豊橋市は古くからウナギの養殖が盛んで、その豊橋名物をメインにしたのが「うなぎ飯」。大ヒット駅弁「稲荷寿し」で知られる壺屋弁当部が調製している。
昔ながらの経木枠の容器にフタをのせて掛け紙を巻き、ヒモでしばった。中身は、深みのある容器に粘り気のあるご飯を敷き詰め、その上に駅弁とは思えないほど大きいウナギの蒲焼きを2切れのせている。添えられているのは、フタの上にのせられていた柴漬けと山椒だけという極めてシンプルな弁当だ。ほかのおかずを入れなかったのは、素材のうまさに絶対の自信があるからだろう。気持ちがよいほど直球勝負の駅弁といえる。
蒸した後で焼いたウナギは、ふっくらと肉厚。濃厚な甘辛味のタレをたっぷりと絡めており、もっちりとした食感のご飯とよく合う。ご飯にもタレをかけるなど細部まで抜かりのない仕上がりで、食後の満足度は高い。豊橋駅構内の新幹線や在来線ホームの売店で購入できる。