秋田県産のブランド米「あきたこまち」を主役にした駅弁。秋田新幹線の開通以降、競争が激化している秋田駅で販売されている。
初代ミスあきたこまちの画像を掲載したパッケージに長方形のプラスチック容器を収める。容器はほぼ3等分されている。このうち一つのエリアにあきたこまちを炊いたご飯を詰め、後の2つの領域にはハタハタの唐揚げ、シュウマイとんぶり添え、サケの塩焼き、秋田産マイタケの天ぷらなど、この地域ならではの食材を使った料理が並ぶ。脇役も充実しており、卵焼き、肉団子、煮物、漬物など幕の内弁当に欠かせないおかずも彩りよく盛り込まれている。中でも煮物は内容が豊富で、里芋やぜんまい、姫タケノコ、高野豆腐などの素朴な味わいに舌鼓を打つことができる。
おかずの充実ぶりもさることながら、特筆すべきはご飯のおいしさ。見た目に美しいご飯は冷めてもやわらかく、みずみずしさの中にほのかな甘さを感じさせる。食べながら「うん、うん」とうなずきたくなるような納得感があり、ご飯を味わうだけで幸せを実感できる。まさに幕の内駅弁の逸品である。