『トレたび』は、交通新聞社が企画・制作・運営する鉄道・旅行情報満載のウェブマガジンです。

父&小学生の息子|鉄道とアウトドアを満喫する旅(2泊3日)<長野県白馬村・大町市・諏訪市> 長野新幹線、JR信越本線・篠ノ井線・大糸線・中央本線
ゆとりのある座席と大きな車窓から景色を楽しめる、快速「リゾートビューふるさと」
スタートからゴールまで、17種類のエレメント(遊び)を体験できる「白馬EXアドベンチャー」
高瀬渓谷にある温泉から引湯されている大町温泉郷。泉質は単純温泉
諏訪湖祭湖上花火大会(写真、8月15日)やサマーナイトファイヤーフェスティバル(~8月31日)の開催も
毎秒10t以上もの水が大迫力で流れ落ちる黒部ダムの観光放水
青木湖ではアウトドアイベント団体2社がホタル観賞クルーズを運航している

 長野では9月30日までJR東日本の観光キャンペーン「Re Resort信州」が開催されている。快速「リゾートビューふるさと」など、イベント列車の運転も楽しみ。そこでこの夏は、父と同じく鉄道好きの息子と信州を旅することに。
 まずは長野新幹線「あさま」で長野駅へ。そこから、いよいよお目当ての列車、快速「リゾートビューふるさと」に乗り込もう。日本三大車窓のひとつといわれる姨捨(おばすて)駅など、ゆとりあるリクライニングシートに腰掛けながら、素晴らしい車窓を眺めるのが楽しみ。

 そして終点・南小谷(みなみおたり)駅のひとつ手前の白馬駅で下車し、「白馬EXアドベンチャー」で思い切り体を動かそう。スリルある空中散歩を楽しんだら、信濃大町駅へ移動し、大町温泉郷に宿泊。夜は青木湖で、湖の上を飛び交う幻想的な光景を見られる「ホタル観賞」を体験したい。

 翌日はバスで立山黒部アルペンルートへ。夜には諏訪湖の花火を観賞するつもりなので、立山へ通り抜けはしないが、黒部ダムの観光放水はもちろん、黒部ケーブルカーや立山ロープウェイなどの乗り物を楽しみ、大観峰(だいかんぼう)くらいまでは行ってくるつもりだ。

 花火を楽しんだ翌日は、諏訪湖で水陸両用観光バスの「諏訪湖ダックツアー」 や、「すわっこランド」で温泉やプールを楽しみ、鉄道とアウトドアを大満喫して帰路につこう。

2泊3日 旅のスケジュール

★1日目

東京駅→(長野新幹線)→長野駅→快速「リゾートビューふるさと」→白馬駅→(大糸線)→信濃大町駅→(バス)→大町温泉郷(宿泊)

★2日目

大町温泉郷→(バス・関電トンネルトロリーバスなど)→黒部ダムなど→(関電トンネルトロリーバス・バス)→信濃大町駅→(大糸線・中央本線)→上諏訪駅→(徒歩)→上諏訪温泉(宿泊)

★3日目

上諏訪温泉観光(上諏訪駅前で貸出しのレンタサイクル「諏訪ちゃり」利用)→諏訪湖など→上諏訪駅→(中央本線)→東京駅

観光の問合せ

白馬村観光局
 TEL.0261-72-7100
大町市観光協会
 TEL.0261-22-0190

母&幼稚園生の娘|伊勢参りと夏の海を楽しむ旅(1泊2日)<三重県伊勢市・鳥羽市>JR関西本線、伊勢鉄道伊勢線、JR紀勢本線・参宮線
名古屋~鳥羽間を結ぶ快速「みえ」。二見浦(ふたみのうら)~鳥羽間の眺望が抜群

20年に1度の式年遷宮(せんぐう)が昨年行なわれた伊勢神宮の内宮(ないくう)。神聖な雰囲気が漂う

内宮前のおはらい町やおかげ横丁の参道歩きを楽しみ、ランチには伊勢うどんなどを
「鳥羽水族館」では、人魚伝説のモデルになったといわれるジュゴンを日本で唯一飼育
遠浅で波静かな「千鳥ケ浜海水浴場」。白い砂浜は三重県下でも人気
8月18~22日7:00から開催される「相差(おうさつ)大漁地引き網」

 夏はやっぱり海水浴! 幼稚園に入る前から海水浴デビューを果たした娘なら、2日間とも海を楽しんでも飽きることはなさそうだけど、私は式年遷宮が昨年執り行なわれた伊勢神宮にも参拝したいな。

 内宮前の「おはらい町」「おかげ横丁」の参道歩きを楽しんだら、鳥羽市相差へ。相差の夏休み名物といえば、子どもも大人も一緒に体験できる「地引き網」。期間中の朝、奇数日は美しい海水浴場の千鳥ケ浜で、偶数日は相差漁港横の海岸で、無料で体験できる。宿泊は、海水浴も翌朝の地引き網も楽しみやすい「志摩ビーチホテル」にしよう。宿泊客は予約すれば鳥羽駅まで送迎してくれるので、移動も楽々。着いたらすぐに海水浴を楽しもう。

