『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。
山陰海岸国立公園の西、日本海沿岸に広がる鳥取砂丘。南北2km、東西16kmにもわたって砂の丘が連なる風景は、まるで砂漠に来たみたい! 砂丘は中国山地から日本海に運ばれた砂が、ふたたび海岸に打ち上げられ海風にのって内陸部に運ばれてできたもの。いまの地形になるまでに、3~10万年もかかったんだって。歴史がつくる造形美に感動です。
鳥取砂丘で大人気の「砂の美術館」がこの春、全天候型の施設に生まれ変わります。最後は崩れてしまうからこその儚(はかな)い美しさを持つ砂像の世界。思う存分堪能できるのは、世界でここだけ。雄大な自然の景色を楽しんだら、ぜひ寄ってみて。オリジナルスイーツの「砂チョコ」もおススメです。
交通:鳥取駅からバス20分の鳥取砂丘下車。砂丘センターTEL.0857-22-2111
「砂で世界旅行・イギリス ~語り継がれる大英帝国の繁栄と王室の誇り~」=平成24年4月14日~平成25年1月6日。営業時間:9:00~20:00。観覧料:大人600円、小中高校生300円。交通:鳥取駅からバス20分の砂丘北口下車。TEL.0857-20-2231
砂チョコ
砂丘の砂をイメージし、黒ゴマをホワイトクランチチョコで包んで、きな粉をまぶしたチョコレート。
鳥取駅前を起点に見どころを回るループバス。土日祝日、夏季(7/20~8/31)運行。料金:1回乗り降りごとに大人300円、小学生150円。1日乗車カード(乗り放題)600円。鳥取市観光案内所TEL.0857-22-3318
砂丘で自然の雄大さに触れたら、鳥取市内の歴史を感じる建物を復元・保存したアートスポットへGO!
まずは、昭和5年に建てられた旧県立図書館を再現した「わらべ館」。平成7年に童謡とおもちゃの博物館として生まれ変わりました。懐かしい「童謡の部屋」や「おもちゃの部屋」などがあり、あったかい気持ちになること間違いなし。
続いて、国の有形文化財に登録された明治時代の商家「高砂屋」。木造2階建ての店舗には、和紙や焼き物などがズラリ。明治の雰囲気が漂います。
もっと自然に触れたいアウトドア派は、砂丘から浦富(うらどめ)海岸まで足をのばして。山陰海岸ジオパークにも認定されたダイナミックなリアス式海岸が、遊覧船から眺められます。
開館時間:9:00~17:00。第3水曜(祝日の場合は翌日)、年末・年始(12月29日~1月1日)休。入場料:大人500円、高校生以下無料。交通:鳥取駅からバス5分のわらべ館下車、徒歩15分。TEL.0857-22-7070
開館時間:9:00~17:00。月曜(祝日の場合、直後の休日でない日)、12月29日~翌年1月3日休。無料。交通:鳥取駅から徒歩20分。TEL.0857-29-9024
浦富海岸島めぐり遊覧船(3~11月)=9:10~16:10の約30分おきに運行。40分間。料金:大人1200円、小学生600円。遊覧船では通れない航路を行く小型船の運航もあり。交通:鳥取駅から車で25分。山陰松島遊覧株式会社TEL.0857-73-1212
鳥取駅から海岸線を西に向かって山陰本線に乗ってコトコトと1時間。白壁土蔵群のある街・倉吉に到着します。倉吉観光は明日のお楽しみ♪にして、今夜の宿は、「恋」がキーワードの温泉♨
まずは、某ケータイ電話会社のCMで「鳥取のはわい」として有名になった(?)はわい温泉。東郷湖の湖中から湧き出る温泉を鯉が教えてくれた、という伝説から「こい(恋)の湯」と呼ばれているんだって。
もうひとつは、世界屈指のラドン含有量を誇る名湯、三朝(みささ)温泉。温泉街を流れる川にかかる「恋谷(こいたに)橋」には、撫でると恋が叶うという陶器のカジカガエルがいて、縁結びの絵馬がたくさん。熱気浴でアンチエイジング効果も期待できそう!
