山の開けたところから、谷あいの駅を俯瞰しました。雄大な風景ですが、列車にスッと目線が行くような配置を心がけました。
【アクセス】
JR会津若松駅などから磐越西線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
俯瞰(ふかん)撮影とは、山などの高いところから見下ろして撮影することを言います。展望台などから町の風景を見たときなど、いつもとは違う感動を覚えるのではないでしょうか。私は職業柄なのか、そこに線路を見つけてしまうと、妙にうれしい気持ちになってしまいます。もちろん、しっかりと撮影もしますよ!
俯瞰撮影で一番気をつけなければならないのが、列車の存在感をしっかりと出すことです。基本的に俯瞰撮影は大風景になることが多いので、列車の大きさがとても小さくなってしまいます。列車の存在を意識して撮影しないと、列車が風景に溶け込んでしまい、ただの風景写真にしか見えなくなってしまいます。列車を画面のどこに配置するかが大切で、例えば大きな山などがある場合、その山とは対角線上の場所に列車を配置してあげるだけで列車の存在感が増します。そう、主張する大きな被写体に列車が溶け込まないように意識すると良いのです。薄暗い早朝や夕暮れ時に、列車のライトを利用して存在感を出してあげるというのもおすすめのテクニックです。
ものすごく高い所から俯瞰しなくても、いつもとは違う新鮮な写真を撮ることができます。例えば跨線橋の歩道から線路を見下ろせば、地上からは見ることができない車両の屋根の部分を入れた一味違う編成写真が撮影できます。また流し撮りをして動感を出してあげるのも一興です。最近は「トレインビュー」をアピールしているホテルなども数多くあります。そこに宿泊して客室から優雅な気分で撮影するのも、新しい鉄道撮影の楽しみ方かも知れません。
カメラの機能を利用する楽しみ方もあります。最近のデジタルカメラには「ジオラマ」風に撮影できるモードが搭載されている機種が増えてきました。これは、建築写真などで使用するアオリレンズを、逆アオリという手法で撮影したものと同じ効果になります。撮影技法としては昔からあったのですが、特殊なレンズや知識が必要で、なかなか気軽なものではありませんでした。時代は進化して、誰でも簡単に撮影できるようになったわけですから、ぜひとも使用して楽しみたいですね。まるで鉄道模型を見ているかのような写真になります。
鳥になったような気分で撮影できる俯瞰撮影。安全な展望台や、林道などからの撮影で十分楽しむことができます。登山をして撮影する場合は、体力はもちろんのこと登山技術や知識が必要になってきます。自分に合った範囲で、安全な俯瞰撮影を楽しんでくださいね。
青春18きっぷのポスターにもなった撮影地です。有料道路の駐車場からの撮影とお手軽ですが、その場所を見つけるのが一苦労です。
【アクセス】
JR鳥羽駅、伊勢市駅などから参宮線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
ホテルの客室からN700系「のぞみ」を流し撮り。夜遅くでも自由気ままに鉄道風景を独り占めできるのが魅力ですね。
【アクセス】
JR静岡駅、名古屋駅などから東海道新幹線または東海道本線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
トンネルの上にある道路から撮影しました。少し見え方を変えるだけで、だいぶ車両の印象が変わります。流し撮りも俯瞰ではやりやすいです。
【アクセス】
JR富山駅、高岡駅などから北陸本線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
デジタルカメラの「ジオラマ風」モードを使用して撮影しました。まるで鉄道模型のような風景に様変わり。カメラの機能も楽しみましょう。
【アクセス】
JR姫路駅などから播但線、JR福知山駅などから山陰本線を利用。
【便利なきっぷ】
【おすすめ情報】
横浜市生まれ。大学卒業後、鉄道写真家・真島満秀氏に師事。青春18きっぷなどのJRポスターを撮影する他、JR時刻表では「ごちそう路線旅」を担当。(社)日本写真家協会会員、日本鉄道写真作家協会会員。