やがて廃線を迎える北海道のローカル線。その小さな駅で、鉄道員(ぽっぽや)一筋の人生を送ってきた一人の男の「鉄道人生」を描いた名作。物語の舞台となった「幌舞(ほろまい)駅」として根室本線の「幾寅駅」が撮影に使われた。
「だるま食堂」などロケで使用された建物が残る駅前広場には、高倉健をはじめ出演者、スタッフによる記念植樹が残っている。
同駅は無人駅だが、撮影のため立派な木造駅舎に改装。駅舎内には、写真や出演者の色紙、ロケで着用した衣装などが展示されている。
主演の高倉健は、映画『大いなる旅路』(昭和35年・東映)で、特急「こだま」の運転士として“国鉄デビュー”。それから39年の年月を経て『鉄道員』で定年間近の駅長を演じた。この二人が同一人物に感じられるのは“健さんファン”のひいきなのか。北海道を旅すると、ふと高倉健の“ぽっぽや”姿が目に浮かぶ。