『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
蒲生氏郷(がもううじさと)公の城下町であり、近江日野商人の故郷である日野町は、日野商人の旧宅が軒を連ね、昔ながらの町並みが残る。特に、800年以上の歴史ある日野祭(5月3日開催)を座敷から見物するため、道路に面した板塀の一部をくりぬいた「桟敷窓」が特徴的。「日野ひなまつり紀行」では、そんな古い町並みの商家や商店街の街角に、江戸時代から現代にいたるまでのお雛様や創作人形を展示。「近江日野商人館」「日野まちかど感応館」などでは、館内でじっくりお雛様を鑑賞できる。また、通りから日野ならではの桟敷窓ごしに屋内に飾られたお雛様を眺めるのも楽しい。
期間中には2月22日「近江日野 町家落語寄席」、3月1日JRふれあいハイキング「日野ひなまつり紀行と町並み散策」など、各種イベントを開催。近江鉄道では「日野ひなまつり紀行」特製マークを付けた列車も運行する。
期間・時間:2015年2月8日(日)~3月8日(日)、時間は施設により異なる
場所:近江日野商人館・日野まちかど感応館ほか
料金:近江日野商人館300円、ほかは原則無料
問合せ先:日野観光協会 TEL.0748-52-6577
アクセス:JR東海道本線近江八幡駅もしくはJR草津線貴生川駅から近江鉄道に乗りかえ日野駅下車、近江鉄道バス約8分の西の宮下車(バス停からすぐの「日野まちかど感応館」にレンタサイクルあり)
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町の旧家や老舗、美術館などで伝統的な雛人形や土雛、貝雛などを展示するとともに、お雛様で様々な行事や日常生活を表現する「福よせ雛」も開催。「郡上八幡博覧館」を中心に、市内約170カ所でおよそ2000体のお雛様が展示される。これまでには、ビールを片手に花見を楽しんだり、船に乗って釣り、美容院で髪をセット、サッカーをしたりするお雛様の様子が表現された。特に2014年はソチオリンピックの影響もあり、スキーのジャンプをするお雛様も登場。果たして今年は!? 美しい和服を着込んだ日本情緒たっぷりのお雛様の意外な姿に、誰しも思わず笑みがこぼれるはずだ。
期間中、雛ランチ&ガイド付きの「福よせ雛巡り」や、「郡上八幡博覧館」での甘酒サービスや郡上おどりの実演、日吉神社での参道市、福よせ雛写真展など各種イベントも開催予定。
期間・時間:2015年2月7日(土)~4月12日(日)、時間は施設により異なる
場所:郡上八幡博覧館・郡上八幡旧庁舎記念館ほか約170カ所
料金:郡上八幡博覧館520円、郡上八幡旧庁舎記念館無料など
問合せ先:郡上八幡観光協会 TEL.0575-67-0002
アクセス:JR高山本線美濃太田駅から長良川鉄道で約1時間30分の郡上八幡駅下車、まめバス(郡上八幡コミュニティバス)で約10分の城下町プラザ下車
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徳島県は阿波人形浄瑠璃で知られるように、人形文化が息づく。そんな土地柄の勝浦町で、町おこしと人形文化伝承のため開催されている「ビッグひな祭り」。家庭で飾られなくなった雛人形約3万体を全国から集めて供養するとともに、「人形文化交流館」内で高さ8mにおよぶピラミッド状のひな壇にずらりと展示する。期間中は阿波踊りや阿波人形浄瑠璃「勝浦座」など、さまざまな公演も開催。
町内の坂本地区では、関連イベント「おひな様の奥座敷」として、農村体験型宿泊施設「ふれあいの里さかもと」でお雛様を展示するとともに、家々の軒先をお雛様で彩る「坂本おひな街道」も開催。特に「坂本おひな街道」の奥の院、旧家「森本家」の家主が室内や庭園に趣向を凝らして飾り付けたお雛様がすばらしい。琴や投扇興(とうせんきょう)を楽しむお雛様、竹の切り株の中にたたずむかぐや姫のようなお雛様など、どの人形の情景も秀逸。
期間・時間:2015年2月22日(日)~4月5日(日)、人形文化交流館9:00~16:00(ほかは施設により異なる)
場所:人形文化交流館・町内坂本地区の森本家ほか
料金:人形文化交流館300円、ほかは原則無料
