『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
「一生に一度はお伊勢参り」と、江戸時代にみんながあこがれた伊勢参り。伊勢神宮は、外宮(げくう)と内宮(ないくう)を中心とした125社の総称です。緑と清涼な空気に満ちた広い境内で深呼吸すれば、きっと自分の内なる声が聞こえるよ!
まずは、むかしからのお作法にしたがって、外宮から参拝。表参道の火除橋を渡ったら、そこは世俗から離れた神聖な場所です。手水舎で、手と口をすすいでから、衣食住や産業の神様の豊受大御神(とようけのおおみかみ)にお参り。
内宮は、日本人の総氏神さまの天照大御神(あまてらすおおみかみ)をおまつりしています。昔から大勢の参拝者がここを目指して旅してきたかと思うと、パワスポと呼ばれるのも納得です。
交通:外宮⇒伊勢市駅から徒歩5分、内宮⇒近鉄宇治山田駅からバス15分。TEL.0596-24-1111
伊勢神宮神嘗祭(かんなめさい)
日時:10月15日~17日。6月、12月の月次祭(つきなみさい)とともに古来三節祭と呼ばれ、神宮のもっとも由緒深い祭り。
15日には、全国の祭りが伊勢市内を練り歩く「神嘗奉祝祭」や「神嘗エンヤ市」「外宮奉納市」も行なわれる。伊勢市観光協会TEL.0596-28-3705
ひろ~い伊勢神宮の外宮と内宮の間にあるのが、猿田彦神社。いろんな物事を良い方向に導く「道案内」の神様なので、ここでもお参り。境内にある八角形の方位を示す石の文字盤に、手のひらをあてて祈願すると願いごとが叶うんだって。
お腹がすいたら立ち寄りたいのが、内宮の門前町、おはらい町の真ん中にある「おかげ横丁」。江戸~明治時代に迷いこんだような伊勢独特の町並みと、伊勢のおいしいものがズラリそろった飲食店にカンドー! 太いうどんに真っ黒なたまり醤油をかけた「伊勢うどん」や伊勢名物の「てこね寿司」に「赤福」。何から食べようか迷っちゃう。敷地内の「おかげ座」では、「伊勢に行きたい伊勢路が見たい せめて一生に一度でも」と歌われた伊勢路のにぎわいの歴史もお勉強~。お土産もばっちりそろいます♪
交通:伊勢市駅からバス15分。TEL.0596-22-2554
営業時間:9:30~17:30(11月?2月は~17:00)。入場料無料(おかげ座は大人300円、子供100円)。交通:伊勢市駅からバス15分。TEL.0596-23-8838
約5000個のロウソクの灯りが町並みや五十鈴川を幻想的に照らすイベント。
日時:10月28日、29日17:30~20:30ごろ。伊勢神宮内宮前おはらい町界隈一帯。伊勢市観光協会TEL.0596-28-3705
伊勢市駅をあとにし、“あまりに景色が美しいので振り返って見てしまう”ことからその名が付いた「二見浦」へ。歴史を感じる木造3階建ての純和風旅館が建ち並ぶ温泉街を抜けたところにあるのが、明治20年(1887)に建てられた「賓日館(ひんじつかん)」。皇族や各界の要人が泊まった国の重要文化財です。螺鈿(らでん)の輪島塗で飾られた床の間や大広間のシャンデリアなど、レトロとモダンが合わさった雰囲気がステキ☆
そして、絶対に見逃せない! 恋の願いが叶う二見興玉(ふたみおきたま)神社は、伊勢神宮に参拝する前に身を清めるための神聖な場所。10月~2月の満月の時期は、沖合に大小二つの岩が仲良く並ぶ夫婦岩のちょうど間から月が昇るんだって。年に3回張り替えられる夫婦岩のしめ縄で作った「夫婦岩守」も大人気だよ♪
入館時間:9:00~16:30。火曜休館(祝日の場合は翌日)。入館料:大人300円、小中高校生150円。交通:二見浦駅から徒歩12分。TEL.0596-43-2003
日の入り~21:00まで夫婦岩のライトアップ。交通:二見浦駅から徒歩15分。TEL.0596-43-2020
鳥羽市の相差(おうさつ)の神明神社にある石神さんは、「女性の願いならひとつは必ず叶えてくれる」というお社です。女子の強い味方!な神様は、神武天皇のお母さん・玉依姫命(たまよりひめのみこと)。
この地域は、現役の海女さんが全国でもっとも多く暮らしているそう。危険な海での作業の安全や、大漁を願って信仰されたのが石神さんなんです。海女さんが身につける星のマークの「セーマン」と、格子縞の「ドーマン」が描かれたお守りも売ってます♪
そんな石神さんの参道に、今年新たにオープンしたお休み処、海女の家「五左屋(ござや)」。大きな梁が組まれた古民家の喫茶コーナーでひと休みしたり、海女さんの使う道具や特産品を眺めたり。一息いれるのにぴったりなスポットです。
交通:鳥羽駅からバス35分。相差石神さん奉賛会TEL.0599-33-7453
営業時間:9:00~17:00。TEL.0599-33-6770
神島(かみしま)は周囲約4kmの小さな島で、映画化もされた三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台&ロケ地。『潮騒』が若い恋人を主人公にしていることから、恋人たちの聖地として知られています!