 翌朝はお楽しみの地引き網を体験して、海水浴を。午後、適度な時間で切り上げたら、「鳥羽水族館」へ。日本で唯一飼育されているジュゴンに加え、今年8月に赤ちゃんが誕生したスナメリにも会える。お母さんに寄り添うように泳いだりする姿や、運が良ければ授乳シーンを見ることができるかも。

 帰路の快速「みえ」に乗り込んだ途端、海水浴と水族館に大満足した娘は、ぐっすり眠るだろうな。寝顔を横目に、私は景観の良さで知られるJR参宮線の鳥羽~二見浦間の車窓を満喫。そのあとは、私も終点・名古屋までうつらうつらしながら、気持ちよく揺られて帰ろう。

1泊2日 旅のスケジュール

★1日目

名古屋駅→(快速「みえ」)→伊勢市駅→(徒歩)→伊勢神宮 外宮→(三重交通バス)→内宮→(三重交通バス)→伊勢市駅→(参宮線)→鳥羽駅→(宿の送迎バスまたは三重交通バス)→相差(宿泊)

★2日目

相差大漁地引き網・海水浴→(宿の送迎バスまたは三重交通バス)→鳥羽駅→(徒歩)→鳥羽水族館→(徒歩)→鳥羽駅→(快速「みえ」)→名古屋駅

観光の問合せ

伊勢市観光協会
 TEL.0596-28-3705
鳥羽市観光協会
 TEL.0599-25-3019

母&アラフォー娘|牧歌的かつ瀟洒な由布院をめぐる旅(1泊2日)<大分県由布市>JR鹿児島本線・久大本線
JR久大本線久留米~日田間にある耳納(みのう)連山など美景を望みながら走る特急「ゆふいんの森」
由布院駅を発着し、佛山寺(ぶっさんじ)と宇奈岐日女神社(うなぐひめじんじゃ)を約50分でめぐる「観光辻馬車」。1600円
魅力的なギャラリーのひとつ「アルテジオ」。音楽にまつわるアートを集めている
「メルヘン号九重“夢”大吊橋と名水百選の男池」コースでめぐる震動(しんどう)の滝
朝の散歩に最適な金鱗湖(きんりんこ)。幻想的な冬の装いとは違い、夏は爽やか
大人気スイーツ、B-speakの「Pロール」は、ふんわりしっとりとした優しい味わい

 暑さに疲れ気味のこの頃、ゆっくり温泉旅に行きたいな。由布岳がそびえる田園風景が、素朴で美しい由布院温泉。無色透明のアルカリ性単純泉でやわらかく、浸透力に優れて、保湿性も高い。そんな女性にぴったりの癒しの温泉地には、ギャラリーや雑貨店など魅力的なショップも並び、洒落たムードも漂う。この夏は母と2人、至高の温泉郷・由布院へ行くつもり。

 由布院駅を降りると、すでにアートなムード。「ゆふいん駅アートホール」は待合室とギャラリーを兼ねた空間で、月替わりで様々なアートの展示をしている。町中も、ギャラリー「アルテジオ」「ノーマン・ロックウェル湯布院美術館」「マルク・シャガールゆふいん金鱗湖美術館」「ギャラリー夢二山荘」など、どれも素敵な空間ばかり。アートめぐりの合間には、ティールーム「thé théo(テテオ)」で、人気スイーツ「B-speak」の「Pロール」を味わいたいな。

 由布院は、夜も大人の楽しみ方が。「Bar Stir(バーステア)」や旅館「由布院 玉の湯」併設の「ニコルズバー」、旅館「山荘無量塔(むらた)」併設の「Tan’s Bar」など素敵なバーがたくさんあるので、久しぶりに母とゆっくり夜を過ごせそう。

 町歩きを楽しんだ翌日は、観光バスでめぐるのがいいわね。「おんせん県おおいた県内観光周遊バス」では、由布院で乗車できる周遊コースが2つあるから迷うな。吊り橋や震動の滝の迫力、男池の澄んだ水の美しさに触れられる「メルヘン号九重“夢”大吊橋と名水百選の男池」がいいかな。母と相談してみなくちゃ!

1泊2日 旅のスケジュール

★1日目

博多駅→(特急「ゆふいんの森」)→由布院駅→(徒歩)→由布院温泉(徒歩や観光辻馬車などで温泉街散策、宿泊)

★2日目

由布院駅前バスセンター→(「おんせん県おおいた県内観光周遊バス」)→由布院駅→(特急「ゆふいんの森」)→博多駅

観光の問合せ

由布院観光総合事務所
 TEL.0977-85-4464

文=大友康子
写真提供:JR東日本、信州・長野県観光協会、裏辺研究所、交通新聞サービス
※掲載されているデータは2014年8月現在のものです。
※掲載のきっぷは、紹介エリア近郊の鉄道の利便性を考慮して掲載しています。各列車の乗車については、個別の利用条件をご確認ください。

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