問合せ先:人形文化交流館 TEL.0885-42-4334
アクセス:JR徳島線徳島駅から徳島バス約1時間の人形文化交流館前下車(坂本地区へは、さらにバス約15分の坂本下車)
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江戸時代に九州随一の繁栄を極めた天領日田。市内の旧家には京都屈指の人形師から買い求めた人形が今も残る。豆田町・隈町が特に多く、その代表格が「廣瀬資料館」と「草野本家」。草野本家では、享保雛から明治時代まで178体の雛人形がお出迎え。42対で1セットの「御殿雛」は、京都御所を模した御殿の中に内裏雛が飾られ、絢爛豪華。「天領日田資料館」などで見学できる「おきあげ雛」も楽しい。庶民が人形の代わりに、平面の人形型に彩色、衣装を張り付けたもので、筑後川上流地域で親しまれた。
期間中は「豆田ながしびな」など各種イベントが開催されるほか、食事処では「ひな御膳」を提供。ガイド付き町歩きツアー「ひなめぐり散策コース」に参加すれば、「おひな短冊流し」体験もできる。
期間・時間:2015年2月15日(日)~3月31日(火)、時間は施設により異なる
展示施設:廣瀬資料館・草野本家ほか
料金:廣瀬資料館450円、草野本家550円など
問合せ先:日田市観光協会 TEL.0973-22-2036
アクセス:JR久大本線日田駅、天ケ瀬駅下車
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港町・酒田の旧家には、贅を尽くしたお雛様が残る。それらのお雛様を観光施設や商店など40カ所以上で一斉に展示。「本間美術館」では北前航路の繁栄を物語る京雛・京人形を一堂に揃え、「本間家旧本邸」では本間家のお雛様を公開。明治26年(1893)に旧庄内藩主酒井家によって建設された「山居倉庫」の「酒田夢の倶楽」では、加藤家のお雛様を展示。洛中洛外図屏風の前で柔和な笑みを浮かべる40cm強の大きなお内裏様、お雛様はなんとも艶やかだ。
由緒ある古典雛はもちろん、静岡県伊豆稲取地区の「つるし飾り」、福岡県柳川市の「さげもん」とともに日本三大つるし雛に数えられる「傘福」や、素朴な土人形「鵜渡川原(うどがわら)人形」なども見どころ。「雛の味わい提供店」による雛フレンチや雛ご膳、雛スイーツなど、“食のひなまつり”も楽しみ。
期間・時間:2015年2月21日(土)~4月3日(金)、時間は施設により異なる
場所:本間美術館・山居倉庫・山王くらぶほか
料金:本間美術館900円(本間家旧本邸の共通入館券1400円)など
問合せ先:酒田観光物産協会 TEL.0234-24-2233
アクセス:JR羽越本線酒田駅下車
おトクなきっぷ:週末パス
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歴史の浅い北海道の一般家庭でひなまつりが盛んに行なわれるようになったのは、昭和に入ってから。しかしながら、開拓期にも松前や江差の豪商が雛人形を取り寄せたり、武士団の移住で持ち込まれるなどして、一部ではひなまつりが楽しまれていた。北海道開拓当時の情景を再現する「北海道開拓の村」では、7軒の歴史的建造物の中に大正~昭和中期の雛飾り16組と掛け図が展示され、開拓期のひなまつりの様子を偲ぶことができる。ひなまつり期間中、甘酒やひなあられの提供も行なわれ、折り雛作り体験も開催される。3月1日には「旧武井商店酒造部」で桜餅も振る舞われる。
春を呼ぶひなまつりとはいえ、北海道はまだ雪景色。開拓期の防寒マントを身につけたり、当時の生活用具を使用したりする「冬の生活体験」にもトライしてみよう。
期間・時間:2015年2月21日(土)~3月3日(火)、10:00~16:00(2月23日<月>・3月2日<月>は休村)
場所:旧札幌停車場・旧武井商店酒造部・旧武岡商店など村内7軒
料金:北海道開拓の村 入村料680円
問合せ先:北海道開拓の村 TEL.011-898-2692
アクセス:JR千歳線新札幌駅からバス約12分の終点下車
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文:大友康子
※掲載されているデータは2015年2月現在のものです。