津軽料理の普及に尽力する『津軽料理遺産認定・普及協議会』と、弘前の仕出し料理店『サンパレス秋田屋』によるコラボ駅弁。JR新青森駅のほか、JR弘前駅の2階にある自由通路で販売されている。
竹皮を使ったレトロ調の容器を、津軽の地図の上に弁当名をのせた掛け紙でまく。書はクリエイティブ書道家の岩科蓮花氏に依頼したもので、膳の字に笑顔を盛り込むなど、掛け紙・容器ともにこだわっている。
内容は、貝焼き味噌、いかめんち、身欠きにしんの醤油漬け、棒鱈とふきの煮付け、人参の子和え、赤かぶの千枚漬けなど、津軽の家庭に古くから伝わる料理をずらりと並べたふるさと弁当。おかずの中では貝焼き味噌が絶品。ホタテ貝を鍋に見立てて味噌を溶かし、その中に卵や長ネギを入れて煮込んだ郷土料理で、この弁当では貝こそ使っていないものの、ダシのよく効いた深い味わいを見事に再現している。地元産の米「まっしぐら」の天日干しを使って炊いたご飯は粘り気があり、冷めてもおいしい。
ばっちゃ(おばあちゃん)が手作りしたような温かさの伝わる駅弁だ。駅弁と一緒に地酒を用意しよう。