交通:倉吉駅からバス16分のはわい温泉下車。はわい温泉・東郷温泉旅館組合TEL.0858-35-4052
交通:倉吉駅からバス約25分の三朝温泉下車。三朝温泉観光協会TEL.0858-43-0431
古くから城下町として栄えた倉吉には、江戸・明治期に建造された土蔵群が数多く残っています。漆喰の白壁、赤い瓦、焼杉の黒い板、蔵の石垣、ゆるやかな反りを持つ石橋……。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている街並みには、ゆったりとした時間が流れ、非日常の世界にトリップできちゃいます。
まずは大正時代の醤油の仕込み蔵、赤瓦の一号館からスタート。こだわりの工房、地元の味覚、地酒、お土産ものなど、さまざまな蔵や昭和の家を再現した「倉吉レトロ館」などを見ながらお散歩。白壁土蔵群のある西町から魚町の通りでは、各店が江戸から昭和期までのとっておきのお宝や伝統の品を、ショーウインドウなどに飾る「倉吉レトロまちかど博物館」も開かれていて、見ているだけで楽しい。疲れたら、明治の木造擬洋風建築レストラン&カフェ「白壁倶楽部」で一息つくのもいいかも☆
開館時間:9:00~17:00。年末年始休。入館料:無料。倉吉観光案内所TEL.0858-22-1200
営業時間:11:00~21:00。水曜(祝日の場合は翌日)休。TEL.0858-24-5753
むかし、隠岐の島から出るためにワニザメをだまし、毛をむしりとられてしまった白うさぎ。心優しい大国主命(おおくにぬしのみこと)に助けられ、お礼に美女・八上姫(やかみひめ)との仲を取りもった。(参考:鳥取県観光案内 とっとり旅の生情報)
こんな神話「因幡(いなば)の白うさぎ」を祀った白兎(はくと)神社は、現在、縁結びの神社として知られています❤
祈願の方法は、まず「道の駅 神話の里 白うさぎ」で3枚1組の起請文(きしょうもん)を買います。それを持って白兎神社に行き、神社で同じ約束ごとを誓う2人の名前を記入。1枚は神社の賽銭箱へ、2枚はそれぞれが持ち帰り大切に保管します――。
日本初の「縁結び」にあやかって、ぜひ試してみたい!
交通:鳥取駅からバスで約40分の白兎神社下車。鳥取市観光協会TEL.0857-26-0756
営業時間:7:00~22:00。無休。交通:鳥取駅からバスで約40分の白兎神社下車、徒歩5分。TEL.0857-59-6700
倉吉市観光協会のブログで紹介。
総務省の家計調査によると、鳥取市は全国の都道府県庁所在市のなかで、1世帯あたりの「ちくわ」の支出額がダントツ1位。そんな日本一のちくわ消費量を支える鳥取県東部の特産品が「とうふちくわ」です。
通常のちくわがすり身の魚から作られるのに対して、とうふちくわは、豆腐を使って作ります。江戸時代の終わりごろ、鳥取では港の開発が遅れ漁獲量が少なかったため、因幡(いなば)藩主が「魚の代わりに豆腐を食べるように」と質素倹約を奨励しました。これがきっかけで「とうふちくわ」が生まれたそう。
豆腐の風味と食感を活かせるように、7割が豆腐、3割が魚のすり身を使った「とうふちくわ」は、ふんわりとしたやわらかい口当たりで、ごはんのおかずにもお酒のおつまみにもぴったり。今も昔も、家庭で大活躍の低カロリー高タンパクのヘルシーな日常食なんです。
とうふちくわと同様に、地元でよく食べられるのが「あごちくわ」。あご=トビウオのすり身で作られたちくわは、しっかりした歯ごたえが特徴。そのまま食べるのはもちろん、お吸い物に入れてダシにもなります。こんな特産品があれば、ちくわ消費量が全国で飛びぬけて多いのも納得です。
また、「豆腐を食べるように」との藩主の言葉は、鳥取に豆腐文化を花咲かせました。明治時代中頃には、人口3万人の鳥取の町に、なんと100軒もの豆腐屋さんがひしめいていたとか。
このためか、鳥取市に近い倉吉市では、水を切った豆腐をわらで包みダシと調味料で煮た伝統料理「こも豆腐」が残っていますし、鳥取市国府町にある滝「雨滝」周辺では、鳥取産の大豆と雨滝の天然水で作った「雨滝とうふ」が人気です。
さらに、県中部では毎年12月8日を「うそつきとうふの日」として、この日に豆腐を食べるとその年についた嘘がすべて帳消しになる、という風習もあるそうです。
歴史がつくった食文化、豆腐とちくわ。どちらも鳥取を訪れたらぜひ食べたい逸品です。
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