赤や黄色に色づいた木々が富士山を美しく彩る。
秋ならではの景色を楽しもう。
期間:平成21年10月31日(土)~11月23日(月・祝)
時間:9:00~21:00(ライトアップは~22:00)
場所:河口湖畔 もみじ回廊(河口湖美術館通り)
※ライトアップは「もみじ回廊」をメインに、周辺のモミジと「西湖いやしの里 根場」など(要問合せ)
毎年、10月末から11月中旬に「紅葉まつり」が開催される富士河口湖町は、河口湖・西湖(さいこ)・精進湖(しょうじこ)・本栖湖(もとすこ)とそれぞれ見どころ豊富。富士山の風景とともに、晩秋ならではの楽しみ方がある。
「紅葉まつり」のメイン会場がある河口湖畔には、およそ300~400本に及ぶモミジが植えられており、湖面にその美しい紅葉が映る。特に、雪を冠し始めた富士山との色彩のコラボレーションには、思わずため息がもれるほど。夜間はメイン会場のもみじ回廊を中心にライトアップされるので、昼とは違った幻想的な雰囲気を味わえる。また、まつり期間中にメイン会場で行なわれる特産品や農産物の販売、紅葉コンサートなどのイベントも、楽しみの一つだ。
- 「紅葉まつり」のメイン会場・もみじ回廊。イベントも行なわれる
- もみじ回廊内部。紅葉を天井に、木漏れ日の射すトンネルを抜けて
その昔、河口湖にはカッパが棲み、人間にいたずらをしたり手助けをしたりしながら、親しく付き合っていたという。カッパは河口湖の水神であるらしい。
あるとき、長浜のハエ門という力持ちが、小海集落で薪を売り歩いていると、カッパに声をかけられた。「ひとつ相撲をとろう」と言われカッパと組み合ったものの、ずるずると湖に引き込まれそうになった。ハエ門が思わず「助けてくれ!」と叫ぶと、大嵐の天神様がこれを聞きつけ「カッパのハチを攻めろ」と教えてくれた。ハチとは頭、つまりカッパの皿のこと。カッパの皿には3つの穴が開いていて、この穴に指を入れるとカッパの神通力は失われてしまうのだ。ハエ門が早速その急所を攻めると、カッパはへなへなと倒れてしまった。
またあるとき、湖畔の集落の庄屋で安太郎という男がいた。その家にたびたび忍び込み保存食の大事な炙(あぶ)り魚を盗んでいくものがある。辺りが濡れているので、カッパの仕業に違いないということになった。ところがある晩、ヒジロ(囲炉裏)に巻紙が置かれていた。広げてみると、膏薬の作り方が書いてある。早速書かれている通りに薬を調合し試してみると、病巣や傷、腫れ物によく効いた。安太郎はこの塗り薬をハマグリの貝に入れて全国へ売り歩き、大金持ちになったという。この「河童膏(かっぱこう)」は河口湖の名薬として知られた。
河口湖に残るカッパ伝説から生まれた「かっぱめし」。町内の飲食店や旅館などで食べられる。かっぱめしの基本は、キュウリの浅漬けと長芋(または大和芋)のすりおろしをホカホカのご飯にのせ、刻みのりとゴマをトッピングしたもの。それをベースに、各店舗が工夫を凝らしてオリジナリティーを競っている。「かっぱめし」を提供する店には、右のマークののぼりか、ステッカーがある。かわいいカッパを目指して、いざ食べ歩き!