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山陽新幹線区間で最高営業速度である時速300km運転を可能にした「のぞみ」用として、独特なデザインが一世を風靡した500系新幹線車両。1997年3月から2010年2月までの約13年間にわたって「のぞみ」で活躍したが、次世代新幹線車両N700系の登場で第一線を引退。編成を16両から8両に短くした山陽新幹線「こだま」は、2008年12月から運転が開始され、現在に到っている。
それでは、新大阪駅から列車に乗車し、博多駅までの山陽新幹線の旅を楽しんでみることにしよう。六甲トンネルを抜けると神戸の街並みを望む新神戸駅、さらに播磨平野を走行すると右手に姫路城が見えてくる。この先の山陽新幹線はトンネルが数多くあるが、その間には美しい山河の風景が広がっている。左手に岡山城が見えると岡山駅、右手に福山城が現れると福山駅、やがて左手に瀬戸内海を望むと三原駅に到着。そして全長18,713mの新関門トンネルをくぐり抜けると九州に入り、左手に小倉城を眺めると小倉駅、福岡の市街地の風景が車窓を飾ると終着の博多駅に到着する。
鋭角なスタイルとなった先頭車両。編成全体の円筒形デザインと合わせて、レールファンの人気の的となっている。
新大阪寄りに連結されている先頭車両の最前部に設置されたこども用の疑似運転台。本物と同様にハンドルやスイッチ類を操作することができる。
普通車指定席として使用される6号車は元グリーン車。グリーン車用のゆったりした「2列シート&2列シート」を装備している。
普通車指定席として使用される5号車。700系「ひかりレールスター」と同じ「2列シート&2列シート」のサルーンシートを装備している。
1~3・7・8号車は普通車自由席。独特な円筒形の車内に「3列シート&2列シート」を装備している。
東海道・山陽新幹線の客室は700系の15・16号車、グリーン車の10号車を除いて禁煙のため、3・7号車の通路両側に喫煙ルームが設置されている。
江戸時代初期築の天守や櫓(やぐら)などが現存する国宝指定の美しい城郭。ユネスコの世界遺産にも登録され、現在は平成の修理が進行中。
江戸期の天領時代の町並みが残る倉敷川畔エリアを中心に、伝統的な建造物や景観を保存。夜間ライトアップもあり、人気観光スポットとなっている。
福山市鞆(とも)港を中心とした景勝地。美しい瀬戸内海と風情ある古い町並みが広がるエリアで、大正末期に名勝・鞆公園の指定を受けている。
山陽新幹線の「500系こだま」を利用した旅には、新大阪・新神戸・姫路~小倉・博多間の往復に「こだま」の普通車指定席が利用できる「こだま早特往復きっぷ」(おとな15,000円・こども3,000円、7日間有効)がおトクだ。2014年2月28日出発分までの期間限定発売で、利用開始日の21日~14日前までに購入となる。購入時に「ゆき」「かえり」の「こだま」の座席指定が必要、こどものみの利用は不可、などの条件はあるが、おとな片道あたり7,500円と格安で関西~九州間を移動できる。
※きっぷの代金は、2014年1月現在の情報です。
文・写真:結解喜幸、写真:神戸観光壁紙写真集、おかやま観光フォトグラフ、広島県、北九州市
※掲載されているデータは2014年1月現在のものです。