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『藤川優里の八戸ふるさと大使』 八戸観光コンペンション協会とトレたびのタイアップ企画。八戸生まれ、八戸育ち。港町八戸の魅力を知り尽くした八戸ふるさと大使の藤川優里さんが、知る人ぞ知るふるさとの魅力をたっぷりご紹介します。

第12回 縄文文化のロマンが八戸で映画化『ライアの祈り』

現在、青森県内や北海道南部の縄文遺跡群を世界遺産指定に向けて活動しています。
なかでも八戸市では、写真の国宝「合掌土偶」をはじめ、縄文時代の土器などが多数出土しており、縄文時代晩期の是川遺跡に代表される亀ヶ岡文化の形成を考えるうえで、極めて貴重な学術資料として、現在約1000点が重要文化財に指定されており、専門的なスタッフによって「八戸市埋蔵文化財センター 是川縄文館」や「縄文学習館」に管理・展示されています。

 

平成21年3月19日、国の文化審議会から文部科学大臣への答申により、重要文化財のうち「合掌土偶」1点が、国宝に指定されることが決定。
「合掌土偶」は日本三大土偶のひとつでもあり、北海道著保内野(ちょぼないの)遺跡出土の「中空土偶」、長野県棚畑(たなばたけ)遺跡出土の「縄文のビーナス」とともに縄文ファンにとってかけがえのないものになっており、大英博物館、東京都江戸東京博物館、東京国立博物館にも展示されるなど、そのファン層は世界的なものといわれております。

 

そして、「合掌土偶」にはこんなエピソードが。
皇太子様が八戸にいらっしゃった折、当時八戸市博物館に展示されていた「合掌土偶」に関心を寄せられ、「癒しの土偶」ともいわれていること、合掌土偶の祈る姿、子どもが無事に生まれるようにとの祈りが込められているのではないか等の話をし、後日、時の八戸市長から皇太子様ご夫妻にレプリカが贈られたということです。
その後、雅子さまご懐妊から愛子さまご誕生という慶事にめぐり会い、テレビ、新聞、雑誌等で紹介されましたことも。

 

そんな貴重な縄文文化が残されている八戸を舞台とした、小説家・森沢明夫氏の青森三部作の完結編である作品『ライアの祈り』が映画化されることになりました。
八戸の自然や人と人とのふれあい、地元の人々が愛してやまないおいしい食べ物、そして誰もが抱える過去のつらい出来事、それでも何かを信じて生きる尊さ・・・・・・、鈴木杏樹さん、宇梶剛士さんといったキャストにより、現代と縄文の2つの時代が交差する物語が、温かくほっこりした気持ちになれるラブストーリーとして描かれます。

 

森沢氏の書いた小説『虹の岬の喫茶店』が原作となった、吉永小百合主演の映画『ふしぎな岬の物語』が、今年のモントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリとエキュメニカル審査員賞をダブル受賞したことでも注目されています。

 

映画公開は来年6月の予定。私も原作、映画、ロケ地めぐり等いろんな楽しみ方をしようと思っています。

藤川優里
青森県八戸市生まれ。平成19年4月、27歳の若さで八戸市議選に立候補して当選。以来、医療・福祉・防災などの専門分野で活躍している。平成21年9月より「八戸ふるさと大使」として、八戸市の魅力を全国に発信。趣味は写真撮影・登山・釣り・DVD鑑賞。座右の銘は「花よりも花を咲かせる土になれ」。

旬な情報

東北・種差の旬な環境情報に触れる!種差海岸インフォメーションセンター

平成26年7月、種差芝生地前にオープンした環境省の施設「種差海岸インフォメーションセンター」。
種差海岸の自然について知ることができるギャラリー、図書スペース、レクチャールームなどがあり、種差の旬な環境情報に触れられる場となっている。11月1日(土)~30日(日)まで、国立公園などをパトロールする環境省アクティブレンジャーが撮影した写真展「東北の自然 ~いきもの~」が開催!

「種差海岸IC」の詳細はコチラ

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