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トレタビ列車図鑑

【第24回】N700A「のぞみ」

【第25回】E6系「スーパーこまち」

新在直通運転用の秋田新幹線の最新鋭車両

 秋田新幹線の新在直通運転用に使用しているE3系に代わる車両として、東北新幹線用のE5系と同等の走行性能を備えたE6系が登場し、平成25年3月16日改正から東京~秋田間を結ぶ「スーパーこまち」で運転を開始する。秋田新幹線の15往復中4往復が東京~秋田間を最速3時間45分で結ぶE6系の「スーパーこまち」として運転され、東北新幹線内ではE5系「はやぶさ」と連結して最高速度300km/hで走行する。

 列車は東京寄りの11号車がグリーン車、12~17号車の6両は普通車指定席の7両編成で、従来のE3系6両編成よりも1両増となった。これは先頭車両のアローラインの採用による座席数の減と、普通車のシートピッチが980㎜に統一されたことによる。車体は上部が茜色、下部は飛雲ホワイトのツートンカラーで、側面にアローシルバーの帯をデザイン。車内は「ゆとり」「やさしさ」「あなたの」をキーワードに「丁寧な拵えと誂え」をコンセプトとしたデザインで、秋田をイメージしたものとなっている。

 ※平成26年3月15日改正からは「こまち」として運転。

1 グリーン車車内

秋田の伝統工芸・楢岡(ならおか)焼の釉薬「海鼠釉(なまこゆう)」の青色、川連(かわつら)漆器の漆の茶色を基調にした安らぎの空間を演出。

2 グリーン車シート

読書灯や肘掛内・背面テーブルを備えたリクライングシートを配置。電動レッグレストも装備され、ゆったりとくつろぐことができる。

3 普通車車内

黄金色の座席モケットを稲穂に見立て、実り豊かな秋田の大地をイメージした普通車。枕付きのリクライニングシートが採用されている。

4 トイレ

7両編成中の13・14・16号車にトイレと洗面所があるほか、12号車には電動車椅子・オストメイト対応の多目的トイレが設置されている。

5 運転台

平成25年度末に最高速度320km/hの運転が予定されているE6系の運転台。列車の状況を把握できるモニター装置などが機能的に並んでいる。

6 先頭車両

東北新幹線内ではE5系「はやぶさ」やE2系「はやて」と併結するため、先頭11号車には開閉式カバーの中に連結装置が装備されている。

DATA


デビュー年:
2013年3月16日
運転日:毎日4往復(2013年度末までに全列車E6系置換えの予定)
運転区間:東北・秋田新幹線 東京~盛岡~秋田間
車両形式:E6系7両編成

E6系「スーパーこまち」でめぐる秋田の旅

鶴の湯温泉

白濁した湯が特徴の乳頭温泉郷の中で最も古い歴史がある鶴の湯温泉。秋田藩主の湯治場だったところで、茅葺き屋根の長屋「本陣」も残っている。

田沢湖

秋田県の中東部に位置する日本で最も深い湖で、最大深度は423.4mとなる。日本百景にも選ばれた湖畔には、辰子姫伝説に因んだ辰子像がある。

思い出の潟(かた)分校

昭和49年に廃校となった分校を修復し、平成16年から「思い出の潟分校」として一般公開された施設。教室や体育館などに懐かしい香りが漂う。

きりたんぽ鍋

比内地鶏やセリ、ネギ、ゴボウ、マイタケなどと、荒くつぶしたご飯を串に巻きつけて焼いた「たんぽ」を煮込んだ秋田県北部の郷土料理。

角館武家屋敷

芦名氏や佐竹北家の城下町として栄えた角館。旧武家町に上・中級武士の武家屋敷が残っており、江戸時代末期の雰囲気が体感できる。

角館樺細工伝承館

樺細工の製作実演が行なわれている伝統産業会館。樺細工をはじめとした工芸・文化・歴史資料の展示室や物産展示室、喫茶室などがある。

秋田の地酒

酒の国とも呼ばれる秋田には、澄んだ空気と水、うまい米が醸し出す地酒が勢揃い。大吟醸や純米酒で日本酒の醍醐味を堪能することができる。

千秋公園

慶長8年(1603)に築城された秋田藩の久保田城の城跡を利用した市民公園。毎年4月下旬には園内にあるソメイヨシノなど約800本の桜が咲き誇る。

鉄道写真作家 結解喜幸の
E6系「スーパーこまち」○得利用術

東京方面から秋田新幹線「スーパーこまち」を利用し、秋田エリアの旅を楽しむには、JR東日本のインターネットポータルサイト「えきねっと」会員限定の「お先にトクだ値」がおトク!列車・区間・席数は限定されているが、13日前の午前1時40分までの申込みで、乗車券+指定席特急券のセットが30%割引となる。東京駅から秋田駅までの「お先にトクだ値」は片道12,110円(スーパーこまち利用・通常期)で、ふつうに購入するよりも5,200円のおトクとなる。

文:結解喜幸 写真協力:交通新聞サービス
※掲載されているデータは平成25年3月現在のものです。

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