『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
2014年春の新潟デスティネーションキャンペーンの取り組みの一環として、新潟の地酒と食材をコンセプトとして登場した列車。列車名は越後の酒蔵と豊かな自然をイメージしたもので、新潟県の旧国名・越後から「越乃」、酒蔵の英文字「ShuKura」と米や雪、花をイメージした「*」を組み合わせたものとなりました。
車両はキハ40・48形気動車の3両編成で、1号車は「びゅう旅行商品」専用、3号車は普通車指定席、中間の2号車はジャズの生演奏や新潟の地酒をアピールするイベントスペースとサービスカウンター「蔵守‐Kuramori‐」があるイベント車となっています。「びゅう旅行商品」ではオリジナルメニュー「水と大地の贈り物」が提供されますが、往路と復路で異なる新潟の食材をメインとした食事と越後の地酒2本が用意されています。なお、北陸新幹線の延伸開業に伴って上越妙高駅が始終駅となり、運転日により運行区間と列車名が異なります。十日町駅までの場合は「越乃 Shu*Kura」、越後湯沢駅までの場合は「ゆざわShu*Kura」、新潟駅までの場合は「柳都Shu*Kura」として運行されます。
窓側に設置されたテーブルに向って2人掛けシートを配置。信越本線青海川駅付近では日本海の美しい風景を目の前に見ることができる。
パーテーションで仕切られた2人掛けのシート。全席が通路向きに配置されており、通路よりも一段高い座席から日本海の車窓を楽しめる。
家族やグループ旅行でゆったりと利用できる大型テーブル付きの4人掛けボックスシート。運転台寄りにはフリースペースのソファ席もある。
地酒やおつまみを販売するサービスカウンターとイベントスペースを設置。地酒の試飲やジャズの生演奏などの各種イベントが行なわれる。
座席指定券+乗車券で乗車できる車両。2+2席配置のリクライニングシートが並んでいるほか、運転台寄りにはフリースペースのソファ席がある。
びゅう旅行商品で乗車できる1号車で提供されるオリジナルメニューの食事と地酒のセット。往路と復路および季節で食事内容と地酒の銘柄が異なる。
慶長19年(1614年)に築城された石垣積みのない平城。天守閣に代わる三重櫓は明治3年に焼失し、現在のものは平成5年に建設された。
米山駅から柏崎駅にかけて続く福浦八景と呼ばれる美しいリアス式海岸線。日本海に面した青海川駅から鴎が鼻などの景勝地を一望できる。
日本酒や味噌、醤油の蔵や木造建築が数多く建ち並ぶ醸造の町。日本酒や味噌の香りが漂う昔懐かしい町並みで歴史散策と飲食が楽しめる。
越後湯沢駅に直結した飲食店・名産品店がある湯沢・がんぎどおり商店街。館内のぽんしゅ館には「利き酒 越の室」や「酒風呂 湯の沢」がある。
越後湯沢駅と新潟駅にある新潟の地酒が楽しめる施設。県内すべての酒蔵の利き酒ができる「利き酒コーナー」や弁当・惣菜・お土産処などがある。
つなぎに海藻の布海苔を使用した新潟県魚沼地方発祥の蕎麦。片木(へぎ)と呼ばれる器に盛り付けることから「へぎそば」と呼ばれている。
この列車の3号車は指定席券+乗車券で利用することができるが、やはり新潟県産の食材が使用されたオリジナルメニューの食事と地酒を楽しめる「びゅう旅行商品」を利用するのがベストだ。
首都圏からの往復旅行(日帰り・1泊2日)や上越妙高~十日町・越後湯沢・新潟間の片道利用の商品があり、往路・復路・往復と3タイプの利用方法が選べる。首都圏からは往路に北陸(上越)新幹線、復路に上越(北陸)新幹線を利用するという周遊ルートが組める。
文・写真:結解喜幸、写真:にいがた観光ナビ、トッキー、交通新聞サービス
※掲載されているデータは2015年3月現在のものです。