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ウマイ! といわれる 「鉄道写真」を撮りに行こう!|Lesson8.「超広角レンズでダイナミックに撮ろう」

小海線(小淵沢?甲斐小泉 間)

魚眼レンズで「地球」をイメージして撮影してみました。アイデア次第でとても面白い作品を撮影することができるレンズです。

【アクセス】

JR甲府駅などから中央本線を利用。

【便利なきっぷ】

ウィークエンドパス

【おすすめ情報】

「駅弁の旅」 第23回 いざ制覇!
武将にちなんだ幕の内駅弁

極意|一 何もかもを写し込まないように意識しよう|二 列車の走行写真撮影の場合、超高速シャッターが必要|三 魚眼レンズの楽しさを味わってみよう

 一般に広角レンズというと、24mmや28mmぐらいのレンズを思い浮かべるのではないでしょうか。今回はさらに広角の、超広角レンズ、魚眼レンズの魅力についてお話をいたしましょう。
 超広角レンズとは35mm判カメラで、16mm~20mm前後の画角のレンズのことを言います(APS-C判カメラだと10mm前後)。広角レンズよりさらに広く写し込むことができるのはもちろん、パースペクティブ(遠近感)が付くので迫力ある写真を撮ることができます。また、魚眼レンズは、魚が水の中から空を見たときに景色が丸く歪んで見えるということが名前の由縁で、180°の画角を写し込むことができるレンズが主流です。独特の歪み方をするので、それを利用した面白い作品作りが可能です。
 超広角レンズ撮影で最初におすすめなのは、列車の車内や駅での撮影です。車内はもちろんのこと、駅の待合室などはあまり広くありません。広角レンズだと、それらのほんの一部しか写し込むことができず、作者のイメージ通りに撮影できないことが多いと思います。超広角レンズを使えば、自分の伝えたい情報を自在に写し込むことができるので、今までの「全部入らないよ~!」というストレスから解放されます。
 次におすすめなのは、迫力ある列車の走行写真です。カーブの内側(もちろん安全な道路などから)にしゃがんで下からあおる様に構図を取ると、まるで飛び出てくるかのような迫力ある写真を撮ることができます。写真はすごく線路に近寄っているかのように見えますが、実際は線路からかなり離れた場所から安全に撮影できます。そう、これが超広角レンズのマジックなのです。ファインダー内の見かけの速度はものすごく速いので、1/4000秒以上の超高速シャッターで撮影しないと列車がブレてしまうので注意が必要です。
 風景写真でも重宝します。北海道のような大風景はもちろんのこと、美しい雲やグラデーションのかかった黄昏の空などをダイナミックに表現することができます。ポイントは下から見上げるようにフレーミングすること。風景や車両は歪んでしまいますが、それが作品の迫力につながります。歪みの程度は作者の好みもあるでしょうから、列車が来るまでにいろいろと試し撮りをして効果を確認すると良いでしょう。
 超広角レンズは、本当に広い画角なので想像以上に写し込むことができます。しかし、あれもこれもと入れすぎると、とても散漫な弱い写真となってしまいます。たくさん写し込むという意識ではなく、主題の迫力を出そうという意識でフレーミングすることが何よりも大切です。カメラバックに1本入れておくと、あなたの作風がまた一つ広がるでしょう。

江差線(カシオペア車内)

寝台特急カシオペアのラウンジカーから見た朝焼けです。超広角レンズを使用しなければ、車内と車窓を一緒に撮影することはかなり難しいです。

【アクセス】

JR上野駅からカシオペアを利用。

【おすすめ情報】

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因美線(美作滝尾駅)

駅の待合室は思ったほど広くはありません。改札や窓口、ベンチなど待合室を表現するための最低限の要素を入れるために必要なレンズです。

【アクセス】

JR津山駅、鳥取駅などから因美線を利用。

【便利なきっぷ】

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【おすすめ情報】

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因美線(浅海?大浦 間)

線路に並走する道路にしゃがんで撮影しました。線路から離れた安全な場所で、こんなにも迫力のある走行写真を撮ることができます。

【アクセス】

JR松山駅などから予讃線を利用。

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唐津線(厳木?多久 間)

ドラマチックな雲をたくさん写し込んで迫力を出してみました。この作品の主題はもちろん「雲」。雲の迫力だけを考えてフレーミングしています。

【アクセス】

JR唐津駅などから唐津線を利用。

【便利なきっぷ】

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講師●長根広和 Hirokazu Nagane

横浜市生まれ。大学卒業後、鉄道写真家・真島満秀氏に師事。青春18きっぷなどのJRポスターを撮影する他、JR時刻表では「ごちそう路線旅」を担当。(社)日本写真家協会会員、日本鉄道写真作家協会会員。

http://hirokazu-nagane.com


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