福島から出発し、米沢、山形を経て、新庄へ。豊かな緑の景色を縦走する山形新幹線に、土・日曜・祝日(※お盆を除く)だけお目見えするのが、新幹線初のリゾート列車「とれいゆ つばさ」。乗ること自体が楽しみになるようなアイデアが満載なのだ。
まず、お座敷指定席。ボックス席が畳敷きとなっているうえ、天井や座席背板には山形の果実をモチーフにしたレリーフが色香を放つ。それだけでもテンションが上がるが、湯上りラウンジにあるバーカウンターでは、地酒やワイン、フルーツジュース、おつまみなど、山形の味が勢揃い。民芸品や工芸品も展示され、山形の魅力を伝えている。
そして、最大のお楽しみが足湯だ。湯守アテンダントに案内されて回廊を抜けると、石張りの小上がりに紅花色の浴槽が。オリジナルタオルが用意されているので、手ぶらで足湯が楽しめる。新幹線とは思えぬ極上の時間を、存分に味わいたい。
さらに、9月12日には快速「SL山形日和ファイナル」が運転。村上駅12時26分発、SL C57-180号機がばんえつ物語客車7両を牽(けん)引して酒田まで走行し、山形の夏の最後を盛り上げる。
★「とれいゆ つばさ」
運転日:~9月27日(日)の土・日曜・祝日 ※8月8日(土)~16日(日)は除く
運転区間:福島~新庄
運賃・料金:大人6900円~(福島~新庄間乗車のびゅう旅行商品現地発着プラン)
※片道乗車券および特急券、「とれいゆ つばさ」オリジナル弁当と飲みものセットが付いたプランです。
※16号車足湯のご利用には、追加料金350円(1名、おとな・こども同額)が必要です。びゅう旅行商品でお申込みできます。
詳しくはJR東日本仙台支社
★快速「SL山形日和ファイナル」
運転日:2015年9月12日(土)
運転区間:村上~酒田
運賃・料金:
大人 普通車指定席2460円(村上~酒田、片道乗車券1940円+指定席券520円)
大人 グリーン車指定席3610円(村上~酒田、片道乗車券1940円+グリーン券1940円)
※全車指定席です。
山形には、連なる山々のふもとに母なる川・最上川がゆったり流れ、日本の原風景と呼ばれる緑豊かな情景が広がる。
点在する里には今もしっかり伝統が受け継がれている。満月の夜に催される祈りや、田んぼの恵をたらふく味わえる餅の朝ごはんなどなど、山形の魅力を全身で味わいたい。
伝統文化だけではない。山形は、桃やラ・フランスなどの果樹王国であり、地酒・ワインの酒王国でもある。豊かな実りや情景を、現代的なエッセンスで味わえるスポットも充実。女子同士、ゆっくりと巡り歩けば、山形の奥深さを一緒に体感できるはず。
北に鳥海山を望み、南には最上川がゆったり蛇行し、美しき田園が広がっている酒田の町。江戸時代、北前船で栄えた港町は、「西の堺、東の酒田」と呼ばれ、羽州屈指の栄華を誇ったという。積荷とともに上方との文化交流も盛んとなり、あでやかな花柳界は昭和の初めまで全国にその名を轟かせていた。
豊かな風土に馴染んだ、酒田ならではの文化は今も健在。連なる棟がどっしりと立ち並ぶ山居倉庫や、日本一の大地主として知られた本間家旧本邸、相馬樓など、往時の華やかな様子が見られるスポットが点在。そぞろ巡れば、伝統文化の中に、新たな息吹も感じられるはず。