京都・大阪方面から和歌山への旅は、特急「くろしお」が便利。広めの座席間隔とオーシャンビューの車窓で、南紀へ向かう旅気分がアガる! 本州最南端の潮岬に近い串本駅で降りたら、まずは散策してみて。「弘法大師が一晩で作り上げた」という伝説が残る橋杭岩を目にすれば、自然の力を改めて感じるはず。
そして、列車外観がキティちゃんでラッピングされた快速「ハローキティ 和歌山号」に乗り、世界遺産・熊野古道を巡る旅へ。
串本駅を後にした列車は、紀伊勝浦駅、那智駅などで停車して、終着の新宮(しんぐう)駅へ。沿線は、海の景勝地や熊野の歴史を感じる名所が並び、どこで途中下車するか悩むほど。
JR西日本では2019年3月まで「礼所をめぐって素敵な賞品を当てよう! 駅からはじまる西国三十三所めぐりスタンプラリー」を開催中。出発前に書店で公式ガイドブックを手に入れて、ご宝印を集めるのもまた楽しい。
運転日:2014年9月13日~12月14日までの土曜・休日★和歌山への旅に便利なきっぷはこちら
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古くから神々が宿る聖地として知られる熊野。熊野本宮(ほんぐう)大社、熊野速玉(はやたま)大社、熊野那智大社は総称して「熊野三山」と呼ばれ、人々の信仰を集めてきた。平安時代は特に盛んで、「熊野三山」への参詣の道は貴族から庶民にいたるまで「蟻の熊野詣(もうで)」といわれるほど、参拝者が絶えなかったのだそう。せっかくならば大門坂の御茶屋さんで平安衣装に着替えて、いにしえの参拝者の気分を感じてみて! 草履で森の中を歩く体験も新鮮に感じられるはず。
さらに足を延ばして高野山の宿坊に泊まれば、いつもと違う静寂な一夜に身を委ねられる。精進料理を味わい、写経を体験すれば、いつの間にやら心身が洗われていきそう。
今から2200年ほど前、秦の始皇帝に仕える高官だった徐福。「はるか東方に蓬莱(ほうらい)という山があり、そこに不老不死の薬草がある」と始皇帝より任命を受け、3000人を引き連れて船出したという。彼らが辿り着いた先が、熊野新宮という説が残っている。この地で発見された天台烏薬(うやく)こそ不老長寿の薬草とのことで、新宮には徐福ゆかりの地が多くある。徐福公園内には、徐福の墓が残るほか、天台烏薬グッズも多数販売されているので、謎の多い徐福に思いをめぐらし散策してみては?
時間:8:30~17:30(5~8月は~19:00。売店は8:30~17:00、5~8月は~18:00)
休:なし
料金:無料
交通:JR紀勢本線新宮駅から徒歩2分
住所:新宮市徐福1-4-24
TEL.0735-21-7672