名古屋駅を出発し、終着の鳥羽へと向かう快速「みえ」。田園風景をひた走り、伊勢を抜けると、伊勢志摩の海が目に飛び込んでくる。複雑な海岸線が景色に緩急をつけ、思わず見とれること間違いなし。
快速「みえ」で名古屋から鳥羽まで直行すれば約2時間で着くが、沿線には途中下車したいスポットが目白押しだ。そんなときに嬉しいのが「伊勢路フリーきっぷ」。有効期間は3日間で、JR線フリー区間(松阪~鳥羽)の快速・普通列車の普通車自由席が乗り降り自由なので、気ままに海沿いの町へ出かけたい。
このきっぷにはさらに、指定タクシーを6000円分利用できる「タクシー乗車引換券」も付いてくる! タクシー乗車券6000円分のうち、2000円分の共通券は「おかげ横丁」「伊勢河崎のまち」などの協賛施設で、カフェでの一服や買い物にも利用できる。協賛店では割引サービスなどの特典もあって、お得感満載。
松阪で松阪牛の駅弁を買いに走るもよし、蔵が立ち並ぶ風情ある町を散策するもよし、お伊勢さんと並ぶパワースポットの夫婦岩を巡るもまたよし、だ。
★伊勢・鳥羽への旅に便利なきっぷはこちら
・伊勢路フリーきっぷ
リアス式海岸が続き、深い入り江の湾がいくつも連なる鳥羽は、小さな島々も点在する。いにしえより風光明媚な場所として、多くの文人墨客を魅了してきた。
伊勢エビにアワビ、カキ、真珠などの養殖業が盛んで、現役の海女さんたちも健在。海女の文化が今なお色濃く受け継がれているのも魅力のひとつだ。
そんな漁師町をのんびり歩いて、目の前の海で獲れた新鮮な魚介をたらふく頂けば、身も心も海色に染まる!
お伊勢詣りはもちろんだけれど、周辺には霊験あらたかで、海女さんや地元の人々に深く愛されるスポットが点在する。
まずは二見興玉(ふたみおきたま)神社へ。
周辺一帯は、いにしえより伊勢神宮参拝の前に心身を清める禊(みそぎ)浜。春から夏頃には夫婦岩から朝日が昇り、沖合には猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)ゆかりの霊石が鎮座し、天照大神(あまてらすおおみのかみ)と猿田彦大神の神通力にあやかれるという聖なる地だ。小蛙(150円)や金銀蛙(400円)のお守りは財布に入れて持ち歩きたい。
鳥羽相差には、25柱をまつる神明神社の一角に玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祭神とする石神さんが鎮座する。古くから海女たちが「女性の願いをひとつだけ叶えてくれる」と密かに信仰してきた女神様で、今や全国から女性の参詣が絶えない。
そして、もうひとつ。西明寺では、住職とお茶を喫しながらおしゃべりできる「寺 de Cafe」が女性たちの間で人気を集めている。恋に仕事に悩む心がすっと軽くなると評判だ。
他にも神仏宿るパワースポットが点在する伊勢志摩。ゆるりと巡れば、心がきっと解き放たれる!