見どころは、八代神社と神島灯台。八代神社は、伊勢湾の船乗りたちに信仰されてきたお社で、214段の石段を上ると松林の向こうに真っ青な海が広がります。
神島灯台は、島で一番のビュースポット。急流の伊良湖水道や海を行き交う船、どこまでもまっすぐな水平線に、白い灯台が浮かび上がってロマンチックな気分になれちゃう☆ また、島全体が平地の少ないこんもりとした独特な地形で、階段状に密集した町並みの路地を歩けば、ゆったりとした島時間が流れます。
坂手島、菅島(すがしま)、神島、答志島(とうしじま)を結ぶ定期連絡船。料金:鳥羽(佐田浜港)~神島 片道710円。TEL.0599-25-4776
鳥羽市観光協会TEL.0599-25-3019
三重県の北西部、奈良県・京都府との県境にある伊賀地域。伊賀といえば、忍者を思い浮かべる人も多いはず。でも、ニンジャってホントのところなに?…そんな疑問も解決しちゃう城下町・伊賀市へ「城ガール」の旅。この秋、伊賀上野城築城400年祭で盛り上がっています。
伊賀の国のシンボル・伊賀上野城は、慶長16年(1611)に徳川家康の腹心の藤堂高虎が、大阪との決戦に備えて整備したお城。築城400年目を迎えた今年、地元ではさまざまなイベントが開催されています。上野城歴史展・藤堂高虎古文書展(12月25日まで)のような歴女好みの催しや、ゆるキャラフェスタ(10月30日)などのほか、菅原道真を祀る上野天満宮の秋祭り「上野天神祭」はぜひ見たい! 天正時代までさかのぼると言われている由緒ある祭りで、豪華絢爛な9基のだんじりと、個性豊かな百数十体の鬼が2kmもの行列となって城下町を練り歩きます。
伊賀上野城のある上野公園内の伊賀流忍者博物館は、しかけたっぷりの忍者屋敷や忍者体験館があり、忍者のことなら何でもここでわかります。伊賀名物の和菓子「かたやき」は、忍者の携帯食だったなんてびっくり☆
和菓子といえば、歩いてまわれる市内の和菓子屋20店が参加する「城下町お菓子街道」。1枚で5つのスイーツが楽しめるので、城下町を散歩するときには持っていたい。小腹がすいたら、郷土の味・上野の田楽。薄く切った豆腐を竹串に刺して、木の芽たっぷりの味噌タレをつけて焼いたもの。甘辛さがたまらなくて、ついもう一本食べたくなっちゃいます。
開館時間:9:00~17:00(入館は?16:45)。登閣料:大人500円、小人200円。交通:伊賀鉄道上野市駅から徒歩5分。TEL.0595-21-3148
11月30日までの土・日曜、祝日を中心にさまざまなイベントを開催。
10月23日~25日(本祭は25日)。伊賀上野観光協会TEL.0595-26-7788
開館時間9:00~17:00(入館は~16:30)。交通:伊賀鉄道上野市駅から徒歩8分。料金:大人700円、小人400円。TEL.0595-23-0311
1シート(630円)で、参加店20店のうち5店のお菓子と引き換えられる。シートは参加和菓子店のほか、伊賀上野観光協会や上野観光案内所などで購入できる。