニューキャッスルホテル JR福山駅から徒歩すぐ
文学のこみち JR尾道駅から徒歩約15分の千光寺山ロープウェイ山麓駅へ。山頂駅で下車、徒歩
千光寺 JR尾道駅から徒歩約15分の千光寺山ロープウェイ山麓駅へ。山頂駅で下車、徒歩10分
まり(尾道お好み焼き) JR尾道駅から徒歩15分
今回のおすすめきっぷ
■鞆の浦・尾道ぐるりんパス
福山・尾道までの往復のJR乗車券・特急券がセットになっているうえ、福山~尾道の自由周遊区間内の普通列車や路線バスが乗り放題! 「いろは丸展示館」など主な観光施設の入場券や千光寺山ロープウェイの乗車券、平成いろは丸の乗船券もセットという、至れり尽くせりのトクトクきっぷ。
発売期間
平成23年3月29日まで
利用期間
平成23年3月31日までの連続する2日間
※12月28日(火)~平成23年1月3日(月)出発の設定はありません。
有効期間
2日間
ねだん
おとな1万5500円、こども7750円(大阪市内発着の場合)
※このほかにも各種設定があります。
食べなきゃ損ぜよ! 幕末グルメ 福山ニューキャッスルホテルの「龍馬膳~夏~」」
同ホテルの和食堂「鞆の浦」で味わえる龍馬膳3000円は、趣向が凝っていて面白い。8月31日まで食せる夏版であれば、例えば、西郷隆盛が好きだったという薩摩黒豚の角煮、お龍の別称「鞆」と鞆の浦をかけて鞆の浦産のアナゴを使った穴子手鞠寿司、渡米した勝海舟をイメージしたベーコンやウィンナーなどのアメリカ風サラダといった具合だ。TEL.084-922-2140。11:30~21:30(龍馬膳は~14:00)、無休


定員99名の「平成いろは丸」。船内には龍馬の手紙や古い舵輪(だりん)、コンパスなどが設置されレトロな雰囲気。TEL. 084-982-2115。運行本数1日40本。往復大人240円、子供120円


福禅寺本堂隣の対潮楼では、海の青や島の緑などの自然景観が横長の窓で切り取られており、まるで美しい風景画を眺めているかのよう。TEL. 084-982-2705。8:00~17:00、無休。大人200円


宮崎駿監督のデザインにより、ステンドグラスなどが設置された「御舟宿 いろは」。特製のダシ汁で頂くランチの「鯛漬け御膳」も人気だ。TEL. 084-982-1920。大人1泊2食1万7500円


江戸時代に建てられた土蔵を改修した「いろは丸展示館」。2階では、龍馬が滞在した隠れ部屋を再現している。TEL.084-982-1681。10:00~17:00、無休。200円(小学生以上)


千光寺は大同元年(806)の開基という古寺。朱塗りの本堂や鐘楼、昔、岩の頂に光る玉があり海を照らしていたという伝承が残る玉の岩など見どころ多数。TEL. 0848-23-2310。無休。無料


尾道のお好み焼きの特徴は、トッピングの選択肢に砂ずりや揚げイカがあること。写真は尾道駅を出て国道2号線を西側に向かうとある「まり」のお好み焼き。少し遠いが尾崎本町にある「のぐち」も人気店。

旅のMEMO
観光の問合せ
福山市観光協会●TEL.084-926-2649
尾道観光協会●TEL.0848-37-9736

文:鈴木健太
写真協力: 福山市観光協会、御舟宿いろは、福山ニューキャッスルホテル、尾道観光協会、よそじモデラーの昼メシ日記
※掲載されているデータは平成22年6月現在のものです。



次のページへ

このページのトップへ