『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

  • mixiチェック

車窓で旅する日本列島

オホーツクを目指す雪見列車の旅

 石北本線は、上川や北見など北海道有数の豪雪地帯を通る路線。暖かい車内から真っ白な雪原を眺めることができるのも、冬の列車旅の醍醐味だ。厳寒期には網走の流氷観光とあわせて訪れる人々も多く、臨時列車の「流氷特急オホーツクの風」も運転される。

 北海道第2の都市・旭川を出た列車は新旭川駅で宗谷本線と別れ、ここが石北本線の起点となる。車窓右に連なる大雪山系の山々を眺めながら進むと、車窓はやがて田園風景へと変わり、冬季は一面の雪原が開けてくる。層雲峡への入口・上川駅や、鉄道ファンにおなじみ「森林公園いこいの森」下車駅の丸瀬布、瞰望岩が見える遠軽駅へと進む。

 やがて湧別川を渡り生野駅を過ぎ、生田原駅が近づくと右側に、世界の約40カ国の木のおもちゃを集めたミュージアム「ちゃちゃワールド」が見えてくる。生田原駅から徐々に勾配が厳しくなり、列車は左右に首を振りながら山間を上り、常紋(じょうもん)トンネルに入る。ここはかつて蒸気機関車が全盛の頃、あえぐように煙を上げて進まなければならない難所だった。また、力強い機関車の勇姿を求めて鉄道ファンが競って集った撮影の名所でもある。

 トンネルを抜ければ下り勾配となり、金華駅を過ぎて周りが開けてくると留辺蘂駅に停車。ここからは北見盆地の一面真っ白な田園風景の中を、雪煙を巻いて快走する。北見のベッドタウンに出来た西北見駅を進み、北見トンネルを出ると北見駅。列車は端野駅まで広がる住宅街を抜け、常呂(ところ)川を渡る。緋牛内駅あたりから再び峠越えとなり、網走川を渡ると美幌駅へ。

 女満別駅を出ると車窓左に網走湖が見えてくる。厳寒期には、氷結した網走湖上で「北の新大陸発見!あったか網走」が開催され(平成21年は1月31日~3月8日開催)、呼人駅の先では、スノーモビルや四輪バギーをする人たちの楽しそうな姿が見える。まるで私たち旅人を出迎えてくれているかのような温かな車窓風景を眺めながら、列車は網走駅へと到着する。

常紋峠を走る「流氷特急オホーツクの風」。2階建て車両を連結したリゾート気動車の「ノースレインボーエクスプレス」を使用し、例年、流氷シーズンに運転される。
平成21年は1月31日運転開始。詳しい時刻などは『JR時刻表』の最新号をご覧ください。
緋牛内駅~美幌駅

一面に雪原が広がる車窓。緋牛内駅~美幌駅

白滝駅に咲くルピナスと普通列車。
例年の見ごろは7月

キハ183系ディーゼルカーで運転される特急
「オホーツク」。緋牛内駅~美幌駅

紅葉に染まる金華峠を走る特急「オホーツク」。
生田原駅~金華駅

石北本線

 宗谷本線の新旭川駅から分岐して網走駅に至る、営業キロ234.0kmの単線・非電化路線。網走線として、野付牛駅(現・北見駅)~網走駅間が大正元年(1912)10月に開業。その後、石北線として新旭川駅~野付牛駅間が昭和7年(1932)10月に開通し、北見駅~網走駅間を編入して昭和36年4月、現在の石北本線となった。昭和39年10月には函館駅~網走駅間に気動車特急「おおとり」、昭和47年10月には札幌駅~網走駅間に気動車特急「オホーツク」が新設された。
 現在は、キハ183系による特急「オホーツク」一日4往復のほか、旭川駅~北見駅間に特快「きたみ」1往復が運転されている。特快を含め、普通列車にはキハ40形とキハ54形が使用されている。

掲載されているデータは平成20年12月現在のものです。詳しい運転時刻については「JR時刻表」をご確認ください。

次回は、「マリンライナー」からの眺望を楽しむ「瀬戸大橋線」です。

バックナンバー

このページのトップへ