福岡県宗像(むなかた)市の沖ノ島が「神宿る島」として世界文化遺産に登録されたが、九州にはたくさんの神々がいらっしゃり、パワースポットも多く点在する。接し方はいろいろだけれど、神々を祀る心は同じように篤(あつ)い。福岡県糸島では鳥居が立ち、しめ縄のかかる夫婦岩の周辺で散策していても、地元民にはフツーなこと。ここには神さまのいる風景が当たり前にある。そして、手づくりされた器や料理、野菜にも、きっと神さまが宿っている。そう思えるほど個性がある。ワタシもこの旅で神さまと会おう。
親柱あしらわれたアールデコ調の飾り、一つひとつ文様が違う欄間、大理石とタイルばりの洗面所。大正時代の建物は手が込んでいて、ゴテゴテしていて、大げさ。ムダなことにも価値がある―そう主張するような建築は、時として居心地がいい。建物だけでない、人生には装飾的で非効率のエッセンスが必要なのだ。「門司港レトロ」を歩くとそんなことを思う。レトロ=懐古趣味というけれど、単なる“趣味”じゃない、再評価。だって、「門司港レトロ」に価値があるってことは明白だもの!
883系ソニックは、モダンさと居心地のよさを合わせ持つ特急。乗降口はカラード・メタルとビビッドな配色の壁面でモダンな雰囲気を演出し、客室に入れば、落ち着いた木製の床。本革製のぜいたくなヘッドレストがあるから、移動中はゆったりリラックスできる。
毎日
博多駅~柳ケ浦駅・大分駅・佐伯駅