薩摩地鶏、名古屋コーチンと並ぶ日本三大美味鶏の一つ、比内地鶏を贅沢に使った駅弁。調製元の関根屋では30年ほど前に同様の駅弁を販売した歴史があり、往時の味覚を再現しているという。
内容は、比内地鶏のダシで炊きあげた鶏めしの上に地鶏の照焼やごまそぼろ、つくねなどをのせた地鶏づくしの弁当。じゅんさいの酢の物、人参と大根のいぶりがっこといった秋田の名産品も彩りよく配されており、見ているだけで食欲が刺激される。
おかずのメインとなる地鶏の照焼は弾力があり、噛むほどに肉の味が濃く滲み出てくる。油断するとあっという間に食べ終えてしまうので、じっくり味わってほしい。団子のように楊枝に刺したつくねもしっとりと仕上がっており、塩分を控えた鶏めしとの相性は抜群だ。脇を固めるおかずも主役に引けを取らないおいしさ。中でもいぶりがっこは、人参と大根がほどよくスモークされており、香ばしい匂いが野菜のおいしさをいっそう引き立てる。内容が少し異なる加熱機能付きバージョン(1100円)もある。