『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
山形新幹線(奥羽本線)福島~新庄間に登場したのが、新幹線車両初となる「足湯」を設置した「とれいゆ つばさ」です。車両は山形の中央にそびえる「月山」をモチーフに、おおらかな円弧のデザインで表現。テーマカラーの月山のグリーンを中心に、山形のもうひとつのシンボル・最上川の趣あるブルー、そして全体を清々しい白で包み込んだ塗色を採用。山形の「食(太陽の恵みによる様々な食材)」「温泉」「歴史・文化」「自然」を、まるで温泉街を散策しているかのように列車の旅を楽しむことをテーマとしており、車内にすべてが揃っている、乗って楽しいリゾート列車です。
車両は福島寄りの11号車がリクライニングシートを備えた普通指定席、12~14号車は優雅な時間を提供するお座敷指定席(語らいの間)、15号車は湯上りのひとときを楽しめる湯上りラウンジ(モノや人との出会いの間)、16号車は車窓の風景を眺めながらくつろげる足湯(くつろぎの間)で、まさに車窓の美しい風景と山形の季節の味覚、足湯、地酒を楽しめる日常とは違う特別な列車となっています。
秋田新幹線で活躍したE3系6両編成をベースにした車両。前面は最上川のブルー、側面は月山のグリーンや蔵王の清々しい白でデザインされている。
愛称の「とれいゆ」は「トレイン(列車)」とフランス語の太陽を意味する「ソレイユ」を合わせた造語。車両側面2カ所にシンボルマークが付いている。
可動式枕付きのリクライニングシートが2席+2席配置で並ぶ普通車指定席。シートピッチも広く、足を伸ばしてゆっくりと車窓を楽しむことができる。
大きな樺材のテーブルとゆったりとした畳座席を配置した普通車指定席。天井や座席背板には山形のフルーツをモチーフとしたレリーフが付いている。
畳のお座敷、本桜のテーブル、紅花色のバーカウンター、有機ELパネルの飾り棚を備えたラウンジ車。漆喰質の壁、石張りの小路が出会いの場を彩る。
黒塀のような側壁や木質ルーバーで囲まれた湯の間に2槽の足湯が設置された足湯車両。紅花色の湯船の足湯でくつろぎながら車窓の風景が楽しめる。
山形新幹線の停車駅となるJR奥羽本線高畠駅駅舎に併設された温泉施設。駅舎は童話作家・浜田広介の世界をイメージしたデザインとなっている。
上山市には新湯・湯町・葉山など数多くの温泉があり、総称して「かみのやま温泉」と呼ばれる。市内には蔵王の山並みや市街を見下ろしてくつろげる個性豊かな足湯が5カ所ある。
山形市街地のほぼ中央に位置する山形城跡の都市公園。公園内と近所に、山形市郷土館や山形県立博物館、最上義光歴史館などの文化施設がある。
毎年4月下旬に開催される天童市の恒例イベント。約2000本の桜が舞鶴山に咲き乱れるなか、武者や腰元たちを将棋の駒に見立てた将棋の対局が行なわれる。
銀山川の両岸に大正末期から昭和初期に建てられた洋風木造多層建ての旅館が軒を並べる温泉地。現在も昔ながらの温泉地独特の雰囲気が保たれている。
置賜(おきたま)地方3市5町で肥育された黒毛和牛の中から一定の基準において選ばれたブランド牛。市内の味処やホテルで米沢牛ならではの味覚を楽しめる。
この列車はJRの駅のみどりの窓口などで購入できる指定席特急券+乗車券で利用できる。また「びゅう旅行商品」の利用者に限り、足湯利用券をあらかじめ購入できる。このため、車内でゆったりと足湯を楽しみ、山形県産の食材をふんだんに使ったブランチ「はらくっちーな」(往路)、ふるさと御膳「おしょうしなっし」(復路)などを味わいたい場合、JR東日本の「びゅう国内ツアー」や駅旅行センター「びゅうプラザ」で販売する「日帰りコース」や「温泉宿泊コース」を利用したい。
文・写真:結解喜幸、写真:JR東日本、交通新聞サービス、山形県
※掲載されているデータは2014年12月現在のものです。