黄色の蕪の花に白いうみねこ、気持ちのいい潮風。
2月ころになると国の天然記念物でもある周囲800mの蕪島に
4万羽のうみねこが集まってきます。
そして、恋をして、子供を作り、卵をあたため、子育てをし、
夏が終わると新しい家族とともに旅立っていきます。
一説によると、このうみねこたちは、一度つがい(夫婦)になると
生涯添い遂げるといわれています。
『恋』『永遠の愛』の守り神なのかもしれません。
そして、蕪島にある弁天様を祀っている蕪嶋神社。
商売繁盛や子育て、漁の神様として信仰を集めているのですが、
この蕪嶋神社で大人気となり、一時入手困難となったお守りがあるんです。
その名も『かぶあがりひょうたん御守』。
株価上昇、人の株が上がるといったご利益があるということで
テレビや新聞、雑誌でも話題になったほど。
また、この蕪島で弁天様の使いとされるうみねこに
フンをかけられた(幸運を授かった)人にだけ発行される『会運証明書』も縁起物です。
今回の東日本大震災で被災した八戸の沿岸部ですが、
今年も5月には菜の花が咲き乱れ、うみねこが新しい家族をつくり、
子供たちが浜辺で遊び……と、いつもどおりの景色が繰り返されています。
崩れてしまった道路や産業も徐々に元に戻ってきています。
『日本の音風景100選』にも選ばれているうみねこの声に皆さんも耳を傾けてみませんか?